追い越し事故の過失割合を分かりやすく解説

追い越し事故の過失割合は?

運転をしていて、運悪く追い越しをしてくる自動車に追突されてしまった方、事故後の保険会社とのやり取りを開始されるにあたり「自分には過失が無いと思っているけど、過失割合はどうなるの?」と不安になられることがあると思います。

一方、追突してしまった方としては、「被害者の運転状況にも問題があったのに、全額損害賠償をしなければならないの?」という疑問があると思います。

全交通事故のうち、車両同士の事故は8割強を占め、その中でも追突事故が最も多いという内訳になっており、全ての運転者にとってこのような不安や疑問は他人事でない重要な問題です。

追突された側としては、すべて追突した側の責任であるといいたいところです。

しかし、過失割合を定める基準は、裁判例の蓄積などである程度確立されており、両方とも走行中の車両であった場合、例外を除いて基本過失割合は0:10で追突した側に全責任があるということにはなりません。

状況に応じて割合修正がされることが一般的です。この記事ではもう少し詳細に、追い越しによる交通事故の過失割合について説明させていただきます。

追い越し自動車と追い越される自動車の基本過失割合

交通事故で他人の財物や身体を傷つけてしまった場合、民法709条によって、加害者は被害者に損害賠償をしなければなりません。

ところが、交通事故の場合、片方が完全に悪いという状況は少なく、相手方にも何かしらの落ち度があることが多く、加害者と被害者の当時の落ち度の割合を踏まえて、責任割合や分担を決定する指標を過失割合と呼んでいます。

加害者としては、被害者の過失部分は賠償する必要がないので、自分の過失割合分のみを賠償すればよいということになります。

例えば、交通事故の怪我や車の損傷で、被害者に100万円の損害が発生した場合で、過失割合が、2:8と認められた場合、被害者が加害者に賠償するべき金額は80万円ということになります。

ここでは車両を追い越す時、相手の車に誤って追突した交通事故を取り上げます。追い越しとは、同一方向に走っている車同士で、後続の車は前の車を追い越すことをいいます。

追い越しは、追い越すほうも追い越されるほうも、双方のドライバーがお互いの動きに細心の注意を払い、かつ道路交通法など運転ルールを守ることが、事故防止のために必要です。

追い越しの場合の事故の基本過失割合は1:9です。追突した車のほうに重い責任が認められます。

ちなみに、追突事故で過失割合が、追突された自動車と追突した自動車の過失割合が、0:10として認定されるのは、追突された自動車が停車中の場合であって、駐停車にかかる道路交通法違反にあたらない停車をしていた場合になります。

過失割合の修正要素

上記の基本過失割合を基本とした上で、修正要素が考慮されて、過失割合が決定されます。修正要素とは、実際の事故のさまざまな状況を踏まえた過失割合の加算要素と減算要素です。

追い越しされた車の過失割合の加算要素

まず、追越される側のA車、追い越す車をBとして、その過失割合の加算要素には次のようなものがあります。

  • A車に避譲義務違反がある場合(B車が救急車などである場合)・・・+1。
  • B車の追越し中にA車が加速した場合・・・+2。

  • A車に速度規制違反などの過失があった場合・・・+1。
  • A車に酒気帯び運転などの重過失があった場合・・・+2。

A車にも過失が認められるという考え方は、追い越される方の自動車にも、避譲義務違反が発生するためです。道路は公共のものですので、渋滞しているときに他の車と比べて余りにもゆっくりしたペースで走行している場合は、後続車を前にすすめないとかえって危険です。

また、追い越しをしようとする車に対して、わざと走行スピードを上げて追い越させないような場合も、避譲義務に違反します。

多くの場合、双方の車の動きが録画されているわけではないので、後から実際の状況はどうであったかを立証するのはかなり困難になり、過失割合をめぐって追い越しをしたドライバーと追い越しをされたドライバーとの間でもめてしまうこともあります。

追い越した車の過失割合の加算要素

他方、B車の過失割合が加算される要素としては、次のようなものがあります。

  • 追越し禁止区域の追越しの場合+1。
  • B車に速度規制違反がある場合などの過失があった場合・・・+1。

  • B車に酒気帯び運転があったなどの重過失があった場合・・・+2。

以上からA車に加算要素が無くB車に加算要素がある場合は、過失割合が0:10になることもあります。これらの場合、A車は後続のB車が追い越すとは通常想定しないため、例外として過失割合はA車:B車:0:10となります。

過失割合は保険会社が決める

過失割合は誰が決めているのでしょうか?基本的には、追突した車、された車のドライバーがそれぞれ加入している保険会社の保険金査定部門が協議して決めることになります。

交通事故が起きると、警察が現場にきて確認をするので、過失割合は警察が決めていると思う方もいらっしゃるかもしれませんが、警察は基本的には民事不介入という立場で過失割合の決定にはタッチしません。警察官は、実況見分を行う目的で現場にきます。そして、現場確認と当事者からの状況ヒアリングを行い、事故直後の事実を、実況見分調書として記録してくれます。

当事者は、通常それぞれが加入している保険会社をとおして、警察の実況見分調書や記憶などをもとに過失割合について協議して決定します。保険会社は、過去の交通事故の事例などをもとに過失割合を判断しますが、この提案は必ずしも妥当なものであるとは限りません。

保険会社は過去の類似の事故についての判例などをみますが、保険会社は法律のプロではありませんし、事故現場に居合わせたわけではないので、類似の事故のあてはめや適用が適切ではないこともありますし、また営利会社である以上、判断は保険会社の利益を優先してなされていると考えたほうがよいでしょう。

過失割合に納得がいかない場合

保険会社の過失割合判断に納得がいけばよいですが、もし納得がいかない場合は、合意する前に、交通事故分野に詳しい弁護士に一度相談してみることをおすすめします。交通事故に強い弁護士は、追い越しの過失割合の判例をプロとして研究しており、取り扱い事例も豊富にあるはずですので、過失割合が妥当なのかアドバイスをもらえるはずです。

交通事故の法務実務では、判例タイムス「民事交通訴訟における過失相殺等の認定基準」、赤い本として通称される「交通事故損害額算定基準の過失相殺基準表」、青い本として通称される「交通事故損害額算定基準」(通称・青い本)などを基準にして、過失割合を考えます。

交通事故は、場所、とき、加害者、被害者などの要素によって、同じ事故はひとつもない個別具体的なものです。たとえば、相手の信号無視、運転不慣れ、居眠りなどの特殊事情があればこれも上記を基準に加味されて過失割合は判断されるべきです。ぜひ、信頼のできる弁護士にご自身の事故の状況を詳しく話して、納得のいく過失割合となるよう検討してもらいましょう。

まとめ

追い越しによる交通事故の基本過失割合は、1:9です。ですが、あなたが追突された側の車で、加害者に更に大きな落ち度があったと思い修正要素があると考えるなら、実際に被害者側の過失はさらに小さくなり、過失0にもなります。保険会社が決めた過失割合に納得出来ない方は、弁護士に一度相談してみましょう。

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