信号のない交差点事故の過失割合をわかりやすく解説

交差点事故

交差点では、多くの交通事故が発生しています。2019年では、信号のない交差点での事故は、95,121件、交通事故全体の25%を占めています。

交通事故の示談交渉で、争点となることが多いのが過失割合です。

そこで、ここでは、信号のない交差点での交通事故の過失割合について、解説します。

【出典】「令和元年中の交通事故の発生状況」表3-6-1 地形別・道路形状別交通事故件数の推移|警視庁

信号のない交差点で起きた自動車同士の事故の過失割合

信号機のない交差点の場合には、道路幅や一旦停止義務の有無といった道路の状況や、直進車同士の出合い頭の事故、直進車と右折車の事故といった事故態様に応じて基本の過失割合が変わります。

基本の過失割合と修正要素

過失割合には、基本の過失割合と過失割合の修正要素があります。

まず、事故態様を類型化した基本の過失割合を自分の事故にあてはめ、そこから細かく定められた事故状況に応じた修正要素によって過失割合を修正して過失割合を決めていくことになります。

過失割合の決め方については、以下の関連記事をご参照ください。

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直進車同士の出合い頭事故の過失割合

同程度の道路幅の交差点で起きた事故の過失割合

それぞれの車両の速度左方車の過失割合右方車の過失割合
同程度の速度4060
右方車が減速6040
左方車が減速2080

一方通行違反がある事故の過失割合

一方通行違反のない車両一方通行違反の車両
2080

一方が明らかに広い道路の交差点で起きた事故の過失割合

それぞれの車両の速度広路車の過失割合狭路車の過失割合
同程度の速度3070
狭路車が減速4060
広賂車が減速2080

一時停止規制のある交差点で起きた事故の過失割合

それぞれの車両の速度規制のない車両の過失割合規制のある車両の過失割合
同程度の速度2080
規制のある車両が減速3070
規制のない車両が減速1090
規制のある車両が一時停止後に交差点に進入4060

一方が優先道路の交差点で起きた事故の過失割合

優先車非優先車
1090

直進車と右折車の事故の過失割合

対向車線を走ってきた右折車と直進車が起こした事故の過失割合

直進車右折車
2080

右折車が左方から進入してきて起きた事故の過失割合

直進車(右方車)右折車(左方車)
4060

右折車が右方から進入して起きた事故の過失割合

直進車(左方車)右折車(右方車)
3070

一方が明らかに広い道路の交差点で起きた事故の過失割合

狭路から広路に出る右折車と広路を走行する直進車の場合

直進車右折車
2080

広路から狭路に入る右折車と狭路を走行する直進車の場合

直進車右折車
6040

広路から狭路に入る右折車と狭路の直進車の進行方向が一致する場合

直進車右折車
5050

一方に一時停止規制があるの過失割合

右折車に一時停止義務がある場合

一時停止の義務のない直進車一時停止の義務がある右折車
1585

直進車に一時停止規制があり、右折車が左方の場合

一時停止の義務がある直進車一時停止の義務のない右折車
7030

直進車に一時停止規制があり、右折車が右方の場合

直進車右折車
6040

一方が優先道路

右折車が非優先道路から直進車が走行する優先道路に入る場合

右折車が非優先道から優先道路に進入する際に、優先道路を直進する右方向からの車と交差点で事故を起こした場合の過失割合は、次の通りです。

 

直進車右折車
1090

右折車が優先道路から直進車の出てきた非優先道路に入る場合

右折車が、優先道路から非優先道路に入る際に、非優先道路を直進する右方向からの車と交差点で事故を起こした場合の過失割合は、以下の通りです。

直進車右折車
8020

右折車が優先道路から直進車の向かう非優先道路に入る場合

右折車が優先道から非優先道路に入る際に、左方向から直進する同一進行方向の車と交差点で事故を起こした場合の過失割合は、次の通りです。

直進車右折車
7030

左折車と直進車の事故

左方で左折する車両と右方で直進する車両が接触する交通事故です。

道路の優先関係など過失割合過失割合
同程度の道幅左折する車50直進する車50
一方が狭路、他方が広路狭路を走行する車70広賂を走行する車30
一方に一時停止規制のある車80規制のない車20
一方が優先道路優先車10非優先車90

