交通事故の慰謝料の相場と増額方法【2022年最新版】

交通事故の慰謝料相場と、慰謝料を確実に増額させる方法

交通事故の慰謝料をいくらもらったかという話題は、ネット上のブログや知恵袋でも大きな関心事となっています。

人身事故の慰謝料には、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類があります。

また、3つの計算方法(計算基準)があり、慰謝料を増額するには「弁護士基準」を採用する必要があります。

今回は、交通事故の慰謝料はいくらもらえるのか相場や3つの基準、増額する方法、実例などを過失割合10対0の場合やむちうちの事故などを例に解説します。

また交通事故の示談金交通事故の休業損害などについては別途ページで詳しく解説致します。

交通事故の慰謝料|3つの計算基準

交通事故の慰謝料は「交通事故によって受けた精神的・肉体的苦痛」に対して支払われるもので示談金の一部です。

慰謝料には以下の3つの計算基準があります。

①自賠責基準

自賠責基準は、自賠責保険の慰謝料を計算する際に利用する基準です。

自賠責保険は自動車を運転する人なら必ず加入しなければならない強制加入の保険です。交通事故被害者を救済するための最低限の保障をする目的を持っています。

したがって、自賠責保険で利用される自賠責基準の金額も3つの基準のうちで最も低額になります。

②任意保険基準

任意保険基準は、任意保険会社が示談交渉をする場合に利用する基準です。

被害者が弁護士を介さずに自分で任意保険会社と示談交渉する場合には任意保険基準で慰謝料が計算されます。

任意保険基準で算出した慰謝料は、3つの基準の中では中間の額になります。

③弁護士基準

交通事故の慰謝料計算方法で最も高額になるのが、弁護士基準の慰謝料です。この基準は、弁護士が交通事故の示談交渉をする際や、裁判になった場合には裁判所でも採用される計算基準です。

3つの基準の中でも最も高額になります。

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つぎに実際に、交通事故慰謝料の計算をして、いくらくらいもらえるのかに関して、解説いたします。

交通事故の慰謝料の相場はいくら?

では実際に慰謝料は「いくらもらえる」のか、実際に慰謝料の計算方法と実例を確認していきましょう。

入通院慰謝料相場の3つの計算方法

自賠責基準の場合はいくら?

自賠責基準では、入通院の「治療期間」と「実際の通院日数×2の期間」を比較して、少ない方を入通院日数とし、入通院日数×4,300円(2020年3月31日以前に発生した事故では、4,200円)で算出します。

自賠責基準の入通院慰謝料の計算方法

・実通院日数 × 2
・治療期間

上記いずれか少ない方の日数 × 4,300円 = 入通院慰謝料

たとえば、人身事故で「通院開始から完治まで3ヶ月かかった」「その間に通院した日は25日だった」といった事例の場合には、治療期間は90日、実通院日数×2は50日となり、少ないほうの「50日」が入通院日数となり、入通院慰謝料は、21万5,000円(50日×4,300円)となります。
ちなみに、2ヶ月の間に15日間通院した事例の場合にも、同様に計算し、129,000円(4,300円×30)の入通院慰謝料が支払われます。

任意保険基準の場合はいくら?

任意保険基準でも、入通院日数に応じて入通院慰謝料が支払われます。

ただし、任意保険基準の場合には、実通院日数ではなく月ごとの入通院期間で計算し、慰謝料は、入院期間の方が通院期間よりも高くなります。

下表が、前述した「過去に使用されていた」任意保険会社の統一基準の一部です。あくまで、過去に使用されていたもののため、参考値としてご利用ください。

任意保険基準の入通院慰謝料(単位:万円)

入院 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月
通院 25.2 50.4 75.6 95.8 113.4 128.5
1ヵ月 12.6 37.8 63 85.7 104.6 121 134.8
2ヵ月 25.2 50.4 73.1 94.5 112.2 127.3 141.1
3ヵ月 37.8 60.5 81.9 102.1 118.5 133.6 146.1
4ヵ月 47.9 69.3 89.5 108.4 124.8 138.6 151.1
5ヵ月 56.7 76.9 95.8 114.7 129.8 143.6 154.9
6ヵ月 64.3 83.2 102.1 119.7 134.8 147.4 157.4
たとえば通院1ヶ月の事例の場合には12.6万円程度、通院2ヶ月の場合には25.2万円程度になりますが、入院1ヶ月と通院1ヶ月計2ヶ月病院で治療を受けた場合には、37.8万円程度の入通院慰謝料になります。

弁護士基準の場合はいくら?

