当て逃げの罪の時効と点数、罰金、検挙率まとめ【2024年最新情報】

  • 「ドアのへこみ程度なら逃げてしまえば、ばれないし、捕まらない。気づかなかった振りをしよう!」
  • 「バンパー、ミラーにぶつけたぐらいで、自首したくない、見つかることはない」
  • 「警察は当て逃げ捜査をしない確率が高そう、時効があるはず」
  • 「警察はどこまで調べるのだ?動かないのでは?来たという人がいるのだろうか?」

上記のようなお悩みをお持ちの方もいることでしょう。

当て逃げとは、一般的には「物損事故を起こした加害者が現場から逃走する事、またその罪」を言います。

確かに、当て逃げする人は、軽い接触程度、擦った程度の罪だと、次のような思いが心の中によぎるかもしれません。

では、もしもあなたが当て逃げしてばれた場合、見つかる場合、どんな結末が待っているのでしょうか。免許停止なのか?免許取り消しなのか?

この記事では、当て逃げの検挙率、当て逃げの点数、当て逃げの罰則、罰金と刑事罰、警察はどこまで調べるか、見つかるまでの期間、バレる日数や捜査日数、また時効はいつなのか、「当て逃げまとめ」に関して解説します。

※当て逃げ被害にあった方向けの記事は、下記の記事で解説していますので合わせてお読みください。

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当て逃げの罪!罰金と刑事罰

物損事故だし、警察は民事不介入で、罪にならないので問題にもならないのでは?警察も調べないでしょ。見つかることはないでしょ。気づかなかったことにしよう。

上記のような思いがあるかもしれませんが、実際に、ただの物損事故の場合は、刑事責任や行政責任を問われず、罪とはなりません。

但し、交通事故を起こした場合は、たとえ物損事故でも警察へ報告し必要な措置をとることが義務化されています。これを「措置義務」や「報告義務」と言います。

しかし、当て逃げはこれに真っ向から違反することになります。

当て逃げの場合、次のような罰則規定があります。

  • 1年以下の懲役又は10万円以下の罰金

見つかると、通常は罰金となる事が多いようです。

つまり、当て逃げは立派な罪であり犯罪です。罰金も前科となります。

当て逃げのよくあるパターン

  1. 駐車場でミラーを確認せずバックし、後方車にぶつけて、当て逃げしてしまった!
  2. 駐車場のポール・塀に自動車をぶつけて、修理代がこわくて逃げてしまった!
  3. 路駐車のミラーに自分の車を擦った。怖いので当て逃げしてしまった!
  4. パーキングでドアを勢いよく空けてしまい、隣に駐車中の車に傷をつけてしまったが、隣の車のドライバーが戻ってくる前に当て逃げしてしまった!
  5. 衝撃に気づかなかった。当て逃げされた後で気づいた。

当て逃げの検挙率!バレる・バレない可能性

 当て逃げの罪で見つかる確率は?日数は?泣き寝入りなの?

日本の警察は優秀であると良く言われます。

いわゆる「ひき逃げの罪」の検挙率は、なんと90%の確率を超えており、ひき逃げの場合、泣き寝入りになることは少ないです。

理由は、防犯カメラが各道路に設置されており、事故現場に残された車の破片、タイヤ痕、塗料で車種が特定され、かなりの確率で犯人が捕まっています。

ここに「ひき逃げ」犯は、すぐ自首すべきだと言われるゆえんもあります。

これに対し、警察は「当て逃げの罪」の検挙率、つまり見つかる確率はそもそも公表していません。またバレるまでの日数なども公開されていません。

ただ、人身事故であるひき逃げに比べるとかなり確率は低いことは分かっています。

当て逃げで警察はどこまで調べる?動かないの?来るの?

当て逃げで警察はどこまで調べるのでしょう。

もちろん、まったく動かないということはありません。警察も被害届を受理したら捜査はしてくれますが、例えば、目撃情報を元にプリウスだったという車種だけを伝えても、なかなか犯人を特定できないという事情があります。

そのため、結果的に警察が全然調べない、動かないという印象が強いのです。

しかし、最近の「防犯カメラの設置数の増加」に伴い、当て逃げも後日、次第に見つかり易くなっています。加害者のもとに警察が来た!ということも増えているのです。

駐車場やコンビニの監視・防犯カメラが近くにあったら?

