交通事故で頭を打った!「びまん性軸索損傷」とは?

びまん性軸索損傷

交通事故に遭って脳に損傷を受けた場合、びまん性軸索損傷という症状が出ることがあります。普段耳慣れない病名ですが、これはいったいどのような症状なのでしょうか?
びまん性軸索損傷になると、日常生活にも支障を来すことが多くあり、高次脳機能障害を発症することも多いので、注意が必要です。
そこで今回は、びまん性軸索損傷について解説します。

1.びまん性軸索損傷とは

交通事故で強く頭を打ち、脳に損傷を受けたら、びまん性軸索損傷という症状が出ることがあります。
びまん性軸索損傷は、脳の軸索が損傷を受けることです。

「軸索」とは、脳の神経細胞から伸びている神経繊維のことで、束になっているものです。そして「びまん性」というのは、広範囲ということです。
そこで、びまん性軸索損傷とは、交通事故で頭に強く衝撃を受けたために、軸索が広範囲にわたって切断されて脳が損傷を受けた状態を意味します。

びまん性軸索損傷が起こるケースでは、交通事故直後に被害者が意識を失ってしまうことが多いです。また、強く脳が揺さぶられることによって発症するので、頭蓋骨折や脳挫傷などとは異なり、ヘルメットを着用していた場合のバイク事故などでもびまん性軸索損傷が起こる可能性があります。

2.びまん性軸索損傷の症状

びまん性軸索損傷になると、どのような症状があるのでしょうか?
まず、受傷直後から意識を失って意識混濁状態が続くケースが多いです。血腫ができるので脳がむくみますが、開頭手術によって血腫を除去することができないので、浮腫がひどいと植物状態になることもあります。さらに、重症になると、脳の生命維持中枢である脳幹が害されて、呼吸困難になり急死することもあるので、大変恐ろしい症状だと言えます。
また、高次脳機能障害を発祥することも多いです。後日、高次脳機能障害を発症することも多くあります。

3.びまん性軸索損傷は治療が難しい

びまん性軸索損傷は、非常に治療が難しい症状です。
症状自体に対する効果的な治療法がなく、脳挫傷や血腫があったらそれに対する治療をしたり、合併症を防いだりする程度です。
また、事故後の昏睡状態が長くなればなるほど、予後は悪くなります。
受傷後の昏睡状態が24時間以上続いて脳幹に障害が発生した場合の死亡率は約6割とされていますし、助かったとしても重大な後遺症が残ることが多いです。

4.びまん性軸索損傷は画像診断が難しい

びまん性軸索損傷になると、画像診断が難しいという問題があります。

脳に損傷を受ける形態としては、頭蓋骨骨折などのケースや脳挫傷、脳内出血などのケースがありますが、これらのケースでは、明確にレントゲン画像やMRI画像が写るので、画像診断が容易です。
これに対し、びまん性軸索損傷の場合、通常のCTやレントゲンでは異常が写らないことが多くあります。特に事故直後の急性状態では異常が認められにくいので、事故直後に意識を失って病院に運ばれても、発見されにくいのです。

意識混濁しているのに脳に異常が見られないのでMRIで検査をしてみると、やっと細かい血腫が発見されてびまん性軸索損傷が見つかるというケースもあります。そこで、交通事故直後にびまん性軸索損傷を発見するためには、精度の高いMRI画像検査を実施することが必要ですし、症状に詳しい専門医に診てもらわないといけません。

事故後期間が経過して、びまん性軸索損傷が慢性状態になると、脳室拡大が起こって脳萎縮してくるので症状を見つけやすくなります。
びまん性軸索損傷の場合、脳萎縮の範囲が徐々に広がっていくので、各段階での状況を確認して治療を実施するため、こまめに検査を受け続けることが重要です。

5.びまん性軸索損傷と後遺障害

びまん性軸索損傷になった場合、後遺障害が認定される可能性があります。
この場合、認められる可能性のある後遺障害等級は、3級、5級、7級、9級、12級、14級です。
後遺障害の判断の際には、以下の4つの能力の有無や程度を考慮します。

  1. 意思疎通能力(他者とのコミュニケーション能力)
  2. 問題解決能力(理解力や判断力)
  3. 作業や負荷に対する持久力(継続して一定時間働けるか)
  4. 社会行動能力(行動が適切かどうか)

上記の能力がいくつ失われたか、また失われた程度が全部喪失か、大部分喪失か、半分程度喪失か、相当程度損失か、多少喪失か、わずかな喪失かによって認定される等級が異なります。

後遺障害等級3級

4つのうち1つでも全部喪失している場合
2つ以上の能力が大部分喪失している場合
この場合、後遺障害慰謝料は1990万円(弁護士・裁判基準)、自賠責保険の限度額は2219万円となります。

後遺障害等級5級

4つのうち1つでも大部分喪失している場合
2つ以上の能力が半分程度喪失している場合
この場合、後遺障害慰謝料は1400万円(弁護士・裁判基準)、自賠責保険の限度額は1574万円となります。

後遺障害等級7級

4つのうち1つでも、半分程度喪失している場合
2つ以上の能力が相当程度喪失している場合
この場合、後遺障害慰謝料は1000万円(弁護士・裁判基準)、自賠責保険の限度額は1051万円となります。

後遺障害等級9級

4つのうち1つでも相当程度喪失している場合
この場合、後遺障害慰謝料は690万円(弁護士・裁判基準)、自賠責保険の限度額は611万円となります。

後遺障害等級12級

4つのうち1つでも多少喪失している場合
この場合、後遺障害慰謝料は290万円(弁護士・裁判基準)、自賠責保険の限度額は224万円となります。

後遺障害等級14級

4つのうち1つでもわずかに喪失している場合
この場合には、画像による所見がなくても後遺障害が認定される可能性があります。
この場合、後遺障害慰謝料は110万円(弁護士・裁判基準)、自賠責保険の限度額は75万円となります。

6.びまん性軸索損傷が疑われる場合には、弁護士に相談する!

交通事故でびまん性軸索損傷になっても、事故直後には明確な画像所見が見られず、症状がわからないことが多いです。意識がないのに異常が見られないので、対応に困るケースもあります。
また、びまん性軸索損傷を適切に発見して治療を継続し、後遺障害の認定を受けるには、事故後定期的に精密検査を受けて、症状の経過を追いかけていくことが大切です。

このような対応を適切にすすめるためには、この症状に詳しい専門医にかかり、交通事故問題に強い弁護士に相談することが大切です。

交通事故直後に意識が無くなって原因がはっきりしないケースや、びまん性軸索損傷と診断されて治療中のケース、今後後遺障害等級認定請求をしようと考えている場合などには、まずは交通事故を専門に取り扱っている弁護士に相談すると良いでしょう。

まとめ

今回は、交通事故で頭を打ったときに発症するおそれのあるびまん性軸索損傷について解説しました。

びまん性軸索損傷とは、頭を強く揺さぶられた場合に発症する症状で、脳の軸索が広い範囲で損傷を受けた状態です。
事故当初から意識混濁することが多いですが、急性状態の場合、画像検査をしても異常が見つかりにくいです。発見するためには精度の高いMRI検査を実施する必要がありますし、発見後も頻繁に精密検査を受けて状況を追いかけなければなりません。

びまん性軸索損傷になった場合、3級から14級までの後遺障害の等級認定を受けられる可能性がありますが、適切に認定を受けるためにはよい医師と弁護士の力を借りる必要があります。
交通事故直後に意識混濁して、原因不明で困っている場合などには、まずは一度弁護士に相談してアドバイスを受けると良いでしょう。

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