交通事故のむち打ちで通院3ヶ月!慰謝料の相場はいくら?

医師との関係

多くの場合,保険会社は交通事故で負ったむち打ちの治療を,3ヶ月で打ち切ろうとします。そして,治療を打ち切ると,慰謝料の金額を提示してくるのですが,保険会社が提示して来た慰謝料が適正な額なのか分からず,不安になる場合もあると思います。

むち打ちで通院を3ヶ月間した場合の慰謝料の相場とは,いくらくらいなのでしょうか。

保険業界に存在する「DMK136」とは?

保険会社の世界には,かつてより,「DMK136」という言葉(隠語)があるといわれています。

これは,何を意味しているのでしょうか。

実は,「D」は「打撲」,「M」は「むち打ち」,「K」は「骨折」を意味し,「1」「3」「6」は,それぞれ,期間(通院期間)を示しています。

つまり,「DMK136」とは,打撲は1ヶ月,むち打ちは3ヶ月,骨折は6ヶ月を目安に治療を打ち切るということを意味しているのです。

保険会社は,支払う治療費や慰謝料をできる限り低くおさえたいと考えているものです。

そのため,本来は,人それぞれ治療にかかる期間は異なるものであるにもかかわらず,「DMK136」という目安を作り,これに沿って,むち打ちであれば,約3か月で治療の打ち切りを告げてくるのです。

まだ完治していないという場合には,保険会社と交渉して治療の継続をするということももちろん考えられるのですが,たしかに,3か月程度で治療が終了することも多く,この3か月という期間がひとつの目安になることも事実です。

そこで,この記事では,“通院3か月”にスポットを当てて,慰謝料相場の説明をしていきます。

慰謝料とは?入通院慰謝料と後遺症障害慰謝料

慰謝料とは,被害者が受けた精神的苦痛に対するてん補としての損害賠償です(民法710条)。

そして,実務上,交通事故の慰謝料は,被害者が負った怪我の症状が固定するまでのものと,その後の後遺障害に係るものとの2つに分けて考えられています。

前者の慰謝料を,「傷害慰謝料」や「入通院慰謝料」と呼び,後者の慰謝料を,「後遺障害慰謝料」と呼びます。

なお,症状が固定する(「症状固定」と呼ばれます。)とは,これ以上一般的な治療を継続してもなかなかよくならない状態になったことを意味します。この時点で,治療が打ち切られます。

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慰謝料金額の基準

慰謝料金額の基準には,

  1. 自賠責保険基準
  2. 任意保険基準
  3. 弁護士基準(裁判基準)

の3つの基準が存在しています。

まず,自賠責基準ですが,自賠責保険においては,国が定めている支払い基準があります。自賠責は,被害者に必要最低限の損害賠償を行うためのものですので,基準の金額は低くなっています。上記3つの中でも,一番低い基準です。

任意保険基準とは,各任意保険会社が慰謝料等の損害賠償を提示する際に用いる独自の基準のことをいいます。それぞれの保険会社が設定しているもので,また,公開されているものでもありませんので,詳細な金額は不明です。

ただ,保険会社は,自らが支払う金額をできるだけ低くおさえたいと考えていますので,自賠責基準よりは高くなりますが,それほど大きい金額にはならないと考えてよいでしょう。

弁護士基準(裁判基準)とは,弁護士が相手方に損害賠償請求を行う場合に用いる基準のことです。「赤い本」と呼ばれる弁護士会が発行する本に記載されています。また,裁判所も,慰謝料金額の判断に当たって,この基準を目安にしていますので,裁判所基準とも呼ばれています。3つの中では断トツで一番高額になる基準です。

むち打ちで3か月通院したときの慰謝料の相場

それでは,上記3つの基準で,慰謝料がいくらになるのか見ていきましょう。

自賠責基準

自賠責では,次のような基準があります。

実通院日数×2,あるいは,治療期間のどちらか少ない方の日数に「4,200円」をかけた金額を慰謝料とする

したがって,例えば,通院期間が3ヶ月で,実際の通院日数が30日の場合には,30日×2(60日)の方が,3か月(90日)よりも少ないので,通院日数の2倍の方が採用されて,

慰謝料金額は,30日×2×4,200円=25万2000円 となります。

任意保険基準

上でも説明したように,任意保険基準には,一律の決まりなどはなく,各保険会社が独自に設定しています。そのため,明確な金額を示すことはできませんが,かつて使われていた“旧任意保険基準”を参考にすると,3か月通院した場合の慰謝料金額は,およそ37万8000円となるようです。現在でも,このように,自賠責基準より少し高めな金額を基準としている保険会社が多いと思われます。

