交通事故で膝が痛い・歩けない!半月板損傷の治療法と後遺障害認定

Mid section of man suffering with knee cramp

交通事故に遭って怪我をしたあと,膝が痛い,歩けないなどという症状はありませんか?

その場合,半月板を損傷している可能性があります。

半月板損傷は,きちんと治療を受けた場合,完治することもありますが,痛みが残るなど何らかの後遺症が残ってしまうケースも少なくありません。

後遺症が残ってしまった場合には,後遺障害等級認定を申請し等級を認定してもらって,慰謝料を請求する必要があります。

しかし,半月板損傷の場合,適切な後遺障害等級を認定してもらえないことも多いといわれています。

ここでは,交通事故による半月板損傷の治療法と適切な後遺障害等級認定を受ける為に必要なことについて,説明します。

半月板損傷とは何か?

半月板とは,太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の間にある,三日月のような形(C型)をしている軟骨に似た板で,膝の内側と外側にあります。半月板には,膝関節の滑らかな動きを助けるクッションの役割があります。

交通事故によって,膝に強い力が加わってねじれてしまったときなどに,この半月板が損傷してしまうことがあります。前十字靱帯損傷などに合併して起こるものもあるようです。これが,半月板損傷です。

半月板損傷の代表的な症状は,膝の痛みや違和感,引っかかる感じ,膝を動かせなくなる(ロッキング),水が溜まる,血液が溜まるなどであるといわれています。

半月板損傷の治療方法

半月板損傷の治療方法には,大きく分けて,“保存療法”と“手術”の2種類があります。状態に応じて,どちらかが選択されるようです。

比較的軽症の場合に選択される保存療法には,温熱療法・注射・薬物療法・装具・リハビリなどがあります。保存療法を行っているにもかかわらず症状が良くならない場合,早くスポーツに復帰したい場合,何度も膝に水が溜まる,MRI検査での断裂形態が悪い場合などに,手術を行うことになるようです。

手術法には,2種類あります。損傷した部分を切り取る“切除術”と,損傷した部分を縫い合わせる“縫合術”です。

治療費の負担

交通事故によって負った半月板損傷の治療費は,加害者側に請求することができます。具体的には,加害者が任意保険に加入している場合には,その任意保険会社が医療機関に直接治療費を支払う方法がとられることが多いです。この場合,被害者の自己負担はありません。

半月板損傷で認められる可能性のある後遺障害等級は12級か14級

後遺障害等級とは

交通事故により怪我を負って,これ以上治療を続けても良くならないというような状態になると,「症状固定」ということになります。症状固定した際に,後遺症が残っている場合,自賠責に対して,後遺障害等級認定を申請することになります。後遺障害等級の認定が受けられると,慰謝料や逸失利益を請求することができます。

後遺障害等級は,症状固定後に残った症状の程度に応じて,1級から14級までに分かれています。そして,慰謝料と逸失利益の金額については,この等級に応じて,基準が定められています。

それでは,半月板損傷の場合は,どのような等級が認定される可能性があるのでしょうか。

半月板損傷で認定され得る後遺障害等級

半月板損傷で後遺症が残るとした場合,考えられるのは,⑴神経症状か⑵可動域制限です。

⑴ 神経症状

そもそも,神経症状とは,神経の圧迫によって生じる痛みやしびれなどの症状のことをいいます。後遺障害等級認定の基準の1つに,“交通事故による怪我が原因で神経症状が残った”というものがあります。「局部に頑固な神経症状を残すもの」と認められる場合には,12級13号,「局部に神経症状を残すもの」と認められる場合には,14級9号の認定を受けることができます。

14級9号が認定されるためには,被害者の主張する自覚症状と一致する医師の神経学的所見があることなどが必要です。

12級13号については,医師による神経学的所見だけではなく,レントゲン画像やMRI画像などの画像所見により,神経症状の医学的証明ができることが必要になります。

半月板損傷の場合は,MRI検査などにより半月板損傷が明らかで,被害者の主張する痛みの原因であることが証明できれば,12級13号が認定されます。そして,その程度まで至らない場合には,14級9号にあたる可能性があります。

⑵ 可動域制限

可動域とは,問題なく動かすことのできる範囲をいいます。可動域制限とは,事故前に比べて膝を動かせなくなったり,運動ができなくなったりするものです。「一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」で,関節の可動域が,怪我をしていない側に比べて4分の3以下に制限されている場合には,12級7号が認定されます。

半月板損傷によって膝関節が動かなくなった場合には,12級7号の後遺障害が認定される可能性があります。

慰謝料金額の相場

慰謝料金額の基準には,⑴自賠責保険基準,⑵任意保険基準,⑶弁護士基準(裁判基準)の3つがあります。

自賠責基準は,自賠責保険において,国が定めている支払い基準になります。自賠責は,必要最低限の損害賠償を行うためのものであることから,慰謝料金額の基準はかなり低くなっています。

