交通死亡事故の慰謝料相場は?遺族の損害賠償請求方法をわかりやすく解説

死亡事故が起きた道路

交通事故で被害者が死亡してしまったら、本人は自分で損害賠償請求することができません。そこで、誰が相手に対して損害賠償請求をすることができるのかが問題です。

また、被害者が死亡したとき、相手はどのようなペナルティを受けるのか、また相手に対してどのような請求ができるのかという問題もありますし、死亡事故への対応の際に注意したいポイントもあります。

今回は、交通事故で死亡事故が起こった場合、遺族が損害賠償請求をする方法について解説します。

1.交通死亡事故で損害賠償請求ができる人

交通事故で死亡事故が起こった場合、誰が損害賠償請求することができるのかが問題です。本人は死亡しているので、本人自身が手続きすることができないからです。

交通事故で本人が死亡した場合、本人は損害賠償請求権を取得しますが、損害賠償請求権は相続の対象になるので、死亡者の相続人が損害賠償請求権を相続して、相手に対して賠償請求することができます。

相続人は、以下の順序で決定します。

まず、被相続人(死亡した人)に配偶者がいれば、配偶者はいつでも相続人となります。

子どもは第1順位の相続人となるので、被相続人に配偶者と子どもがいれば配偶者と子どもが相続人になりますし、配偶者がいない場合には子どもだけが相続人となります。

子どもがいない場合、親が第2順位の相続人となるので、被相続人に配偶者と親がいれば配偶者と親が相続人となり、配偶者がいなければ親のみが相続人となります。

被相続人に子どもも親もいない場合には、兄弟姉妹が第3順位の相続人となるので、被相続人に配偶者と兄弟姉妹がある場合には、配偶者と兄弟姉妹が損害賠償請求権を相続します。配偶者がいなければ、兄弟姉妹のみが相続人となります。

以上のように、死亡事故の場合に損害賠償請求ができる人については、ケースごとに判断する必要があるので、もしわからないことがあれば弁護士に相談してみることをおすすめします。

2.交通死亡事故の加害者の責任と処罰

交通事故で被害者が死亡した場合、事故の相手にはどのようなペナルティがあるのでしょうか?
これについては、行政上のペナルティと刑事上のペナルティ、民事上のペナルティがあるので、順番に見てみましょう。

2-1.行政上の処分

まずは、行政上のペナルティがあります。これは、いわゆる免許の点数の問題です。死亡事故を起こした場合、20点の加算となるので一気に免許停止となり、欠格期間は1年となります。
ひき逃げや飲酒運転などの道路交通法違反がある場合には、さらに高い点数が加算されて欠格期間も長くなります。免許は取り消しとなります。

2-2.刑事上の処分

次に、刑事上のペナルティもあります。死亡事故を起こした場合、自動車運転過失致死罪や危険運転致死罪が適用されて、刑務所に行き、禁固刑や懲役刑、罰金刑などが科されるケースが多いです。
死亡事故の場合、傷害止まりのケースよりも刑が重くなることが普通です。加害者の罪は大きく、量刑も重いものとなります。

2-3.民事上の処分

死亡事故を起こしたら、民事上のペナルティもあります。これは、事故の相手方から受ける高額な損害賠償請求のことです。死亡事故のケースでは賠償金の金額が1億円を超えることも多いので、加害者にとっては大きなペナルティとなります。

保険に加入していないと(いわゆる無保険死亡事故)、自己負担になるので大変な状況に陥ります。損害賠償を払えないという状況にもなります。

他に、社会的道徳的な責任も発生します。近所でも「殺人者」などと言われて住みにくくなったり職場で噂になって居心地が悪くなったり、子どもが学校でいじめに遭ったりすることもあります。

以上のように、死亡事故を起こすとさまざまなペナルティを受けることになります。

3.交通死亡事故の場合に請求できる賠償金と死亡慰謝料の相場

死亡事故の場合、遺族(相続人)は事故の相手に対してどのような請求をすることができるのでしょうか?以下で順番に見てみましょう。

3-1.葬儀費用

まずは、葬儀費用を請求することが可能です。葬儀費用の金額は、自賠責基準では基本的に60万円ですが、領収証などの資料がそろっている場合などには100万円まで請求することができます。
これに対して、弁護士・裁判基準の場合には、150万円程度が相場となっており、ケースによってはこれより高額になることもあります。

3-2.死亡慰謝料

死亡事故の場合、死亡慰謝料を請求することができます。死亡慰謝料とは、交通事故で死亡したことについての、近親者の精神的苦痛に対する損害賠償金のことです。近親者で、請求権者は父母,配偶者,子だと明記されています。

死亡慰謝料の金額は、慰謝料の基準と死亡者の属性によって異なります。

自賠責基準の場合、死亡者本人の死亡慰謝料は一律350万円となり、近親者・遺族には550万円~750万円の慰謝料が認められます。死亡者に扶養されていた場合には、これに200万円が増額されます。

弁護士基準の場合の死亡慰謝料は、以下の通りです。

【交通死亡慰謝料相場

  • 一家の支柱が死亡した場合2,800万円から3,600万円程度
  • 母親や配偶者が死亡した場合2,000万円から3,200万円程度
  • 独身者が死亡した場合2,000万円から3,000万円程度
  • 子どもが死亡した場合1,800万円から2,600万円程度
  • 高齢者が死亡した場合1,800万円から2,400万円程度

以上のように、死亡慰謝料は弁護士基準を採用すると金額がかなり大きくなるので、交通事故の損害賠償は弁護士に任せると大きなメリットがあります。

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3-3.逸失利益

死亡事故の場合、逸失利益を請求できるケースがあります。逸失利益とは、事故で死亡したことにより働けなくなって、得られなくなってしまった将来の収入のことです。
逸失利益の計算方法は、以下のとおりです。

