「あおり運転」の罰則強化!被害事例から対処法まで一気にチェック

ドライブレコーダー&あおり運転

最近、話題になっている「あおり運転」。高速道路上の事故が、日本国内で大きな衝撃を与えました。ニュースで初めて「あおり運転」という言葉を聞いた方もいるでしょう。

実は「あおり運転」は、毎日頻繁に起きています。何もしていなくても、目をつけられてしまうケースもあるので、実際に被害に遭った時のために対処法を学んでおきましょう。

今回は、「あおり運転」による被害実情から対処法を解説します。
また、「あおり運転」など悪質な危険運転が社会問題化していることを踏まえ、罰則強化の動きを解説します。

1.「あおり運転」とは?

まず、「あおり運転」とはどんな行為なのか説明します。

最近あった高速道路上の被害事例から、昨年度の「あおり運転」の件数まで解説します。

(1) 「あおり運転」とは、運転中の威嚇行為

では「あおり運転」とは、どのような行為を指すのでしょうか。

実は、「あおり運転」について、法律上はっきりとした定義があるわけではありません。

もっとも、世間一般的には、走行車両に極端に車間距離を詰める行為や、クラクションで威嚇したりする行為を指します。簡単に言えば、「車による嫌がらせ行為」です。

具体例としては、以下のような行為が「あおり運転」となります。

  • 前方車両との車間距離を極端に詰める運転行為・後方からの追い上げ
  • 前方車両を意味なく追い回す運転行為
  • 幅寄せを行い、並行して走行する車両を威嚇する行為
  • 急な割込み
  • 蛇行運転
  • 故意に相手の車にぶつける運転行為
  • 必要がないのに、ハイビームで威嚇する運転行為
  • パッシングで威嚇する運転行為

上記のような運転行為の被害に遭い、事故を起こしてしまう車や、全然関係のない第三者の車にぶつかってしまうケースもあります。

一般的に、高級車やトラックなどは被害に遭いにくく、普通車や軽自動車が被害に遭いやすいと言われています。これは、「あおり運転」の際に、逆に自分の車が傷つき被害に遭ってしまうことを想定してのことと言われています。

しかし、高級車や大きなトラックには引け目を感じてしまうという心理的な要因もあるでしょう。

(2) 東名高速道路上の「あおり運転」の被害実例

2017年6月、東名高速道路上において、死傷事故が発生しました。加害者の男が、車で家族連れの車の進路を遮り、追い越し車線に停車させ、その際に後ろから来たトラックに衝突されるという事故です。

道路交通法違反で逮捕された男は、日常的に「あおり運転」を行っていたという報道もあり、「あおり運転」という言葉が連日報道されることになりました。

この事件で加害者は、過失運転致死傷罪で逮捕されており、「7年以下の懲役か100万円以下の罰金」が加害者に課される可能性があります。当初は、より罪の重い危険運転致死傷罪での立件も考えたようですが、停車後の事故ということで、過失運転致死傷罪として立件することとなったようです。専門家の意見では、殺人罪も視野に入れるべき危険行為だと言われています。

実際、「あおり運転」はそう珍しい問題ではありません。警視庁によると、2016年に「あおり運転」を含む道路交通法違反の車間距離不保持で摘発されたのは7,625件です。このうち高速道路上の違反は6,690件であり、90%近くが高速道路上での違反です。

このように、「あおり運転」の被害は、まれにみる事故というわけではないのです。多くの危険運転行為が毎日のように行われており、その中で今回のような痛ましい事故が発生してしまったということです。

2.あおり運転・報復運転トラブル事例

では、東名高速の事件以外には、どのような事故事例があるのでしょうか。報復トラブルについても解説します。

(1) 「あおり運転」事故事例

「あおり運転」事故で一番多いケースが、前方車両の急ブレーキによる事故です。後続車があおり運転をすることにより、前方車両が焦ってしまい、信号などで急ブレーキを踏んでしまうという事例があります。

この場合、急ブレーキを踏んだ前方車の過失もあるように見えますが、この原因を作ったのは後続車です。後続車は車間距離保持義務を破ったことになるため、100%後続車の過失となります。事故後に相手に詰め寄られ、慰謝料を請求されるケースがありますが、冷静に対応し警察を呼ぶようにしましょう。

今度は逆に、「あおり運転」から逃げるために高スピードで走行し、事故に遭うケースについてです。このような場合、スピード違反を犯してしまった本人にも過失があるため、責任を負うことは避けられません。

もっとも、「あおり運転」を行った後続車にももちろん責任はあるので、スピード違反による事故を起こした当事者だけの問題だけではありません。

大切なことは、「あおり運転」の被害を受けても焦らないことです。余計な事故を引き起こしてしまう原因となりますので、無視して平静を保つことが重要です。

(2) 報復運転・報復行為によるトラブル

「あおり運転」だけでなく、報復運転という言葉が存在するのはご存知でしょうか。

報復運転とは、相手の車を追い回すだけではなく、相手の車の前に出て、加速と減速を繰り返し、最後に急ブレーキを踏んで事故を起こさせるというものです。被害を受けるのは車だけではなく、中にいる人も同じです。

このような被害を受けた場合は、走行中の事例ですので、危険運転致死傷罪としての立件も検討することが可能です。

東名高速の事件では、普段のイメージと違うということが報道されていました。「あおり運転」や報復運転を行う人の中には、「ハンドルを握ると別人になる」というタイプが多いのかもしれません。

また、「あおり運転」被害後に報復トラブルに遭うケースもあります。
「あおり運転」を受け、車を停車し、その後、車外に出てしまい、口論トラブルになり、喧嘩や暴行被害を受けるなどのトラブル事例です。

