自転車の飲酒運転|罰金・罰則は?押して歩くはOK?
自転車の飲酒運転、罰則・罰金、点数はどうなるか、捕まらないのか、また押して歩く場合はどうなるのかなどについて詳しく解…[続きを読む]
酒気帯び運転や飲酒運転、スピード違反などいわゆる「交通違反」をするケースがあります。
その場合、警察からいわゆる「青切符(青キップ)」または「赤切符(赤キップ)」を切られます。
では、この青切符と赤切符の違いは、具体的に何が違うのでしょうか。
今回は、赤切符と青切符の違い、また反則金と罰金の違いを解説します。
目次
青切符は比較的軽微な交通違反に対して交付されるものです。
青切符を受け取ると、罰金を支払う必要がありますが、前科は尽きません。点数の目安としては6点未満の違反の場合です。
例えば、駐車違反や一時停止違反など、主に行政処分としての性質を持つ違反に対して交付されます。
赤切符は重大な交通違反に対して交付されるもので、これを受け取ると運転免許点数の減点が伴います。点数の目安としては6点以上の違反の場合です。
減点の度合いは違反の内容や状況により異なります。累積すると運転免許の停止や取り消しとなる可能性があります。
例えば、信号無視、速度超過、安全運転義務違反など、他者の安全を害する可能性が高い違反に対して交付されます。
そもそも、スピード違反や駐禁などの軽度な交通違反であっても、それは道路交通法違反を犯したことになります。法を犯しているわけですから、本来であれば公訴されるはずです。
しかし、現実的には、かなりの人数が軽度な交通違反を日々犯しているため、これらすべてを裁判にかけると裁判所はパンクしてしまいます。
そこで、1968年に「交通反則制度」というものができました。
簡単に言うと、軽度な交通違反であれば「青切符」(交通反則告知書)を切ります。
そして、その後違反者が「反則金を納付(*罰金ではない)」をすれば、公訴や審判に付されないようにしたというものです。
ですから、青切符は反則金さえ支払えば、刑事責任は追及されず、前科もつかず、所定の点数が加算される「行政処分」だけで終わりです。
ちなみに、酒酔い運転、酒気帯び運転は、現在は、罰則が非常に強化されており、青切符では済みません。
これに対し、赤切符は「刑事責任が免除されない重大な違反」(飲酒運転、酒気帯び運転など)の際に切られます。
そして、反則金の支払いではなく「罰金」となりますし、いわゆる「前科」もついてしまいます。
特に、赤切符できられるケースとして多いのが、スピード違反と飲酒運転です。
中でも、飲酒運転の取り締まりは近年非常に厳しくなっています。
「酒酔い運転」は「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」であるかどうかです。
具体的な検査としては、直線の上を歩かせてまっすぐ歩けるかどうか、視覚や運動・感覚機能が正常かどうか、言語などから判断・認知能力の低下がないかなどで調べられます。つまり、客観的にみてお酒で酔っているかどうかで判断されます。
道交法第65条第1項では「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。」と書かれているのみで、具体的数値は示されていません。酒酔いの運転は、法律上、濃度にかかわらず原則禁止されているのです。
飲酒運転の罰則は2007年(平成19年)以降強化され、現在は酒酔い運転には5年以下の懲役又は100万円以下の罰金、という非常に重い刑事罰が科せられます。
また、違反点数に関しても2009年(平成21年)に改正が行われ35点となりました。
一方で、酒気帯び運転は、血中アルコール濃度の量によって該当するかどうか判断されます。
酒酔い運転との判断基準が違うので、運転者の体質次第では酒気帯び運転の基準に満たなくても酒酔い運転となる場合もあります。
酒気帯び運転の罰則も強化されており、現在は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。
違反点数に関しては、血中アルコール濃度の量によって以下のように定められています。
なお、酒気帯び運転は車だけではなく「自転車」などの軽車両についても例外ではないので注意をしましょう。
青切符で支払う反則金とは、簡単に言うと、それを支払うことで刑事手続きが免除される金額の事です。
先述の通り、信号無視も駐車違反もすべて道路交通法違反ですから、本来であればこれらも個別に刑事責任を問われるべきものです。しかし、軽微な違反については「反則金」を支払えば刑事手続きを免除しています。
つまり、反則金そのものは「罰金」ではなく、支払いさえすれば前科はつかないのです。
青切符をきられた人は、罰金ではなく反則金を支払ったということですので、間違えないようにしましょう。
これに対し、赤切符は「道路交通法違反として処罰」されるということです。
支払う金銭も「反則金」ではなく、「罰金」ということになり、青切符のように、支払ったからといって刑を免除してもらうことはできません。
赤切符をきられて罰金となれば、それは前科となり、5年はその記録が残ります。
赤切符における刑事罰とは、極端な話、殺人を犯して殺人罪に問われるのと同じ類いの責任なのです。
ドライバーの方は赤切符の罰金を甘く考えず、ルールに従った安全な運転を心がけるようにしましょう。
反則金は、支払いさえすれば前科はつかないのに対して、罰金は前科です。
意味も重みも大きく違います。赤切符を切られるような重大な交通違反をしないよう、日ごろから安全運転に心がけましょう。
また、青切符だとしても軽微な交通違反を繰り返してよいわけではありません。青切符を切られた場合も、心を新たにして初心に立ち返って安全運転をするようにしましょう。