一方、弁護士基準における入通院慰謝料は、入院と通院の期間に応じて別表Ⅰか別表Ⅱという基準表から算出し、通常は別表Ⅰで算定します。

ただし、他覚所見のないむちうちの通院慰謝料相場、軽い打撲・軽い挫創など軽症の慰謝料相場を確認する際には、別表Ⅱにより算定することになっています。

入通院慰謝料別表Ⅰ抜粋】(単位:万円)

入院 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月
通院 53 101 145 184 217 244
1ヵ月 28 77 122 162 199 228 252
2ヵ月 52 98 139 177 210 236 260
3ヵ月 73 115 154 188 218 244 267
4ヵ月 90 130 165 196 226 251 273
5ヵ月 105 141 173 204 233 257 278
6ヵ月 116 149 181 211 239 262 282

上記表からお分かりいただけるとおり、人身事故の通院のみ3ヶ月の事例の場合で73万円、通院のみ6ヶ月の場合で116万円となります。

また、入院2か月+通院3ヶ月の場合は154万円、入院・通院とも3ヶ月の場合は188万円となります。

なお、通院7ヶ月・8ヶ月した場合の交通事故慰謝料、つまり、治療が長期的になった場合も基本的には同様の計算方法となります。
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むちうちなど他覚所見がない場合の弁護士基準はいくら?

入通院慰謝料別表Ⅱ抜粋】(単位:万円)

入院 1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 4ヵ月 5ヵ月 6ヵ月
通院 35 66 92 116 135 152
1ヵ月 19 52 83 106 128 145 160
2ヵ月 36 69 97 118 138 153 166
3ヵ月 53 83 109 128 146 159 172
4ヵ月 67 95 119 136 152 165 176
5ヵ月 79 105 127 142 158 169 180
6ヵ月 89 113 133 148 162 173 182

他覚所見のないむちうちなどの場合には、別表Ⅱを使用して算定するので、通院のみ3ヶ月の場合で53万円、通院のみ6ヶ月の場合で89万円となります。

また、入院2か月+通院3ヶ月の場合は109万円、入院3ヶ月+通院3ヶ月の場合は128万円となります。

※ 「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤い本)」(平成30年版) より抜粋:赤い本で入通院慰謝料を計算できます。

このように、むちうちをはじめ、人身事故で同じ怪我をしても入通院慰謝料は弁護士基準を使うと最も高額になることがわかります。

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後遺障害慰謝料相場の計算方法

次に「後遺障害慰謝料」の相場についてもいくらもらえるか確認しましょう。

後遺障害慰謝料は、交通事故で後遺障害が残った場合のみ支払われる慰謝料です。

後遺障害慰謝料の相場】(単位:万円)

等級 自賠責基準(※)
(要介護以外)
任意基準(推定) 裁判基準
第1級 1,150万円 1600万円 2800万円
第2級 998万円 1300万円 2370万円
第3級 861万円 1100万円 1990万円
第4級 737万円 900万円 1670万円
第5級 618万円 750万円 1400万円
第6級 512万円 600万円 1180万円
第7級 419万円 500万円 1000万円
第8級 331万円 400万円 830万円
第9級 249万円 300万円 690万円
第10級 190万円 200万円 550万円
第11級 136万円 150万円 420万円
第12級 94万円 100万円 290万円
第13級 57万円 60万円 180万円
第14級 32万円 40万円 110万円