最近では街の至る所、特に駐車場やコンビニには「防犯カメラ・監視カメラ」がついています。

それらの映像から当て逃げした車のナンバーが分かり、見つかるケースがあります。

そして、警察からの連絡が電話などでやって来たという場合があります。犯人の特定に至り、ばれる事もあります。

警察がどこまで調べるかというと、こういった防犯カメラに関することは調べてくれる傾向があります。

当て逃げはドラレコ(ドライブレコーダー)で検挙率を高めている

また、車にドラレコ(ドライブレコーダー)を付けている車が最近多いのも見つかる確率を高めています。

当て逃げ現場の近くの車両、被害に遭った車両に、無数のドライブレコーダーが作動しています。

ドライブレコーダーは、裁判の証拠としても利用できるので、いざというときに重宝されています。

「時効もあるし、擦っただけだし、誰も見てないから逃げようかな」などという考えで、罪を犯しては決していけません。捕まる可能性は高いです。全方向キャッチすることが大切です。

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当て逃げ被害対策として、「駐車監視モード搭載」のドライブレコーダーが犯人特定で重要になります。

衝撃を感知して自動で録画してくれます。もしも駐車中に当て逃げに遭った場合、砲撃を感知して録画を開始し、ナンバーや車種、事故が起こった時刻など有力な証拠が残せます。

当て逃げの点数【免停あり】

車を擦った場合でも、バンパーやドアのへこみ、ひどい傷でも、たいていは「物損事故」扱いです。

通常の物損事故の場合、逃げずに、被害者に報告し、警察や保険会社にも連絡すれば、よほどの大事故でなければ点数を加算される事はありません。しかし、当て逃げすると、警察の行政処分も厳しくなり、以下のような加算がなされます。

  • 基礎点数:安全運転義務違反 2点
  • 付加点数:当て逃げによる付加点数(危険防止措置義務違反) 5点

当て逃げして捕まった場合、合計7点となり一発で「免停」となります。

「当て逃げ」などせず、警察を通してきちんと処理しておけば、もともと7点も減点・加算される事はなく0点だったのです。

つまり、駐車場で車をぶつけたら、逃げたりせず、誠意をもって相手方に謝罪して解決を図ることが最も正しい解決法なのです。

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当て逃げに関するよくある質問

当て逃げの時効は?捜査期間は?

当て逃げによる損害賠償の時効は「3年」です。(民法724条:短期時効)

しかし、この3年の起算点は、「当て逃げした時から」ではなく、「被害者側が損害及び加害者を知った時から」です。当て逃げした時点では、被害者が加害者をまだ知らないので、この時効期間はスタートしません。

つまり、事故から3年経ったところで時効成立ではないのです(※検挙率が低いから、時効も短いと考えるのは落とし穴です。)

なお、事故から20年が経過するとすべての請求権が消滅します。

当て逃げで後日警察から連絡が来たら弁護士に言うべき?

当て逃げで後日警察から連絡が来ることはあります。

その際に、以下のような悩みを抱えている方が多いです。

警察から電話があり、私の車が被害者の車のバンパーを当て逃げされたと被害届けが出てると言われた!その際に、警察と現場に行き、運転免許証、車検証、自動車保険証を提示し、実況見分をしたけど、今後が心配・・・どうなるの?

こういった際には、嘘はつかず、自分の知っていることを話せば良いですし、原則そうするしかありません。

後日警察から呼び出され、とても心配というなら、刑事事件に強い弁護士に相談してみましょう。

また、警察から連絡が来る前に、自首するのが最もよいでしょう。

事故から20年もの間、「いつ捕まるのか」、「いつ被害者から損害賠償請求されるのか」とおびえながら過ごすよりも、「正直に名乗り出て謝罪する方」を選択するほうが今後のことを考えるとベストと言えるでしょう。

当て逃げしたら警察に「出頭」「自首」すべき

今回は当て逃げの罰則、泣き寝入り、見つかる確率や見つかるまでの期間はわからないかなどについて解説しました。

実際に、警察に出頭・自首をし、加害者の反省の態度次第では、罪や処分が見送られることもあります。万が一、当て逃げしてしまった場合は、すぐに冷静になって警察へ連絡しましょう。

当て逃げしてから自己申告するまでは出来る限り早い方が良いです。

自首までの日数は、1週間、1か月でも大丈夫です。早めに出頭しましょう。

刑事事件に力を入れている弁護士もおりますので、「刑事事件に強い弁護士」でGoogle検索等をして、自分にあった弁護士を探した上で一度相談してみるとよいでしょう。

弁護士に相談した上で、出頭すれば、今後の人生への影響、被害者との示談もまとまりやすいので、是非ご検討ください。

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