沖縄県の交通事故件数
2018年の1年間における沖縄県内の交通事故状況は以下の通りです。
交通事故数 | 4,445件 |
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交通事故負傷者数 | 5,230人 |
交通事故死者数 | 38人(前年比-2人) |
10万人あたりの死者数 | 2.79人 |
高齢者の比率 | 52.6% |
沖縄県は、日本の南西部に位置する、独自の琉球文化が根付いた都道府県です。
真冬でも暖かい亜熱帯気候で、美しい海や山原と呼ばれる森林などの豊かな自然に恵まれており、観光地としても大変人気があります。
人口は、約144万人で(2016年10月1日現在)、47都道府県中25番目に人口が多い地域ですが、平成28年における交通事故の死者数は全国で42番目に多い、つまり全国で6番目に少なく、交通事故が少ない都道府県であると言えるでしょう。
しかし、さらなる死者数の減少を目指すため、より一層交通事故対策に力をいれていくべきでしょう。
沖縄県の交通事故の特徴
沖縄県の交通事故の特徴は、なんといっても飲酒運転による事故件数が多いことです。
2016年の飲酒運転による人身事故の構成率は、1.99%で、なんと、1990年以来、27年連続全国ワースト1位を記録しています。
酒気帯び運転の摘発件数は、平成27年には1632件で、その件数においても全国最多でした。
人口がそこまで多いわけではないのに、全国最多の摘発件数というのは非常に不名誉なことです。
しかし翌年の平成28年の摘発件数は1856件とさらに上回ってしまう事態となりました。
これは、警察の方でも飲酒運転の撲滅と摘発に力を入れており、その成果が出ている結果とも言えますが、やはり飲酒運転が多いことには変わりありません。
検挙された人の多くが「捕まらないと思った」という旨の回答をしているのも驚きです。
捕まらなければ飲酒運転をしても大丈夫、と思っているのです。
このような県民の意識の低さをどのようにして正し、飲酒運転を減らしていくかが沖縄県の大きな課題の一つでしょう。
もう一つの特徴として、沖縄県では二輪車乗車中の交通事故による死者数が大変多いということが挙げられます。
平成27年にはその数13名、平成28年には15名という多さで、両年とも死者数全体の3割以上も占めていました。
特に平成28年は、交通事故による死者数が39名であり、そのうちの15名が二輪車乗車中の事故で亡くなっており、なんと死者数全体の四割近くを占めていることになります。
これは、高齢者の死者よりも高い構成率であり、全国では、高齢者が犠牲となってしまう事故が増えていてその構成率が5割以上を占めている都道府県が多い中、異常事態であると言えます。
この背景には、沖縄県では、他県に比べて二輪車の所有率が高いことが考えられます。
平成26年の調査によると、沖縄県の人口1000人あたりのバイク保有台数は、37.6台で全国で1位という結果でした。
オートバイやスクーターなどの二輪車の利用者が多い沖縄県では、二輪車乗車中の交通事故がどうしても多くなってしまうのかもしれませんが、この事態を重く受け止め、対策を考えていかなければならないでしょう。
また、沖縄県はリゾート地として人気があり、沖縄美ら海水族館や、首里城、万座毛、斎場御嶽、琉球村、国際通り、沖縄ワールドなど、その他にも挙げきれないくらい観光スポットが充実していて、県外からもたくさんの観光客が訪れます。
沖縄県での観光は、レンタカーを借りて県内を回るというプランが多いので、沖縄の交通事情に慣れていない、レンタカーのドライバーが起こしてしまう交通事故も多数発生しています。
道路の滑りやすさに注意
JAFの調査によると、沖縄県の道路はほとんどがコーラルリーフロック(隆起珊瑚礁石灰岩)を固めたもので出来ている、ということでした。
通常の道路は、砂利や砂をアスファルトで固めたもので出来ています。
しかし、沖縄は砂利や砂が少ない土地であり、それらを本土から得ようとしても、莫大なお金がかかることになります。
そのため、柔らかくて摩耗しやすい、しかも水に濡れると滑りやすい石灰岩を多く使っているというやむ無い事情がありました。
このことを知らないで沖縄の道路を運転すると、特に雨の日の道路の滑りやすさに驚き、スリップして事故を起こしてしまうなどの被害に繋がってしまいます。
特に、観光でやってきてレンタカーで沖縄を運転する予定の観光客は、沖縄の道路は石灰岩を多く含んでいて滑りやすい、という事実を知っておいて運転に臨むべきでしょう。
沖縄県の交通事故が多い交差点
沖縄県で最も交通事故が発生しやすいのは、那覇市です。
その他には、浦添市、宜野湾市、沖縄市などでも多発しています。
以下の5つの地点は、その中でも特に交通事故が発生しやすい交差点として地元の人にも知られています。
旧伊佐交差点
