もらい事故とは?慰謝料や示談金で損しないための適切な対処法

Frustrated Man With Damaged Car After Accident

交通事故の3件に1件がもらい事故といわれています。この「もらい事故」とは一体何なのでしょうか?もらい事故は、自分に過失がない事故を指しますので、慰謝料が増額されると思いがちですが、思わぬ落とし穴もあります。そこで、今回、被害にあった方向けに、示談や慰謝料の点で損をしないように知っておくべき知識を解説致します。

もらい事故とは

もらい事故は自分にも起こりうる

毎日車を運転している方は、自分自身が事故を起こさないように気をつけて運転していると思います。しかし、実際には、自分には何度落ち度もないのに事故に巻き込まれることがあります。

もらい事故とは、一般の双方に過失があって起きる交通事故とは異なり、一方的に交通事故に巻き込まれることを指します。つまり、一切責任のない交通事故のことです。

もらい事故の事例

  • 駐車場で停車していた自分の車にぶつかってきたという事故
  • 信号待ちの間に後ろから追突されたという事故
  • 渋滞の最後尾で停車していたところ、わき見運転の後続車から追突された事故

これらが、「もらい事故」といわれるケースです。実際の交通事故のうち、3件に1件はこの「もらい事故」にあたるという統計もあります。

被害者の保険会社が示談交渉できない

では、もらい事故の場合でも、自分が加入する保険会社は対応してくれるのでしょうか。

実は、これができません。もらい事故の被害に遭った場合、事故を起こした加害者側の保険会社はあなたと示談交渉をするのが通常です。そして、もらい事故に遭った被害者側としては、慣れない事故の交渉は保険会社などの専門家にお任せしたいところです。しかし、これは弁護士法72条により禁止されています。

弁護士法72条

弁護士法72条は、「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、…行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して…和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。」

と規定しています。つまり、弁護士の資格がない保険会社の方が、示談交渉などの和解事務をすることはできないということです。

このように、もらい事故が発生した場合でも、自分の加入する保険会社は示談交渉をすることはできません。原則として自分で示談交渉をすることになってしまいます。

普通は、交通事故になった場合、双方の保険会社が代理人にとなって、過失割合とか示談金などを交渉してくれますが、もらい事故は、この加害者側の保険会社相手に、交渉なれしてない素人が直接対応しないとならなくなります。

これが、もらい事故の落とし穴になります。

もらい事故の被害に遭ったときの対処法

では、実際にもらい事故の被害にあった場合、どのように自分で対処すればよいのでしょうか。事故発生後は、速やかに以下の手順を踏みましょう。

  1. 警察を呼ぶ
  2. 事故現場の記録をとる
  3. 加害者の氏名・住所などの個人情報を確認する
  4. 目撃者を確保する
  5. 加入の保険会社へ連絡 ※もらい事故の場合、弁護士相談も検討する
  6. 病院へ行き診断書をもらう
  7. 交通事故証明書の交付を受ける

これが交通事故後に自分ですべき対応です。もちろん、これは軽い事故であったケースを想定しています。大怪我を負うほどの大事故であった場合は、とにかく救急車を呼んでもらうようにしましょう。

もらい事故の過失割合は10:0

ここで、もらい事故の過失割合の考え方について理解しておきましょう。

まず、過失割合とは、それぞれの事故に対する責任の割合を表すものです。交通事故では、6:4や7:3などで責任の割合を示し、実際の損害賠償額の算定の基準とします。そして、もらい事故の場合は、ほぼ100%の割合で10:0の過失割合となります。

先ほどお話したように、もらい事故は自分に全く落ち度がないケースです。具体的には、加害者の前方不注意による追突や車間距離不足による追突などが原因です。したがって、被害者となるもらい事故を受けた側の過失はゼロになるんです。

まれに、もらい事故でも事故を起こした側から「過失割合に納得がいかない」と主張されることがあります。これは、前方車両の急ブレーキが主な原因として追突事故が引き起こされた場合です。

このように、もらい事故では、過失割合が10:0になります。追突された側の過失が認定されることはめったにありません。

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もらい事故の物損事故での注意点

まず、物損事故とは何かを理解しておきましょう。

物損事故とは、車などの財産・物に対する被害です。人身事故とは異なり精神的損害に対する慰謝料請求は原則としてできません。

そして、物損には、積極損害と消極損害が含まれます。積極損害とは、交通事故によって絶対かかる費用のことです。例えば、車の修理費、買い替え費、代車費用が含まれます。消極損害とは、事故がなければ得られる予定だった利益に対する損害のことです。例えば、会社の営業車であった場合は、事故によって車を使えなくなった分の営業損害がこれにあたります。

