高齢者マークのすべて|義務化はいつから?何歳から?違反点数など解説

街中で見かける高齢者マークですが、付ける年齢になっていないければ意外と知らないことが多いですよね。とはいえ、

  • もみじマーク・高齢者マークをつけないとどうなるの?罰則あり?
  • 高齢者マークの義務化はいつからなの?何歳からつけるの?75歳以上なの?70歳以上なの?
  • 高齢者マークが付いている車を追い越しても違反にならないのか

など不安になることもあるはず。また、つけたがらない高齢者に対して悩んでいる方もいるでしょう。

そこでこの記事では、高齢者マークに関するあらゆる悩みを解決していきます。
具体的には、

  • 高齢者マークの装着は任意で良いのか
  • 高齢者マークの意味や役割
  • 高齢者マークが付いている車に対して違反になる行為
  • 高齢者マークを販売している場所や付け方について

の順に重要なポイントを解説します。

つけたがらない高齢者マークに関して注意しておくべきこと、何歳からか、75歳か、若者はつけていいのか、違反点数は、幅寄せや追い越しはどうなるのか等をを知ることができるので、ご一読ください。

高齢者マークは何歳からつける?任意でも良いって本当?

高齢者マークは義務化はいつから?

実は高齢者マークは、付けなければいけないという義務はありません。

道路交通法の71条の5条2項には「七十五歳以上のものが高齢運転者標識を付けないで普通自動車を運転すること」を禁じる規定があるのですが、道路交通法附則第22条により当分の間、適用しないとされているのです。

そのため、義務化はいつからかと疑問に感じている方が多いので、当分適用はされない予定と言えます。

高齢者マークは70歳以上のドライバーに努力義務とされているの?

そうなると高齢者マークは全く付ける必要はないのかと思われてしまうかもしれません。しかし道路交通法の71条の5条3項では、「加齢に伴って生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれ」のある70歳以上の者は、高齢運転者標識を付けて普通自動車を運転するように努めなければならないとされています。

つまり、何歳からつけるかというと、70歳以上のドライバーは、高齢者マークを付けるように努力しましょうということです。

違反点数なし!高齢者マークを75歳以上のドライバーが付けていなくても罰則はない

あくまで高齢者マークを付けるのは努力義務なので、75歳以上のドライバーが付けていなくても、罰則・違反点数などはありません。

過去2008年に義務化されましたが、翌年には努力義務に変更になりました。ただし今後、高齢者が増えて事故があまりにも目立つようになれば、再変更される可能性もないとは言えないので、つけたがらない人もいるとは思いますが、付けておくのが無難です。ただ、現状は75歳以上でも違反点数なしなのも事実です。

高齢者マークは70歳以下の人や若者が付けていても問題はない

高齢者マークをつけたがらない人もいますが、75歳以上が付けていなくても問題はありません。

逆に70歳以下の方、また若者が付けていても違反等にはなりません。

例えば祖父の高齢者マークが付いている車を、息子や孫がそのまま運転していても注意を受けるようなことはないので、安心です。

そもそも高齢者マークって何?意味や役割はどんなこと?

ここまでの説明では高齢者マークは付けても良いし、付けなくても良いという曖昧な物という印象を受ける方もいるかもしれません。

しかし、高齢者マークはきちんとした意味があるものなのです。

高齢者マークを貼ることで、初心者同様に保護される

高齢者マークが付いている車に対して、無理な幅寄せや割り込みをしてきた相手は「初心運転者等保護義務違反」に問われることになります。

そのため、周りの運転者の危険運転を防ぐ抑止力になるのです。
また、周囲の人には高齢者マークを掲示した車を保護する義務があります。周囲の車が気を遣ってくれやすくなるので、自らの安全につながるでしょう。

旧デザインのもみじマークと、新しいクローバー型がある

高齢者マークは現在四つ葉のクローバーをモチーフにしたデザインですが、かつてはもみじマークが使われていました。

なぜ現行のデザインに変わったかというと、もみじマークが「枯れている」イメージ・意味を連想させるとして不評だったからです。


もみじマーク

 

