高速道路中のパンク、操作不能の衝突事故!事故の責任は誰にあるのか?

高速道路中のパンク、操作不能の衝突事故!事故の責任は誰にあるのか?

1.整備不良車両に関する方規則

一般的な交通事故は、加害者側の車の操縦ミスや判断ミスによって発生しますが、稀に車自体の故障が原因で交通事故が発生する事もあります。

例えば、タイヤの空気圧が低下した車を高速道路で運転中にバーストして、衝突事故を引き起こしたとします。
この場合、事故の原因は、タイヤの空気圧の点検を怠ったことであると考えられます。

実は、道路交通法には次のような規定があります。

道路交通法第62条
車両等の使用者その他車両等の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、その装置が・・・(以下中略)・・・ これに基づく命令の規定に定めるところに適合しないため交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等を運転させ、又は運転してはならない。

このように、整備されていない車は運転したりさせてはならないのです。

このような整備が行き届いていない車両のことを「整備不良車両」と言います。
これに違反して車を運転する場合は、以下のような罰則規定があります。

1:故意に運転した場合…3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金
2:過失で運転した場合…10万円以下の罰金

2.不測の事態の後に事故を回避する責任

また、整備事態はしっかりしていたとしても、不測の事態でパンクなどをした後、「適切にハンドルやブレーキの操作をすれば事故回避ができた」と考えられる場合、責任を問われることがあります。

【過去の事件】
三重県の紀勢自動車道で2010年11月、トラックに衝突された乗用車が炎上し5人が死傷した事故で、県警は7日までに、トラックを運転していた運送業、窪田進也容疑者(28)=奈良県大和高田市=を自動車運転過失致死傷などの疑いで逮捕した。
県警によると、窪田容疑者は逮捕後の調べに「事故を起こしたのは間違いないが、どうしようもなかった」と供述。トラックを制御できなかったという趣旨の説明をし、容疑を否認している。
逮捕容疑は10年11月29日、紀勢自動車道三瀬トンネル内で、右前輪のタイヤがパンクしたのに適切なハンドル操作などをせず、対向車線にはみ出して乗用車と正面衝突。3人を死亡させ、乗用車に追突したワゴン車の女性ら2人に重軽傷を負わせた疑い。県警は窪田容疑者の過失を認定するため、走行実験などを実施。その結果、パンク後もハンドルやブレーキの適切な操作を行う余地があり、トラックを制御して最悪の事態を回避することは可能だったと判断した。

空気圧自体が問題なくても、異物を踏んだことによるパンクもありえます。しかし、それで事故が起きても、ドライバー責任は問われる場合があるのです。

パンク自体は不慮の事故であって、事故の責任はドライバーに全くないとは言えず、基本、パンクに伴う事故はドライバー責任になることが多いです。

ちなみに、事故の状況によっては、被害者側にも一定の過失相殺を主張する事は可能です。しかし、整備不良車両による故障事故の場合は、その者の責任の比重が重くなることは避けられないでしょう。

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3.整備をしたディーラーの責任

では、事故車の整備をしたディーラーに責任は問えるのでしょうか?

仮にその車が、車検で整備が終わった直後だったような場合であれば、その整備を担当したカーディーラーに対して、整備不良の責任を追及する事はできるでしょう。

ただ、被害者にとってはあくまで加害者はあなたですので、被害者はあなたに対して損害賠償請求をしてくるでしょう。そのため、あなたはその損害賠償責任を果たした後、カーディーラーに対してその「求償」をするという形になります。

しかし、整備直後などでなければ、タイヤの空気圧などは定期的にドライバーが点検すべきものですので、カーディーラー側の責任を問う事は難しいでしょう。

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