弁護士基準

入通院期間に基づいて,「赤い本」に載っている表に当てはめて金額を算出します。

また,むち打ちのような他覚症状のない怪我や軽い打撲などの場合には,赤い本の表の中でも,“別表Ⅱ”という表を用います。

2018年版の「赤い本」によると,他覚症状がないむち打ちの場合,慰謝料算定のための通院期間は,通院が長期にわたるときは,症状,治療内容,通院頻度をふまえて,実通院日数の3倍程度(他覚症状がある場合は3.5倍程度)を目安とされることもあります。

別表Ⅱから,通院の場合の金額を抜き出すと,次のようになります。

経過月数通院慰謝料
1ヶ月19万円
2ヶ月36万円
3ヶ月53万円
4ヶ月67万円
5ヶ月79万円
6ヶ月89万円
7ヶ月97万円
8ヶ月103万円
9ヶ月109万円
10ヶ月113万円
11ヶ月117万円
12ヶ月119万円
13ヶ月120万円
14ヶ月121万円
15カ月122万円

これによると,むち打ちで3か月間通院した場合の通院慰謝料は,53万円となります。

通院の頻度に注意

このように,弁護士基準によるのが一番高額ですが,先ほども説明したように,通院の期間が長期に渡る一方で通院の頻度が少ないような場合には,期間ではなく実際に通院した日数の3倍(他覚症状がある場合は3.5倍)が採用されて,慰謝料の金額が低くなる場合もあるので,注意が必要です。

通院の頻度があまり少なくならないように気を付けましょう。

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むち打ちでの後遺障害等級認定に必要なこととは

むち打ちでの後遺障害等級認定は厳しいと言われています。レントゲンにも写りにくい症状であることが多いですし,怪我としては軽いものと見られがちだからです。

通院3か月の場合は?

一般的に,後遺障害等級が認定されるためには,事故から約6か月以上経ってから症状固定になる必要があるといわれています。

そもそも軽く見られがちなむち打ちですから,少なくとも,“通院期間6か月以上”,“実通院日数100日以上”である場合でなければ,後遺障害等級が認定されるのは困難といえるでしょう。

そうすると,保険会社が治療を打ち切ることの多い“通院期間3か月“では,後遺障害認定は厳しいということになってしまうのです。

保険会社の治療打切りにどう対応すればよいのか?

しかし,先ほどからの話にあるように,保険会社は3か月程度で打ち切りを伝えてくる場合が多いです。

「じゃあどうしたらいいの?」と思われる方がいると思います。保険会社の治療打切りへの対処方法をみていきましょう。

そもそも,治療を終わる状況なのかどうかは,保険会社が決めることではなく,担当の医師が判断することです。ですから,まずは,担当の医師に相談することが大切です。意思に対して,あなたの症状などを正確に伝えて治療を続けてもらうよう依頼しましょう。医師が話を聴いてくれないような場合には,別の医師にするのもひとつです。

また,弁護士に依頼して,交渉してもらうことも考えられます。

それでも,保険会社が治療費の支払いを打ち切る場合もありますが,そのような場合には,自分で治療費を負担してでも治療を継続すべきです。

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むち打ちの後遺障害慰謝料の相場

先ほども説明したように,むち打ちは交通事故による怪我の中でも比較的軽いものと考えられているため,むち打ちの後遺障害等級は,12級あるいは14級となることがほとんどです。それぞれの場合の後遺障害慰謝料の相場は,次のとおりです。

なお,任意保険基準については,各保険会社により異なり公開もされていませんので,数字を記載することは困難ですが,通常は,自賠責基準よりは少し高く,弁護士基準よりは低い金額になります。

14級の場合

自賠責基準:32万円

弁護士基準:110万円

12級の場合

自賠責基準:93万円

弁護士基準:290万円

このように,後遺障害慰謝料は,等級によって,大きく金額が違ってきます。

そのため,出来るだけ高い等級が認定されることを目指すべきなのですなのですが,後遺障害等級が認定されるためには,医師にきちんと症状を説明して,適切な検査を行ってもらったり,後遺障害診断書を書いてもらったりする必要があるなど,初めて後遺障害等級認定を経験する一般の人にとっては,難しいことも多いのが現実です。

そのため,専門家である弁護士に依頼し,保険会社や医師との交渉,必要書類の準備等を任せるのが得策です。

まとめ

慰謝料の基準の中で最も高額なのは,弁護士基準ですから,ほとんどの場合では,弁護士に依頼した方が,得られる金額はアップします。

また,入通院慰謝料は,通院期間が延びることで金額が上がりますが,保険会社から一方的に治療を打ち切られてしまい,弁護士に依頼しない場合には,うまく交渉できずに短い期間で治療をあきらめざるを得ない場合もあります。

さらに,むち打ちで後遺障害等級認定を勝ち取るのは容易ではありませんので,後遺症が残った場合には,この点でも,弁護士のサポートを受けた方が得策であるといえるでしょう。

以上のように,むち打ちで通院3か月後に保険会社から治療の打ち切りを告知されたような場合には,自分で即断せずに,すぐに弁護士に相談するようにしましょう。

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