被害額の立証責任

また、被害額の立証責任は、被害者側にあります。したがって、車両の修理費は自分で見積もりを出し請求することが大事です。ほとんどの方が、加害者側の保険会社の言われる価格を信じてしまいます。しかし、保険会社からすると、できる限りコストを低く抑えたいため、実際の修理費より安く提示される場合もあります。

これを防ぐためには、自分で修理屋にお願いし、修理内容に関する修理計画書や見積もりを出してもらうことが一番です。これによって、適正な修理価格が判断できます。場合によっては、買い替えの方がよかったというケースもありえます。

このように、物損事故では、被害者が損害内容や額を確認する必要があります。保険会社任せにするのはやめましょう。ちなみに、少しでも体に痛みを感じた場合は、人身事故となります。このくらいなら大丈夫と思い、のちに重大な後遺症を発症する事例もあります。体に痛みを少しでも感じたら病院にいき、人身事故の処理にしてもらいましょう。

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車の修理代

ずばり、事故前の状態に修復する費用として請求できます。

もらい事故により、車に修理が必要になった場合、加害者側の保険会社が事故前の状態に修繕するための修理費を全面的に保障してくれることが原則です。もっとも、加害者が任意保険に加入していなかった場合は、直接加害者に請求しなければいけません。加害者に十分な資力がない場合には、高額の賠償費用は止むなく断念しなければならない場合もあります。

修理に出すと車自体の価値が下がってしまうというケースでも、基本的には買い替えは認められず、修理費のみを負担してくれることになります。保険会社は、修理にかかるお金について見積もりを出し、被害者に提示してきます。しかし、これに納得がいかない場合は自分から修理費の見積もりを別途修理業者にお願いし、妥当な価格かどうかを見極めましょう。

このように、もらい事故で車に修理が必要となった場合は、事故前の状態に復元するための修理費を請求できます。しかし、保険会社が提示してくる金額に納得ができない場合は、自分で動いて修理金額の根拠を示すことが大切です。

買い替え費用

では、買い替え費用も請求できるのでしょうか。

原則として、修理することができない場合や修理費の方が買い替え費用より高くつく場合は、買い替え費用も請求することができます。具体的には、車の時価相当価格の請求です。

車の時価相当額とは、新車の時点での価格ではありません。事故時の車の価値を元に算出された価格です。基本的に、事故時の時価相当額が修理費を上回った場合には、時価相当額が損害額となります。仮に、市場にはもう出回っていない貴重な車であった場合は、修理費が認められることもあります。この場合は、購入価格から減価償却によって時価を算定します。

このように、修理費が事故時の時価相当額が修理費を上回った場合、買い替え費用を請求できることになります。

評価損の請求

修理後、評価額が下がった場合に差額分を請求できるのでしょうか。

修理が必要な場合、修理を行っても完全に復元できない場合もあります。また、修理によって欠陥が残らなかった場合でも市場価値自体が下がってしまう場合もあります。このような場合、将来的に「中古車として売り出す際の査定額が下がってしまう」という損害が発生します。これを評価損といいます。

評価損は発生してしまった場合、被害者は損害として請求できます。これについて裁判所実務は、評価損自体は認め、事案に応じて評価損の額を算定しています。評価損は、修理費の10-30%程度が相場のようです。

このように、評価損額のすべてを請求するのは厳しいといえるかもしれません。しかし、一部は認めてもらえる可能性があるため、これも損害額に含めるようにしましょう。

つまり、修理費を出してもらっただけでは事故前の状態に戻っていないと考える被害者は実際多数います。つまり、事故車は、中古車の価値が当然さがるので、評価損の請求が可能なのか、検討する必要はあります。

代車代・交通費の請求

上記以外にも意外と忘れがちな損害が、代車費用です。

代車費用は、車を修理に出している間にかかった代車の代金にかかる費用のことです。代車を用意した場合は、それにかかった費用を請求できます。また、これだけでなく車の代わりに利用した電車代などの交通費も請求できます。もっとも、請求できる期間は買い替えや修理に必要な期間に限られます。また、「通勤・通学で利用している」など、代車や代替交通機関の利用が必要な場合にのみ認められます。普段、通勤に利用せずお休みの日にしか利用しない場合は、その日数分の交通費が認められます。全損で買い替えが必要なケースの場合、代車期間は2週間程度が目安です。

このように、通勤など日常的に利用する場合はもちろん、普段の生活に利用する場合でも代車費用や交通費が請求できます。忘れることなく、請求するようにしましょう。

もらい事故の人身事故の慰謝料相場

もらい事故で人身事故に遭った場合、「慰謝料の相場はいくら」なのでしょうか。

まず、慰謝料とは、事故による精神的苦痛に対する対価のことです。一般の方は、治療費や入院費などをすべて一緒に考えている方が多いので、ここは注意しましょう。そして、精神的苦痛は個人によって異なるので、簡単に数値に表すことができません。したがって、原則として任意で金額を決めることができます。