新デザインは幸せの象徴である四つ葉に、若々しさを表現した黄緑色と緑色、豊かな人生経験を表す黄色と橙色が使われ、活発な高齢者を意味してイメージされています。

クローバー型

現在、もみじマーク・クローバーのマークどちらも使うことができますので、覚えておきましょう。

高齢者マークは大切な意思表示

高齢者マークは違反や罰則などに関係なく、大切な意思表示としての役割を果たします。例えば何のマークも貼っていない車が前をゆっくり走っていたら、イライラしてしまう人もいるかもしれません。

しかし、高齢者マークがあれば、「前の車は高齢者が運転しているのだから、速度がゆっくりでも仕方ないな。」と思える人も多いでしょう。

周りを走るドライバーのためにも、自分が高齢者だということを伝えるのは意味があるのです。

高齢者マークが付いている車は追い越しても平気なのか

とはいえ、高齢者マークを付けているからといってあまりにもゆっくり前を走っていたら、渋滞の原因にもなりますし迷惑に感じることもあるでしょう。

高齢者マークが付いた車を追い越しても幅寄せしても罰則や違反を問われることはないのでしょうか。

追い越しについては、特に罰則はない

高齢者マークが付いている車であっても、追い越しは特に禁止されていません。
ただし、追い越す際は十分な車間距離をとって安全に気をつけましょう。

高齢者マークが付いている車への幅寄せや割込みは、道路交通法違反

追い越しについては禁止されていませんが、幅寄せや割り込みなどの煽り行為は道路交通法違反になってしまいます。

  • 1点の違反点数
  • 5,000円〜7,000円の反則金

が課されるので、注意が必要です。

高齢者マークのステッカーはどこで販売しているの?付ける位置や注意点は?

高齢者マークのステッカーには装着する義務はないものの、付けていると安全性が向上するなどのメリットがあります。それでは高齢者マークはどこで購入すればよいのでしょうか。

高齢者マークは100円ショップやAmazonなどで購入可能

高齢者マークのステッカーは、100円ショップやアマゾンなど比較的どこでも簡単に手に入ります。
以下に具体的に販売しているお店や施設を記載します。

  • 運転免許試験場
  • 免許更新センター
  • カー用品店
  • ホームセンター
  • 100円ショップ
  • 楽天市場
  • Amazon

もちろん、全てのカー用品店やホームセンターなどで販売されているとは限らないので、心配な方は事前に問い合わせてみてください。

高齢者マークを貼る位置は、前後の高さが40~120cmの間

それでは、高齢者マークを実際に手に入れたらどこに貼り付ければ良いのでしょうか。
気をつけるべき位置のポイントは、

  • 車の前後
  • 高さ40〜120cmの間

です。もちろん付けていなくても良いものなので誤った位置に貼ってしまったとしても罰則等はありません。

ただし、急な幅寄せなどで煽ってきた車に対して、初心運転者等保護義務違反を問う場合、所定の場所に高齢者マークを貼っていなければ違反を問えない可能性が出てきます。

マグネット型・吸盤タイプそれぞれの注意点

高齢者マークには、

  • マグネット型
  • 吸盤タイプ

の2種類があります。それぞれ簡単な注意点を解説していきます。

マグネット型の方がメジャーで、100円ショップなどでも置いている可能性が高いです。マグネット型は長期間貼っていると跡が残りやすいという特徴があります。
大事な車に跡がつくのを嫌がる人は多いと思うので、定期的に拭くなどして綺麗にするようにしましょう。

次に吸盤タイプですが、フロントガラスに貼ることが厳密には禁止されているので注意してください。

道路運送車両法の保安基準によって、フロントガラスに貼ることができるものは厳しく決まっているのです。

高齢者マークを適切に活用し、安全運転に役立てよう

長くなりましたので、まとめです。

①高齢者マークの装着は努力義務なので、付けるかどうかは任意で良い。義務化は見送られている。
②高齢者マークは何歳からかというと70歳以上
③高齢者マークが付いている車に対して、周囲の人は保護する義務がある。
④高齢者マークが付いている車を追い越しても罰則はない。
⑤高齢者マークが付いている車への幅寄せや割り込みなどの煽り行為は違反。
⑥高齢者マークは100円ショップやAmazonで気軽に手に入る。

高齢者マークについて、きちんと理解して安全なカーライフを送りましょう。

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