自賠責保険の金額は、2020年4月1日以降に発生した事故に適用

上表は、各基準における後遺障害慰謝料の相場です。

後遺障害慰謝料は、認定された後遺障害の等級に応じて算出されます。

相場を調べるにあたっては、『自分の症状の場合、どの後遺障害等級が認定されそうか(されたか)』を確認し、等級ごとの相場を見る必要があります。

後遺障害慰謝料も、自賠責基準と弁護士基準とでは約3倍と、大きな開きがあります。

ここでも、やはり弁護士基準だと劇的に慰謝料が高額になることがわかります。

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死亡慰謝料相場の計算方法

では、最後に死亡慰謝料の計算方法といくらぐらいもらえるかを見てみましょう。

自賠責基準

自賠責基準の場合には、死亡慰謝料の金額が一律400万円(2020年3月31日以前に発生した事故については、350万円)になります。

近親者(遺族)にも慰謝料が認められます。

近親者(遺族) 被害者に被扶養者がいる場合 被扶養者がいない場合
請求者が1人 750万円 550万円
請求者が2人 850万円 650万円
請求者が3人以上 950万円 750万円

任意保険基準

任意保険基準は公開されていませんが、だいたいのケースで自賠責基準よりは高く、弁護士基準よりは低い金額となります。

弁護士基準

弁護士基準で死亡慰謝料を計算する場合、死亡者がどのような立場であったかによって金額が異なります。

被害者の立場 死亡慰謝料
一家の支柱 2,800万円~3,600万円程度
母親や配偶者 2,000万円~3,200万円程度
独身 2,000万円~3,000万円程度
子ども 1,800万円~2,600万円程度
高齢者 1,800万円~2,400万円程度

このように、弁護士基準を使うと、死亡慰謝料の金額も大きく上がることがわかります。

主婦でも会社員でも同様の計算方法が使える

なお、慰謝料相場の前提知識として、交通事故の慰謝料の請求には子供や主婦、会社員や自営業者といった「被害者の収入」は考慮されません。

つまり、休業損害や逸失利益の計算方法とはその点が異なります。

人身事故と物損事故では慰謝料相場は異なる

また、慰謝料はあくまで「人身事故」に対して支払われます。

一方、「物損事故」では、慰謝料は基本的に請求できないことも念頭に置いておきましょう。

なお、物損事故の慰謝料については、特殊なケースもあります。下記の記事を併せてご確認ください。

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自分で計算|交通事故慰謝料自動計算機ツールをご利用ください。

ご自分の人身事故で慰謝料をいくらもらえるのかを調べたい方は「交通事故慰謝料自動計算機ツール」をご利用ください。

通院期間や後遺障害等級を入れるだけで、自分の慰謝料相場を弁護士基準で計算することができます。

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弁護士基準を使おう!慰謝料を増額する5つの方法

では、人身事故の慰謝料相場はどのような場合に増額されるのでしょうか?

(1)弁護士基準を使う

交通事故で慰謝料を増額するには、弁護士基準を使うことが非常に重要です。

ここまで説明してきた通り、入通院慰謝料も後遺障害慰謝料も死亡慰謝料も、すべての慰謝料において弁護士基準を利用すると金額が劇的に増えるからです。

ただし、弁護士基準を使って慰謝料を請求するには「弁護士に示談交渉を依頼する必要」があります。

良い弁護士を探して、示談交渉を依頼する方法が、人身事故の解決については最も効果的です。

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(2)自分の過失割合を下げる|例:9対1から10対0へ

また、慰謝料を「減額させない」ことも重要です。

受け取る慰謝料を「減額させない」ためには、できるだけ自分の過失割合を下げる交渉をすることです。

追突事故の慰謝料を計算する際などの場合は、過失割合が10対0になることも多くあまり問題にはならないのですが、交通事故では基本的に被害者にも一定の過失が認められます(例えば、過失割合9対1など)。

そして、被害者の過失割合によって示談金は減額(過失相殺)されてしまいます。

そこで重要なのが示談でできるだけ自分の過失割合を下げるように交渉することです。過失相殺で、実際に支払われる示談金が大きく変動してしまうことを忘れないでください。

一方上記の通り、過失割合10対0など被害者に過失が認められない場合には、慰謝料は減額されません。

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(3)保険会社の「治療費打ち切り」に屈しない

基本的には、入院・通院が長引けば長引くほど入通院慰謝料は増額されます。

しかし、保険金の支払いを減らすために、保険会社が治療費の打ち切りを打診してくることがあります。

もしも、怪我が治っていないならば、言われた通りに治療の終了をしてはいけません。

保険会社に言われた通り治療を終了すると、入通院慰謝料が減額されてしまいます。

また、治療を再開しようとしても、治療費は自己負担することになります。

たとえ、保険会社に治療費を打ち切られたとしても、自分の健康保険を利用して治療を継続して、その後支払った治療費の支払いについて保険会社と交渉することは可能です。この場合も、弁護士に相談するのがよいでしょう。