右折車同士の交通事故

交差点で、右折する車両同士が接触する場合の基本の過失割合は、以下の通りです。

道路の優先関係など過失割合過失割合
同程度の道路幅左方車40右方車60
一方が狭路、他方が広路狭路車70広路車30
一方に一時停止規制のある車75規制のない車25
一方が優先道路優先車20非優先車80

交差点における基本的な法律と過失割合

交通整理の行われていない交差点では、道路交通法に以下の規定があります。

  • 左方車優先(道路交通法第36条第1項)
  • 優先道路車優先(同法第36条第2項)
  • 広路車優先(同法同条同項)
  • 一時停止義務がある車両が劣後(同法43条)

これらに違反する場合は、過失割合が違反した側に不利に修正されることになります。

信号のない交差点事故の過失割合修正要素

信号のない交差点事故の過失割合の主な修正要素には以下のものがあります。

著しい過失

著しい過失とは、通常考えられる限度を超えた高い過失です。著しい過失が認められると、基本的にその当事者の過失割合が5~15%程度、加算されます。

例えば、著しい過失には、以下のものが該当します。

  • 15キロメートル以上30メートル未満のスピード違反
  • 酒気帯び運転
  • 著しい脇見運転
  • ハンドル・ブレーキ操作が著しく不適切
    など

重過失

重過失は故意とも同視すべき大きな不注意です。重過失が認められるとその当事者の過失割合が10~20%程度、加算されます。

例えば、以下のものが重過失に該当します。

  • 30キロメートル以上のスピード違反
  • 酒酔い運転
  • 無免許運転
  • 居眠り運転
  • 薬物使用、病気などにより正常な運転ができない

信号のない交差点事故|その他の主な過失割合修正要素

この他にも、交差点事故における修正要素としては、次のようなものが例として挙げられます。

道路交通法50条違反の交差点進入

道路交通法50条は、自分の車が交差点に入ったら交差点内で停止してしまい、他の車の通行の妨げになる恐れがある状況での交差点への進入を禁じています。

これに違反した場合には、過失割合が10%程度違反した者に不利に修正します。

既右折

直進車と右折車の事故で、既に右折車が右折を終わっており、直進車が少しスピードを緩めれば、事故が避けられた場合には、直進車の過失割合を10%程度不利に修正します。

直近右折

直進車の近くで右折すると、直進車が事故を回避できる可能性が低くなるため、右折車の過失割合を10%不利に修正します。

早回り右折

右折車は、交差点の中心の直近の内側を徐行しなければなりません(道路交通法34条2項)。これに違反し、交差点の中心に近寄らずに早回りで右折した場合には、対向直進車などに対して事故の危険性が増大するため、右折車の過失割合を10%不利に修正します。

大回り右折

右折車は、あらかじめ右折前からできる限り道路の中央に寄らなければなりませんが(同法同条同項)、これに違反する場合は、右折の予見可能性が低くなり、事故の危険性が高くなるので、右折車の過失割合を5%程度不利に修正します。

合図なし

進路を変える場合、運転者は合図を出すことを義務付けられていますが、合図がない場合には、合図を出さなかった車の過失割合が10%程度不利に修正されます。

見通しがきく交差点

見通しがきく交差点では、左方車に対する認識が比較的し易いため、左方車優先の原則から道幅が同程度の信号機のない見通しがきく交差点では、右方車が10%程度不利に修正されます。

夜間

見通しがきく交差点と同様に、夜間には自動車にはヘッドライト灯火義務があるため、交差点で左方車に対する認識がしやすく、右方車に5%程度不利に修正されます。

交差点事故の過失割合に納得がいかない方へ

相手側の保険会社は、一方的に被害者に不利な過失割合を提示してくることがあります。しかし、納得できなければ、しっかりとこちらの主張をすべきです。

それでも埒が明かなければ、交通事故に強い弁護士に相談してみましょう。

相手側の保険会社も弁護士が介入すれば、無理な主張は諦めてざるを得ないでしょう。また、弁護士に依頼すれば、示談交渉自体を任せることができ、ストレスから解放されることができます。

適正な過失割合で示談を成立させ、適切な示談金を受け取るためにも、一度、交通事故に強い弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。



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