もらい事故は慰謝料が高額になる

もっとも、高額な慰謝料を求めて裁判所が認めてくれるわけではありません。相場というものがあるためです。実際の交通事故の慰謝料は、傷害による慰謝料、後遺傷害による慰謝料、死亡による慰謝料の3項目にわけることができます。そして、慰謝料の相場には、自賠責基準、保険会社基準、弁護士基準があり、順に金額が上がっていきます。したがって、慰謝料の算定は非常に複雑で一概にいくらと言えないというのが現実です。

しかし、もらい事故の場合は、過失割合が10:0であるため、これが慰謝料算定に影響し慰謝料も高くなるのが通常です。もし、慰謝料の金額に納得できない場合は、専門家である弁護士に相談してみましょう。弁護士基準で算定してくれるため、保険会社が出す基準よりも高額な慰謝料となる可能性があります。

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示談金の請求方法は3つ

自分で交渉する

もらい事故に遭った場合、示談交渉や慰謝料の請求方法は以下の3つになります。

まず、「自分で交渉する」という方法です。
自分で交渉する最大のメリットは、お金がかからないということ。自分で示談交渉や慰謝料を請求するため、コストは一切かかりません。一方で、デメリットもあります。

人身事故に遭ったということは少なくとも、治療をしなければいけないということです。自分の治療も受けながら、示談交渉をするのは大変な労力がかかります。治療をおろそかにすると、治療が遅れ、示談成立も遅くなってしまいます。最悪の場合は、相手方の保険会社に言われるがまま治療終了宣告をし、もらえるはずの治療費が安く済まされてしまうケースもあります。

また、慰謝料には弁護士基準があると先述しましたが、これは弁護士に依頼した場合にのみ適用される基準です。自分で示談交渉を行うと、最終的な金額で損する可能性もあります。

このように、自分で交渉する場合はコストがかからない反面、慰謝料で損する場合もあります。また、煩わしい手続きなどにより治療に専念できないことは、最大のデメリットといえるでしょう。

弁護士費用特約を利用する

次に、「弁護士費用特約を利用する」方法があります。

もらい事故の場合、法律により保険会社は介入できないことを先にお話ししました。確かに、保険会社は介入することができません。しかし、弁護士費用特約が付いている場合は話が別です。自己負担なく示談交渉すべてを弁護士に任せることができます。

最近では、任意保険に弁護士費用特約が付いている場合があります。自分で選択する場合もありますが、通常の保険に付帯している場合もあります。これが特約でついている場合は、こちらを利用しましょう。保険会社に連絡するだけで専門の弁護士を紹介してくれます。また、自分で弁護士を探してきた場合には、その費用を保険会社が負担してくれます。

弁護士費用特約のメリット

弁護士費用特約を利用するメリットは、自分で示談交渉や慰謝料請求をしなくて済むこと。すべて弁護士にお任せして、自分自身は治療に専念することができます。デメリットは、月々の保険料が上がることです。しかし、月々数百円で利用できるので、大きな負担にはなりません。

このように、弁護士費用特約を利用することにより、自己負担なく弁護士にお任せすることができます。保険会社に確認することもできますし、契約書でもチェックすることができますよ。また、任意保険にこれから加入される方は、月々数百円プラスするだけで弁護士費用特約を付けることができます。ぜひ検討してみてください。

特に、先ほど解説した「物損事故」の場合、弁護士事務所によっては受け付けてもらえないことがあります。理由は、被害額が少ないことや、弁護士費用が上回ってしまって費用倒れになることが多いためです。しかし、「弁護士費用特約」は物損事故でも使えるので、弁護士費用倒れになる心配もないため、弁護士事務所によっては受け付けてくれ、「評価損」の交渉も行ってもらえます。

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弁護士にとりあえず無料相談してみる

最後に、「弁護士に相談する方法」です。

示談交渉において、「慰謝料額に納得できない」、「希望する賠償額に応じてくれない」など示談がなかなかまとまらないケースもあります。自分自身も納得し、スムーズに示談交渉が進んでいる場合なら問題ありません。しかし、納得できない場合はやはり専門家に相談することが一番です。

弁護士に相談するメリットは、「示談交渉の筋道を示してくれる可能性がある」こと、「依頼する場合はすべてお任せできる」ことです。デメリットは、やはり費用がかかることでしょう。しかし、弁護士基準の慰謝料額になるため、実際のコストと相殺できる可能性もあります。

このように、「治療中なので交渉する余裕がない」、「特約もない」という場合は、弁護士に自ら相談することをおすすめします。最近では、無料相談を受け付けている法律事務所を多くあります。まずは、気軽に法律相談だけでも受けてみることをおすすめします。

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