任意保険基準は,各任意保険会社が損害賠償金額を提示す使う基準のことをいいます。それぞれの保険会社が独自に設定しているもので,非公開なので,はっきりとした金額はわかりません。ただ,保険会社は,支払う金額をできるだけ低くおさえたいと考えているものですので,自賠責基準よりは少し高いくらいで,大きい金額にはならないと考えてよいでしょう。

一番金額の高い基準が,弁護士基準(裁判基準)です。弁護士が相手方に損害賠償請求を行う場合に使います。弁護士会が発行する,「赤い本」(「「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」」)と呼ばれている本に基準が示されています。赤い本は,法曹関係者向けの専門書で,一般の人にはあまりなじみがないと思います。裁判所も,慰謝料金額を判断するに当たって,赤い本の基準を目安にしていますので,裁判基準とも呼ばれています。

12級の場合の後遺障害慰謝料相場

自賠責基準では93万円,弁護士基準では290万円となります。

14級の場合の後遺障害慰謝料相場

自賠責基準では32万円,弁護士基準では110万円となります。

逸失利益

後遺障害等級の認定がされた場合,後遺障害逸失利益の請求もできます。

交通事故による後遺障害の逸失利益とは,後遺障害を負ったことで労働能力が減少したことにより将来得られたはずの収入を得られなくなったことによる損害のことをいいます。

後遺障害により労働能力を失ったと想定される比率(「労働能力喪失率」といいます。)の目安は,自賠責施行令において等級ごとに定められています。具体的には,12級で14%,14級では5%とされています。もっとも,この基準は,裁判所の認定判断を拘束するものではありませんので,被害者の職業の特性などに応じて,自賠責制度において採用されているのとは異なった判断をされることも十分にあり得ます。具体的には,弁護士に相談して聞いてみることをおすすめします。

半月板損傷で後遺障害認定を受ける為には

整形外科での診察を受ける

交通事故で怪我をした場合,初めは整形外科に通院しますが,途中から,便利にリハビリや施術を受けることのできる整骨院や接骨院への通院を開始することも多いと思います。

しかし,後遺障害等級認定の申請に必要な後遺障害診断書は,整骨院の先生に書いてもらうことはできません。医師でなければならないので,整形外科の先生に書いてもらう必要があります。最後にだけいきなり整形外科に行っても書いてもらえないこともありますので,定期的に,整形外科にも通い続けておかなければならないのです。

事故後できるだけ早期にMRI検査を受ける

半月板損傷の後遺障害等級認定において,よく問題となるのが,交通事故と半月板損傷の因果関係の有無です。半月板の損傷は,老化によってもしばしば起こりうるものですし,またスポーツなど交通事故以外の衝撃によってもよく起こるため,「本当に今回の交通事故が原因で起きたのか」が問われることになるのです。

もし,事故直後に病院に行っていない,事故直後の画像所見が存在しないなどとなると,因果関係が否定されてしまう可能性が高くなります。もし本当に交通事故で半月板損傷を負ったのであれば,「すぐに病院に行くはずだ」,「病院へ行って半月板損傷が疑われたのであれば,医師はMRI検査をしているはずだ」,と通常考えられているからです。

そのため,因果関係を否定されないためにも,事故後できるだけすぐにMRI検査を受けることは,とても大切なのです。

継続的な通院を続ける

忙しいなどの事情はあると思いますが,できるだけ定期的に通院を続けることが大切です。途中で長く間が空いてしまうと,症状がなかったのだと考えられてしまいがちだからです。

医師に適切な後遺障害診断書を書いてもらう

症状固定になると,「後遺障害診断書」を書いてもらうことになります。これは,後遺障害等級認定における非常に大切な書類になりますので,適切な内容で作成してもらう必要があります。

しかし,医師によっては,不十分な診断書しか書いてくれない場合もありますので,後遺障害等級に認定されるためには,被害者が自ら,医師に細かなお願いをして,後遺障害等級認定に必要な検査所見をもれなく記載してもらわなければなりません。

何を医師にお願いすればよいかわからないような場合には,医師に後遺障害診断書を書いてもらう前に弁護士に相談して,どのように医師に話をすればよいのか,どのような検査をしてどのような事項を診断書に書いてもらうべきなのかについてのアドバイスを受けておいた方がよいでしょう。

まとめ

これまで説明したように,後遺障害等級認定をきちんと受けられるかどうかによって,受け取ることのできる損害賠償金は大きく違ってくるのですが,適切な認定を受けるためには,専門的な知識や経験が必要となります。

また,慰謝料を請求するにあたって,低い基準である任意保険基準で示談をしてしまっては,弁護士に依頼して弁護士基準で請求する場合よりも大きく損をしてしまう場合もあります。

ですから,交通事故に遭って,半月板損傷の怪我負い,後遺症が残ったような場合には,早めに弁護士に相談することをおすすめします。

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