「基礎収入×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数」

基礎収入は、死亡者の事故前の実際の収入を基準にしますが、専業主婦などの場合には賃金センサスの平均賃金をもって計算します。
死亡すると、生活費がかからなくなるので生活費の控除が必要になります。

また、将来受け取るべき収入について、当初に一括で受け取ることになるので、中間利息を控除するための特殊な係数としてのライプニッツ係数をかけて、金額を調整する必要があります。
逸失利益を請求するには実際に収入があることが前提となるので、無職無収入の人などのケースでは、逸失利益の請求はできません。ただし、専業主婦や兼業主婦、幼児や学生などのケースでは逸失利益が認められます。

3-4.治療費、休業損害など

死亡した人が即死せず、事故後しばらくの間生きていたケースでは、死亡するまでの間にかかった治療費や病院関係費を相手に請求することができます。
また、死亡するまでの間に休業損害が発生していたら、その分の支払いも請求できます。

4.交通死亡事故の損害賠償請求期限

死亡事故の場合、損害賠償請求ができる期限にも注意が必要です。不法行為にもとづく損害賠償請求権の相場は3年となっているので、被害者が死亡してから3年の間に相手に賠償金の支払いを請求して、支払いを受ける必要があります。

その間に請求と支払が間に合わない場合、裁判をすると時効を中断できますし、判決確定後は10年間時効が延長されるので、なるべく急いで裁判を起こすことをおすすめします。

5.交通死亡事故の場合の過失割合

死亡事故が起こった場合、過失割合が問題になることが多いです。

被害者が生きていれば、被害者自身が自分の経験から事故状況を説明して、自分の側に過失がなかったり少なかったりしたことについて適切に主張することができますが、死亡事故の場合、被害者は死亡してしまっているので、自己弁護ができません。

すると、事故の相手の言うままに事故状況が認定されて、被害者側の過失割合が不当に高くされてしまうことがあります。
特に、相手の保険会社と示談交渉をしていると、相手から、まるでこちらに全面的な責任があるかのような主張をされてしまうこともあります。

しかし、過失割合にはケースに応じた適切な基準がありますし、死亡事故で本人が主張できないからと言って、相手の言いなりになる必要はありません。
被害者側も、適切な証拠を集めてきちんと必要な主張をすれば、不当に高い過失割合を割り当てられることを防げます。示談交渉でお互いに合意ができない場合には、訴訟をして争うこともできます。

よって、死亡事故で相手が被害者側の過失割合を高めに主張してきて驚くことがあっても、諦める必要はありませんし、弁護士に相談して妥当な過失割合について聞いてみることをおすすめします。

6.交通死亡事故の対応は弁護士に依頼しよう!

6-1.交通死亡事故特有の問題

死亡事故の場合、被害者本人が自己主張をすることができないので、どうしても被害者側が不利になりがちです。また、相続人が複数いることも多く、全員の意見が合わなかったり足並みがそろわなかったりすることもあります。

さらに、事故の相手からは不当に高い過失割合を割り当てられて、損害賠償金額を大きく減らされることも多いです。このように、死亡事故への対応は、遺族だけで取り組むには難しい問題がたくさんあって、適切にすすめられずに不当に低い賠償金額しか受け取れないケースが多いのです。

加害者側が、自賠責保険のみで、任意保険に未加入で、慰謝料を払えないとなってしまうケースもありますので、注意が必要です。

6-2.交通死亡事故への対応は弁護士に依頼すべき

このように不利になりがちな死亡事故のケースで、遺族が適切に賠償金請求手続きをすすめるには、示談交渉を弁護士に依頼することが役立ちます。

弁護士であれば、交通事故事件処理に慣れており、被害者が自己主張をできなくても法律家の立場から適切に被害者側の主張をすることができます。
実況見分調書その他の資料を集めて事故状況を調査し、被害者に有利な材料を集めて有利に示談交渉を進めることもできます。

また、交通事故の損害賠償金計算基準には自賠責基準と任意保険基準、弁護士・裁判基準の3つの基準があり、これらのうち弁護士・裁判基準が最も大きな金額となりますが、弁護士に示談交渉を依頼すると、当然弁護士・裁判基準によって計算してくれるので、請求出来る賠償金の金額が一気に上がります。

過失割合についても適切に主張をして、被害者側の過失を低くしてもらうことも可能です。

さらに遺族は被害者の死亡によって大きな心痛を被っていて示談交渉が苦痛になっていることも多いですが、弁護士に示談交渉を依頼すると、遺族が直接示談交渉にかかわる必要がなくなるので、精神面でも非常に楽になり、ストレスから解放されます。以上のように、死亡事故の場合には、弁護士に依頼するととてもたくさんのメリットがあり、被害者が死亡している、というデメリットも補うことが可能です。

死亡事故の対応で困っている遺族の方は、是非とも一度、交通事故に強い弁護士に相談してみることをおすすめします。

まとめ

今回は、交通事故の死亡事故のケースにおける遺族の損害賠償請求への対処方法について解説しました。

交通事故で被害者が死亡した場合、相続人が損害賠償請求権を相続して、相手に対して賠償請求をすることになります。具体的には、葬儀費用や死亡慰謝料、逸失利益などの請求が可能です。
死亡事故の場合には、被害者自身が自分の主張をすることができないので、相手のいいなりに事故状況が認定され、被害者の過失割合が不当に高くされてしまうことが多いです。

保険会社が主張する過失割合に納得ができない場合には、弁護士に示談交渉の手続を依頼することが効果的です。

今、死亡事故の示談交渉への対応で悩まれている方は、まずは一度、交通事故問題に強い弁護士に相談してみると、きっと、今の状況が楽になるでしょう。

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