沖縄県宜野湾市伊佐1丁目にある、国道58号線に県道81号線が接続する三差路交差点です。
信号が設置されていない左折フリーの交差点のため、県道から左折する際、国道の車の流ればかりに気を取られ、前の車に追突してしまうという事故が頻発しています。
勢理客交差点
国道58号線と市道とが交わる、沖縄県浦添市勢理客3丁目にある四差路交差点です。
交差点上部には高架道路が走っており、交差点の面積が広く、またその橋脚で右折する際の見通しが大変悪くなっています。
そのため、右折車と直進車の衝突事故、出会い頭の事故、右折時に自転車と衝突してしまう事故など、様々な種類の事故が発生しています。
安謝交差点
沖縄県那覇市安謝にある、国道58号線と県道82号線とが交わる四差路交差点です。
交差点上部を高架道路が走っており、その影になって暗くなっていたり、橋脚により視界が遮られ見通しが悪くなっています。
交通量も多く、右折車と直進車の衝突事故や、追突事故、右左折時に歩行者と衝突してしまう事故など、様々な種類の事故が発生している危険な交差点です。
上之屋交差点
国道58号線に那覇中央環状線が接続する、沖縄県那覇市字天久にある三差路交差点です。
交通量が多く、周辺には病院や住宅街があるため歩行者の姿も目立ちます。
そのため、歩行者との衝突事故や接触事故が多発しており、その他にも右折車と直進車の衝突事故や出会い頭の事故なども発生しやすいです。
泊交差点
沖縄県那覇市泊にある、国道58号線と県道29号線と市道とが交わる五差路交差点です。
車線数、交通量共に多く、面積の広い交差点で、国道58号線に対して県道29号線は湾曲して交わっているため、見通しの悪い角度が存在したり、横断歩道上の歩行者や自転車を見落としやすくなっています。
追突事故、左折時に二輪車や自転車と衝突してしまう事故、右折時に横断歩道上の自転車と衝突してしまう事故、右折車と直進車の衝突事故など様々な事故が頻発しています。
弁護士会の概要
弁護士会の名称:沖縄弁護士会
登録弁護士数:255名
沖縄特別会員:9名
外国法事務弁護士:2名
(2016年10月1日現在)
沖縄弁護士会の所在地は、沖縄県那覇市松尾2丁目2番26-6号です。
交通事故の無料法律相談場所
沖縄県では以下の場所で交通事故の相談を行っています。
沖縄県交通事故相談所
本所
那覇市旭町116-37 県南部合同庁舎5階
098-866-2185
中部支所
沖縄市美原1-6-34 県中部合同庁舎4階
098-939-7512
沖縄県交通安全協会連合会
豊見城市字豊崎3番地57
098-851-7900
沖縄自動車保険請求相談センター
那覇市久米2-2-20 大同火災久米ビル9階
098-868-8950
日弁連交通事故相談センター
那覇 相談所
那覇市松尾2-2-26-6 沖縄弁護士会館内
098-865-3737
コザ相談所
沖縄市知花6-6-5 沖縄弁護士会相談センター沖縄支部内
098-865-3737
弁護士相談のメリット
交通事故に遭ってしまった場合、これからどうしたらいいのか、きちんと保険金は受け取れるのだろうか、など不安は尽きないものです。
交通事故被害者は、1人でいろいろな手続きをしようにも、わからないことだらけで大変心細いでしょう。
弁護士に相談すれば、親身になって話を聞いてもらえ、アドバイスも受けることができ、賠償金などに関わる相手方の保険会社とのやり取りも任せることが出来ます。
不安や負担から解放され、法律と交渉事のプロである弁護士の力により、満足する額の保険金を受け取り、交通事故の早期解決を望むことが出来るでしょう。
沖縄県での交通事故なら、地域に密着して活動している、地元沖縄の交通事故に関する案件に強い弁護士に依頼するのが一番です。
初回の相談は無料で受け付けている弁護士も多いので、まずは相談だけでもしてみることをお勧めします。
沖縄県全体では死傷者数の数が比較的多いのですが、歴史的には最も多くなったのは昭和48年と、沖縄が日本に返還されて間もない時期です。この頃を境に、交通事故による死傷者数は徐々に減少してきたのですが、最近では横ばいが続いています。
沖縄県にはそれほど多くの法律事務所がありませんし、那覇市などの大きな町に集中している傾向にあるので、ある程度地域を絞って探すと、比較的簡単に発見できます。後は評判を調べて依頼すれば、万が一交通事故に遭ったときでも助けになってくれます。
交通事故に強い弁護士が対応する市町村
那覇市・宜野湾市・浦添市・名護市・糸満市・沖縄市・豊見城市・うるま市・宮古島市・南城市・国頭村・大宜味村・東村・今帰仁村・本部町・恩納村・宜野座村・金武町・伊江村・読谷村・嘉手納町・北谷町・北中城村・中城村・西原町・与那原町・南風原町・渡嘉敷村・座間味村・粟国村・渡名喜村・南大東村・北大東村・伊平屋村・伊是名村・久米島町・八重瀬町・多良間村・竹富町・与那国町・石垣市