無保険事故は怖い!任意保険の未加入事故被害に遭った問題と対処方法
交通事故の相手がまったく保険に加入していなければ、当然、保険会社から支払いを受けることができません。そのうえ、自身で…[続きを読む]
最近、自転車による”ひき逃げ・当て逃げ”事故が増加傾向にあります。
【ニュース記事2015.7.14】午後3時55分ごろ、秋田県大仙市大曲花園町の市道交差点の歩道を歩いていた同市小貫高畑、小学4年、鈴木春佳さん(10)が自転車にはねられ転倒し、鎖骨を折る重傷を負った。
自転車に乗っていたのは高校の制服を着た男子で、集まった近くの人たちとともに「大丈夫か」と声を掛けた後、立ち去ったという。同署は重過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)の疑いもあるとみて捜査している。
現場は大仙市役所の前で、鈴木さんは下校途中だった。
午後8時前、足立区千住大川町の路上で、「自転車同士の事故があった」と女性から110番通報がありました。警視庁によりますと、49歳の会社員の男性が自転車で走っていた際、後ろから追い抜こうとした自転車の男に接触され、転倒したということです。男性は頭の骨を折るなどの重傷です。
目撃した女性によりますと、男性が転倒したあと、自転車の男が一度スピードを緩め、確認するそぶりを見せたということですが、そのまま逃走したということです。
警視庁は、ひき逃げ事件として男の行方を追っています。
万が一歩行中に自転車にぶつけられた場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
対処の手順としては次のような流れになります。
目次
たとえ自転車でも、道路交通法上は「軽車両」という認識になりますので、道路交通法の適用があります。
つまり、 これは「人身事故」であり、事故証明も警察に連絡していれば発行されます。
自転車事故の争点は、「損害賠償問題」です。加害者から治療費等の賠償を受けるためには「加害者の特定」は必須事項と覚えて下さい。
通常の手順であれば、まず警察に通報するのが先ですが、ただ自転車事故の場合は、警察に連絡する旨伝えると、加害者がコワくなって逃走する可能性があるため、まだ相手が油断している間に連絡先や個人を特定出来る情報は必ず抑えましょう。万が一勝手に逃走を図った場合は、手持ちの携帯電話で動画や写真によって可能な限り犯人に繋がる証拠を確保することも非常に重要です。
とりあえず加害者の名字と連絡先だけ聞いて、「後は後日話し合いましょう」は絶対にダメです。相手が本当の事を言う保証はどこにもありません。
◎ 加害者の特定
◎ 警察への通報
この2点だけは絶対に外さないで下さい。
自転車事故は、自動車事故に比べ大きな衝撃音がないため、周りの人に気づかれない事があります。万が一加害者が逃走することも考えて出来る限り目撃者を増やす必要があります。
そのため、万が一事故に遭った場合は、近くに人がいるようでしたら、怪我の救護などの助けを求める声「助けて~」の大声を上げて目撃者を増やす事が重要で、その人達の証言が証拠となります。
軽傷な人身事故や物損事故などで加害者が逃走してしまうと、その後の警察の捜査で加害者を特定する事は難しい傾向にあります。
日本の警察は優秀ですが、犯人に直接繋がる証拠や情報があるかないかで、犯人が見つかる可能性が大きく変わります。
「警察に届出れば、きっと捕まえてもらえる」という油断は禁物です。証拠は可能な限り自分自身で確保しておきましょう。確かに、死亡事故などのひき逃げの検挙率は、90%以上超えますが、軽症の人身事故の場合証拠がないと、検挙率40~50%程度、物損の当て逃げに関しては、民事事件と言う理由もあり、検挙率1%以下と言われています。
その場で取り逃がすと、自転車のひき逃げの場合、犯人特定は基本難しいと考えておいたほうがよいでしょう。警察には常に多くの事件があり、優先順位が高いものから操作をします。
自転車の、軽症による事故の場合、警察は、基本的に捜査しないと考えたほうがよいでしょう。「事故現場での検問、絶対にしません。」「周辺住民の聞き込み、絶対にしません。」という声は多いです。
よって、自分の身は自分で守るしかないのです。
物損の当て逃げは、検挙率1%以下
軽症事故の場合は、検挙率40~50%程度
政府保障事業とは、政府が実施している交通事故被害者の最低限の補償制度です。
相手が自賠責保険に加入していない場合や、ひき逃げなどで相手が特定できず補償をまったく受けられないケースで利用する事ができます。
政府保障事業にもとづく補償金の金額は、自賠責と同じ基準になります。最低限度の補償であり、被害回復に十分とは言えませんが、何ももらえないのとは全く異なるので、是非とも利用しましょう。
警察に提出するのは、被害届でも告訴状でもどちらでも構いません。
もちろん、警察に捜査義務が生じる告訴状を出す方が、犯人が捕まりやすいですが、大前提として警察は告訴状をなかなか受け取りません。被害者が告訴状をネットDLして作って持って行ってもそう簡単には受け取りません。
そのためには、弁護士、行政書士が告訴状に絡んでいないとまず無理です。
逆に、その点被害届は警察も拒否できませんから、受け取ってくれます。
「被害届」と「告訴所」の違いは、受理されやすいかどうか、その違いになります。
告訴して加害者を突き止めるために捜査する必要性があるなら、告訴の必要があります。
相手が分からないのであれば、告訴しなければ、有力な手がかりがない限り犯人は見つからないでしょう。そのため、相手が分からないのであれば、弁護士に相談して告訴状を書いてもらい警察に捜査してもらうしかないでしょう。
自転車で人身事故を起こすと、重過失傷害や重過失致死罪に問われる可能性があります。また、自転車は軽車両のため道路交通法違反にも該当します。自転車だからと甘く考えず、責任感をもって運転してほしいものです。
ひき逃げした方は、潔く警察に出頭しましょう。