「あおり運転」の被害に遭っても、絶対に車外には出ないでください。2次被害を引き起こすことになります。

このように「あおり運転」による事故被害は実際に存在します。もっと悲惨な報復運転や報復トラブルもありますので、十分に注意する必要があるでしょう。

3.「あおり運転」遭遇時の対処法

では、「あおり運転」に遭遇した場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。

まず、一般道路での「あおり運転」への対処法です。

(1) 道を譲る

後方から「あおり運転」が行われたという場合は、道を譲るのが一番の対処法です。

悪質なケースでない場合は、ほとんどこれで対処できます。また、道を譲ったのに追従するように後ろからあおられるケースでは、無視するのが一番です。焦らず、自分のペースを乱さないように運転しましょう。車線変更できない1車線の道路などでも同様に対処してください。

それでも追い回してくるという場合は、同乗者に「あおり運転」の様子を撮影してもらうという方法もあります。しっかり証拠を押さえることにより、相手に対する威嚇になります。また、警察に報告する際にも、証拠を提出できるので役に立ちます。

もっとも、これは同乗者がいる場合の対処法です。1人で運転することが多いという方は、ドライブレコーダーの導入をおすすめします。

次は、高速道路上の「あおり運転」の対処法です。

(2) 逃げ込みをする

高速道路上であおられてしまった場合、まずは道を譲るというのは同じです。しかし、それでもあおって追従してくる場合は、一番近くのサービスエリアかパーキングエリアに逃げ込みましょう。

高速道路では、高速度で走行しているため、事故の危険が高まります。そのため、冷静に運転するためにも、一度逃げるという方法が適切です。

そして、安全な場所で停車後に警察に連絡しましょう。相手が車外で詰め寄ってくる可能性もありますが、絶対に外に出ないようにしてください。外に出て相手をすると、報復トラブルに巻き込まれる可能性があります。

警察に連絡する場合は、以下のことを伝えるようにしましょう。

  1. 名前、現在の居場所・状況
  2. どこで、どんな被害に遭ったのか
  3. 相手のナンバーや車種
  4. 進行方向

急に被害に遭った場合、焦って何も考えられない状況に陥りがちです。事前にすべきことをチェックしておくことで、緊急事に役にたつと思います。ぜひ、これらの対処法を理解しておいてください。

4.「あおり運転」被害で役立つドライブレコーダー

では、「あおり運転」の被害に役立つ予防策はないのでしょうか。

先にお話した通り、高級車や大きなトラック、大きな自動車に対しては「あおり運転」の被害が少ないと言われています。ですが、このためだけに自動車を買い換えるのはナンセンスでしょう。

そこで、簡単かつ予算的にもおすすめなのが、ドライブレコーダーです。
「あおり運転」だけでなく、事故を起こしてしまった際に、しっかりと証拠が確保できるので、事後のトラブルを少なくできるはずです。

万が一、「あおり運転」の加害者が逃げてしまった場合にも、ドライブレコーダーがあれば、車種やナンバーなどから加害者を特定することができます。

もっとも、ドライブレコーダーも初期費用がかかってしまうのが難点です。
「ドライブレコーダーも少し厳しい」という方は、ダミーでも良いので車内に搭載してみてください。実際に証拠を押さえることはできませんが、相手に対する威嚇にはなります。

「あおり運転」をする加害者を直接避けることは、なかなか厳しいです。従って、何かあったときに役に立つ方法を事前に準備しておくことが何より大切です。

5.あおり運転の罰則強化

最後に、「あおり運転」は、具体的にどの法律に違反するのかを解説します。

「あおり運転」については、その言葉通りの規定はありません。しかし、道路交通法上は、車間距離保持義務というものが第26条に定められています。
そのため「あおり運転」行為で、車間距離を極端に縮めて運転する行為は、車間距離保持義務違反となります。

具体的にいうと、道路交通法26条は以下のように定めています。

道路交通法26条
車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

そして、これに反した場合には、「3月以下の懲役または5万円以下の罰金」(同法119条1項1号の4)が課せられる可能性があります。

仮に「あおり運転」行為で、致傷・致死の結果を招いてしまった場合には、もっと罪の重い危険運転致死傷罪(自動車運転処罰法2条4号)が適用されます。この場合、「人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役」が課される可能性があります。

また、危険運転が社会問題化したこともあり、2017年12月16日、警視庁は、車を使って暴行事件を起こすなどして将来的に事故を発生させる可能性があると判断した運転者に対し、交通違反による点数の累積がなくても最長180日間の免許停止ができる道交法の規定を適用して防止するよう、全国の警察に指示しました。

道交法は、車を使って交通に危険を生じさせる罪を犯した運転者のほか、覚醒剤や麻薬の使用者らについて、車を運転することで著しく交通の危険を生じさせる恐れがある「危険性帯有者」として、免許停止の行政処分を科すことができると規定しています。

運転免許の行政処分は、過去3年間の違反点数の合計点数に応じて処罰されます。しかし、今後「あおり運転」に関しては、累積点数に関係なく、180日間の免許停止処罰にされます。

6.トラブルに巻き込まれたら弁護士に相談を

「あおり運転」の被害者は、加害者に慰謝料を請求できます。

あおり運転行為により、「怪我をしてしまった」、「負傷してしまった」、「精神的障害が残ってしまった」、「報復トラブルで暴行を受けた」、など様々な被害ケースが考えられます。

「警察には報告したけれど、それだけでは納得できない」「加害者から正当な額の慰謝料を受け取りたい」という方は、弁護士にご相談ください。

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