免許取り消しの点数と欠格期間まで|全体の流れを総まとめ!
免許取り消し(通称、免取り)とは、交通違反を繰り返したことにより運転免許を没収される処分をいいます。免許取り消しの「…[続きを読む]
免許取り消しからの再取得は難しいか、裏ワザはないのかと疑問を感じる人もいるでしょう。
「飲酒運転」「スピード違反」「無免許運転」など、重大な交通違反をしたときや違反を繰り返してしまったときに運転免許を没収されてしまう処分、それが免許取り消しです。
免許を取り消されても、一定の期間が経過した後に運転免許を再取得すれば、再び車を運転することができます。
この記事では、飲酒運転などで運転免許を取り消されて「再取得をしたい」と考えている方を対象に、免許証の再取得の方法や、裏ワザはないのか、費用など安い方法はないのか、再取得は難しいのか、注意点などを解説いたします。
目次
飲酒などで運転免許の取り消し処分を受けた方が再び車を運転するためには、教習所に通い直すなどして運転免許を再度取得する必要があります。
免許停止(いわゆる「免停」)の場合は免停期間が経過すれば自動的に運転免許の効力が復活しますが、免許取り消しの場合は取得し直す必要があります。
なお、「免許取り消しを受けると免許の再取得が難しい」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、免許の取り消しを受けた方とそうでない方とで免許取得の難易度に差はありません。
ただ、一度もっていたものを再度うけることになるので、精神的には難しい、ストレスが高いのは確かです。
また、免許の取消し処分が下されるときには違反の内容に応じて「欠格期間」が設けられ、その間は再取得が認められないことも確認しておきましょう。
飲酒などで免許の取り消し処分を受けると点数や前歴はリセットされてゼロになります。
つまり、免許の再取得をしたときの点数や前歴は、初めて免許を取得したのと同じ状態ということになります。
免許を再取得したときの免許証の色は、初めて免許を取得したときと同様にグリーンから始まります。
免許の取り消し時にブルーやゴールドだった場合もグリーンに戻ります。
再取得すると、初心者マークをつける必要があるか
初心者マークは免許を取得してから1年間、運転する車に貼る必要があるものです。
二度目の免許取得の場合も、初めての場合と同様に再取得から1年間は初心者マークを貼る必要があります。
運転免許を取得する方法には、指定自動車教習所に通う方法と、運転免許試験場で「一発試験」を受ける方法の2つがあります。
再取得の場合はすでに運転技術が身についているので、一発試験に挑戦するのも選択肢の一つとなります。
もっとも、一発試験は既にそれなりの運転経験がある方にとっても難易度の高い試験です。
教習所のメリットは、時間と費用をかければほぼ確実に免許の取得ができる点です。当然、交通ルールや運転技術に関する試験はありますが、一度運転免許を取得した経験があるかたにとってはそこまで難しいものではありません。
また、土曜日や日曜日に通うことができるのも教習所に通うメリットの一つです。一発試験は平日しか受験することができないため、受験のために仕事を休む必要があります。
また、もし試験を通過することができなければ無駄骨になってしまいます。
できるだけ最短で運転免許を再取得するためには、
ことがポイントになります。取消処分者講習とは、運転免許の取り消し処分を受けた方が運転免許を再取得する際に受講しなければならない講習のことです。
欠格期間中は、免許センターで運転免許を取得するための「試験」を受講することができませんが、取消処分者講習を受講したり、仮免許を取得することは可能です。
もっとも、せっかく取消処分者講習を受講しても修了証書の日付から1年が経過すると失効してしまうため、欠格期間が終わる半年くらい前を目途に受講するのがよいでしょう。
再取得のために教習所に通う際にかかる費用は最初に取得するときと変わりはありません。
教習所に通う時期や、通学か合宿か、オートマ限定かマニュアル免許かなどによって異なります。
概ね25万円から30万円程度はかかると思っておいた方がよいでしょう。
教習所で再取得をする際には、まず第一段階として下記のとおりになります。
・「技能」「学科」の第一段階の教習を受講
・その後、仮免許の学科試験と技能検定の両方に合格する
・合格までに取消処分者講習を受講しておく
なお、仮免許は取得後から6ヶ月以内に卒業検定を受けなければなりません。スケージュールを調整する必要がありますのでご注意ください。
