人身事故(追突)のお詫びの仕方・謝罪文の書き方【超入門・文例付き解説】

人身事故(追突)のお詫びの仕方・謝罪文の書き方【超入門・文例付き解説】

この記事では、人身事故(追突事故)のお詫びの仕方・謝罪文の書き方を文例付きで解説します。

人身事故を起こした場合(特に軽い追突事故・接触事故などを起こして、相手が「むちうち症状」などを訴えている場合)の、謝罪文・詫び状の書き方や例文について解説します。

なお、この記事は、次の二点を前提にしています。

  • 交通事故被害者の怪我がむちうち症状など「比較的軽傷」の場合
  • 過失割合が「10対0」の場合

一方、過失割合が「10対0」ではない接触事故の場合は、謝罪文自体が示談交渉に悪影響を与え、加害者に不利になる可能性もあるため、注意する必要があります。

人身事故(追突)のお詫びの仕方・謝罪文の書き方

過失割合が10対0の追突事故や軽い人身事故を起こしてしまった場合の謝罪文のポイントは「自分自身の正直な謝罪の気持ち、お詫びする気持ち」をきちんと書くことです。

下記の文例を参考に謝罪文の手紙の書き方を確認して参りましょう。

交通事故の謝罪文の例文

例文:
その後、お体の具合はいかがでしょうか。○○(被害者)様が一日も早く回復される事を心より願っております。大変恐縮ではございますが、私が今回の追突事故を起こしてしまった経緯について、ご説明させて頂きます。

追突したその日は、私自身風邪で体調がかなり悪く、自分の運転する車で病院に向かう途中でした。そんな状態で運転していた事自体がそもそも間違っていたと、事故後は本当に深く反省しております。本来であれば、タクシーを呼ぶか、家族に運転してもらうべきであったと思います。

今回の事故で、自分の少しの油断や過信が、人に多大な被害を与えてしまうのだと今更ながら痛感致しました。
…以下省略

ポイント①:事故に至った経緯を説明すること

お詫び状の書き方を考える際には、まず、被害者がなぜ人身事故・追突事故に巻き込まれたのかを文章でしっかり説明する必要があります。

これは交通事故被害者の「なぜ私が」という疑問に答えるものでもあります。

また併せて「本来であれば、どうすれば良かった」かを手紙でお詫びを被害者に伝える必要があります。

  • 事故に至った経緯:風邪で体調が悪い中運転していたため注意が散漫だった。
  • 本来どうすれば良かったか:そんな状態で運転すべきではなく、タクシーを呼ぶか、家族に運転してもらうべきだった。

ポイント②:事故に対する自分の考えや反省を述べること

そして「本来であれば、どうすれば良かった」かを「本当に私は反省している」というお詫びにつなげる必要があります。主に下記のようなことを理解しているかどうかを、文章にして被害者に伝えるべきです。

  • 自分が起こしたことを理解している。
  • 謝っている理由を理解している
  • 今後どうすればそれが直るのかを理解している。

これらをしっかりと手紙に明記する書き方が、今後の対応するのが「まことの反省・まことの謝罪」なのです。

お詫びは定型文を避けるべき

謝罪文やお詫びには、定型文と非定型文がありますが、非定型文の方が望ましいと言えます。

例えば、下記のようなものが謝罪文の定型文です。

文例:
前略 この度は私の運転によって○○(被害者)様にお怪我をさせてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。追突事故の後に改めてお会いし、直接お詫びを申し上げたいと思いました。しかし、諸般の事情からそれが出来ません。その代わりお手紙を差し上げまして、お詫び申し上げます。何卒お許しください。この度は、私の前方不注意によって、○○(被害者)様の大切なお車に傷をつけてしまい、大変申し訳ございませんでした。

ご覧の通り、標準的な謝罪文・詫び状に見えます。しかし、保険会社の謝罪文の定型文をアレンジしただけのようにも見えます。

これだと、加害者の誠意は被害者に十分伝わりません。

繰り返しますが、「個別の事情」を具体的に書き、最後に事故に対する自分の見解(反省)と謝罪を書くことで、加害者の誠意が被害者に伝わりやすくなります。形式的な謝罪は、逆に相手に不快な思いを与える可能性がありますので注意が必要です。

なお、過失割合が「10対0」ではない場合や、後遺障害が残る深刻な人身事故の場合は、上記とは異なる謝罪文や対応が求められることもあります。

交通事故で相手に詫び状・手紙を書く目的とは?

人身事故を起こして謝罪文・手紙を書く場合は、まず「わたしは、なぜ謝罪文を書くのか?」を明確にしておく必要があります。

謝罪文を書く一番の目的は「加害者に誠意を伝え、許しを請い、刑罰などに関して大目に見てもらうため」です。

また、誠心誠意謝罪をすることで、その後、加害者の刑罰を軽くさせる「嘆願書」まで書いてくれる可能性が高まりますし、その結果、加害者は不起訴となったり、執行猶予付き判決を得ることもあります。

交通事故の謝罪文を書く際の注意点とは?

交通事故の謝罪文を書く際に重要なことは、他にも下記のようなものがあります。

  • 誤字脱字をしてしまった場合、初めから書き直す。修正液などは使用しない
  • 便箋は「白無地の罫線なし」もしくは「白無地の縦罫線」のものを使用
  • 「封筒も白無地」のものを選び、謝罪文という旨は書かない。住所・名前等のみを書く

お詫びをする際には「封筒や便箋」など細かい部分で悪印象を与えることもあるので、細心の注意を払って確認しましょう。

まとめ

今回は、主に追突事故・人身事故・軽い接触事故などを起こした場合のお詫び、謝罪文の書き方・手紙の例文・封筒や便箋の注意点などを簡単に解説致しました。

以上のような、個別の事情を考慮した謝罪文・詫び状を用意したら、次はそれを被害者の方に渡すことになります。

交通事故の謝罪文を持参してのお見舞い、自宅訪問の注意点につきましては、以下の記事を参考にしてください。

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