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(4)後遺障害等級認定を受ける

当たり前の話ですが、後遺障害慰謝料を受け取るためには、後遺障害認定を受けなければなりません。それには、準備が必要です。

以下のことをしっかりと守って申請するようにしましょう。弁護士に相談するのも一つの方法です。

  • 病院で診察を受ける(後遺障害診断を書いてもらうには病院での診察が必要)
  • 症状固定まで、しっかり通院する(通院頻度が問題となる場合がある)
  • 医学的資料を収集しておく(他覚所見が必要な場合がある)
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(5)弁護士特約を利用して、弁護士に依頼する

示談交渉がこじれてしまったら、交通事故に強い弁護士に相談してみましょう。

弁護士に依頼すれば、「弁護士基準」での慰謝料増額以外にも以下のように様々なメリットがあります。

  • 妥当な過失割合で交渉してくれる
  • 示談交渉がスムーズになる
  • 治療に専念できる
  • 後遺障害認定を受けられる可能性が向上する
    など

弁護士に依頼と聞くと「費用」が気になりますが、ご自身や家族が加入する保険に「弁護士費用特約」があれば、自己負担0円で弁護士に依頼できます。

弁護士が介入すれば、交渉のプロである保険会社と対等に示談を行えます。

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交通事故慰謝料に関するよくある質問

交通事故の慰謝料は、1日いくら?

自賠責保険基準では、通院が1日の場合、慰謝料は4,300円(2020年3月31日以前に発生した事故では、4,200円)です。弁護士基準では、通院が1日の場合、慰謝料は重症時で9,333円。軽症時で6,333円になります。弁護士基準は、弁護士が交通事故の示談交渉をする際や、裁判になった場合には裁判所でも採用される計算基準で、自賠責基準より高額になることがわかります。

よって、交通事故被害に遭った時、弁護士に依頼したほうがよいと、言われる理由はこの球です。

交通事故で軽症の場合、いくらもらえる?

軽症でも6か月間通院すれば、弁護士基準だと、慰謝料が89万円になります。自賠責基準だと、64万3000円なので、約25万円程度の差が生まれます。弁護士に依頼したほうが、高額になる可能性がわかります。弁護士費用がいくらになるか計算して、費用倒れにならないか?考慮して、依頼するか判断してもよいでしょう。

交通事故の慰謝料3か月でいくらもらった?

交通事故でむちうち症になり、3ヶ月通院した場合の相場です。

頻度としては週3回通院した場合とします。自賠責基準で、 30万9,600円、任意保険基準で、37万8,000円、弁護士基準で、53万円~73万円になります。

  通院3ヶ月
自賠責基準(※) 30万9,600円
任意保険基準 37万8,000円
弁護士基準 他覚所見なし 53万円
他覚所見あり 73万円

参考:むちうちで3ヶ月・6ヶ月通院!示談金・慰謝料と増額方法

交通事故の慰謝料増額は弁護士に相談!

今回は、ネット上のブログや知恵袋でも大きな関心事である交通事故の慰謝料の種類、計算方法、いくらぐらいもらえるのか金額相場や実例をご説明しました。

交通事故で高額な慰謝料を請求するには、後遺障害認定を受けることや自分の過失割合を減らすこと、弁護士基準を利用して慰謝料計算することが重要です。

弁護士に相談することで、交通事故の慰謝料が増額する可能性が高まります。

良い弁護士を探して弁護士基準で慰謝料計算をして、賢く高額な慰謝料支払いを受けられるようにしましょう。

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監修
弁護士相談Cafe編集部
本記事は交通事故弁護士カフェを運営するエファタ株式会社の編集部が執筆・監修を行いました。
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