取消処分者講習の内容や費用等についてはこちらの記事、下記記事をご確認ください。
第二段階は下記のとおりです。
・教習の第二段階を受講し、卒業検定を通過(上手くスケジュールを組めば、この時点で欠格期間が終了)
・免許センターにて学科試験を受験し、これに合格すると運転免許証の交付を受ける
運転免許を再取得する手段として、教習所に通う方法のほかに、裏ワザとまではいえないですが、一発試験を受験する方法があります。
一発試験とは、運転免許試験場(運転免許センター)で直接学科試験と技能試験を受験して運転免許を取得する方法です。
一発試験のメリットは、教習所に通う必要がないため、運転免許を再取得するまでの時間を大幅に短縮することができる点です。一回で合格することができれば数日間で取得することが可能です。
また、費用も教習所に通う場合に比べて大幅に安く済みます。
一回で合格することができれば総額で5万円程度で免許の再取得が可能です。
また、もし失敗しても何度でも挑戦できる点もメリットです。
一発試験の特徴は、何と言ってもその難易度の高さです。一発免許では純粋に運転技術を基準に合否が判断され、過去の運転履歴は問題となりません。
また、安全かつスムースに運転する技術があるかを見られます。最短で再取得するためには自分が思っている「うまい運転」に固執しないことが重要になります。
一発試験は緊張しやすい点で難しい試験ですので、「ぶっつけ本番」ではなく、事前に十分な準備が必要となります。
なお、一発試験は平日であればいつでも受講できるわけではないので、受験をする際には必ず事前に最寄りの免許センターに問い合わせるようにしましょう。
前半の流れは下記のとおりです。
・まず免許センターに申込みを行う
・学科試験と技能検定の両方に合格して仮免許証を発行
・取消処分者講習を受講しておく
申込みは地域によって異なる場合がありますが、受験は予約制としているところが多いため、必ず事前に問い合わせをしてください。
また、教習所と異なり第一段階の教習は受講しません。
一発試験を受験するためには、免許試験受験日から過去3ヶ月以内に5日以上の路上練習を行わなければいけません。
受講者は路上練習の記録を「路上練習申告書」と呼ばれる申告書に自身で記入します。
路上練習には指導者が同乗する必要があり、指導者は、受験者が受験する免許と同一の第一種運転免許を取得してから3年以上経過している人、受験する免許の第二種免許を持っている人、教習指導員のいずれかが該当する人です。
以上の条件が揃ったら、本免許の学科・技能試験を受験し、合格する必要があります。教習所と異なり第二段階の教習は受講する必要はありません。
・本免許の学科・技能試験に合格する(教習所と異なり、第二段階の教習は受けない)
・特定教習か、もしくは取得時講習を受ける(場所は「特定届出自動車教習所」)
本免許の学科・技能試験に合格しても、免許を交付してもらうことはできません。
免許を交付してもらうためには、特定教習もしくは取得時講習を受ける必要があります。これは他の自動車・歩行者に配慮した運転で事故の防止に努めることを目的としたもので、教習内容は、危険予測、高速教習、そして応急救護です。
特定教習もしくは取得時講習を終了すると、晴れて免許を交付してもらうことができます。
そもそも中型自動車免許、大型自動車免許、各種二種免許を取得するためには、免許を持っていた経験年数が必須条件となります。
大型自動車免許は21歳以上で普通免許の経験が3年以上、中型自動車免許の場合は20歳以上で普通免許の経験が2年以上であることが条件になります。
では、これらの免許を再取得するためにはいったん普通免許を再取得し、その後さらに2年や3年が経過するのを待たなければいけないのでしょうか。
実は、経験年数は免許の取り消しや失効があってもそれ以前に持っていた免許の期間も合わせて計算することができます。つまり取消前の期間と現在の免許の期間が合計してカウントされるというわけです。過去の経験年数を証明するためには「運転免許経歴証明書」という証明書を取得する必要があります。
飲酒などの運転免許の再取得、難しくないこと、費用などについてご理解いただけたでしょうか。
欠格期間の経過後に運転免許を再取得するための方法には、教習所に通う方法と、難しい一発試験を受ける方法の2種類があります。それぞれメリットとデメリットがありますので、自分に合った方法を選択するようにしましょう。