左折巻き込み事故の過失割合【バイク・自転車が危ない】

左折巻き込み事故

原付・バイクや自転車を運転中に、左折した自動車・トラックに巻き込まれて接触し、事故の被害にあってしまった。

このような事故にあった方にとって一番気になることは、「自分と相手の過失割合は一体どうなるのか」ということではないでしょうか。「自分にも過失があるとされてしまうのか」という不安もあると思います。

左折時の巻き込み事故は、追突などと並んで頻繁に発生する交通事故の類型です。自動車、大型車がバイク、原付、自転車などを巻き込むことが特に多いため、死亡事故など重大な結果に繋がりやすいのが特徴です。

この記事では、左折時の巻き込み事故の過失割合について解説いたします。

左折時の巻き込み事故とは

大型トラックで起こりやすい理由

左折時の巻き込み事故が普通自動車よりも大型トラックで発生しやすい理由はいくつかあります。

まず、大型トラックは死角が大きいことです。運転席が右側にあるため、車体の左側方から左後方にかけては確認できる部分が特に少なく、バックミラーやアンダーミラーに映る範囲を除いてほとんどが死角となります。そのため、車体の小さいバイクや自転車が左後ろから走行してきたときに発見が遅れがちになります。

また、大型トラックは内輪差が大きいことも巻き込み事故が起こりやすい要因です。内輪差とは、車体をカーブさせたときに生じる前輪と後輪の軌道の差です。大型トラックはホイールベース(前輪軸と後輪軸の距離)が大きいため、左折をするときに後輪が前輪をよりも2メートル以上も内側を通ります。そのため、トラックの左側にいたバイクや自転車が避けることができず、巻き込まれる形で衝突してしまうのです。

左折車の義務

もちろん、トラックだけでなく普通自動車も左折時の巻き込み事故を起こす危険があります。

そこで、道路交通時報は、左折時の巻き込み事故を防ぐために左折車にいくつかの義務を課しています。

  • 30メートル手前でウィンカーを出す
  • ルームミラー、サイドミラー、死角部分を目視し、安全確認を行う
  • あらかじめできる限り道路の左側端に寄る
  • できる限り道路の左に沿って徐行しながら左折を行う

左折時の巻き込み事故が起こる原因としては、左折車がこれらの注意義務が怠っていることが考えられます。

過失割合はどうなる?

「では、過失割合は相手が100%なのか?」と思われることでしょう。

たしかに左折時の巻き込み事故では、左折車に大きな過失が認定されます。

その理由の一つは、すでに説明したとおり、左折車側には巻き込み事故を防ぐための注意義務が課されており、それを怠ったことが事故の原因となることが多いからです。

もう一つの理由は、左折時の巻き込み事故ではバイクや自転車といった「交通弱者」が被害者になることが多いことです。バイクや自転車は生身で乗る乗り物で、バランスを崩して転倒しやすいため、自動車と比べて事故にあったときに大きな被害を受ける可能性が高くなります。そのため、バイクや自転車と自動車とが接触した場合、基本的には自動車の方に大きな過失が認定されることになります。

しかし、巻き込まれた側も十分に注意をしていれば衝突を避けられた可能性があります。そのため、多くの事故では双方の当事者に過失が認められます。

自動車が左折時にバイクを巻き込んだ場合の過失割合

続いて、具体的な過失割合について解説します。

バイクが交差点を直進しようとし、左折しようとした自動車に巻き込まれたときの基本過失割合は、自動車がバイクとの衝突前にどう行動したかによって異なります。

自動車があらかじめ左側端に寄っていた場合

すでに説明したとおり、車が左折をするときにはあらかじめできる限り道路の左側端に寄らなければいけません。これは左側にバイクや原付などが入り込まないようにするためです。

自動車がこの規定に従ってあらかじめ左側端に寄っていた場合は、バイクの運転手は自動車が左折することを予想することができます。そこで、基本過失割合はバイクが4割、自動車が6割となります。

自動車があらかじめ左側端に寄っていなかった場合

左折車があらかじめ左側端に寄っていなかった場合は、バイクの運転手は自動車が左折することを予測できません。そこで、基本過失割合はバイクが2割、自動車が8割となります。

自動車がバイクを追い越して左折した場合

自動車がバイクを追い越して左折した場合は、自動車のドライバーは自分の左側後方にバイクがいることを認識しながら、あえて左折したことになります。そこで、自動車側にさらに過失が加算され、基本過失割合はクが1割、自動車が9割となります。

自動車が左折時に自転車を巻き込んだ場合の過失割合

自転車が交差点を直進しようとし、左折しようとした自動車に巻き込まれたときの基本過失割合は、自転車が1割、自動車が9割です。

バイクの場合よりも自動車側の過失が重くなるのは、交通社会において自転車はバイクよりもさらに弱い存在であるため、自動車のドライバーは自転車との交通事故を起こさないように十分に注意して運転しなければいけないからです。

 修正要素① 自動車に過失が加算される場合

実際の事故の過失割合は、基本過失割合に修正要素を加算して算出されます。

自動車側に過失が加算されるのは次のような場合です。

車の合図遅れ

すでに説明したとおり、車は左折するときに交差点の30メートル手前でウィンカーを点灯させて合図をしなければいけません。これを怠り、合図が遅れた場合には、自動車に0.5割の過失が加算されます。

車の合図なし

車がウェインカーを点灯させずに左折した場合には、自動車に1割の過失が加算されて自転車の過失は0になります。

車の著しい過失

車に著しい過失があった場合には、0.5割が加算されます。

著しい過失とは、わき見運転などの著しい前方不注視、ハンドルやブレーキ操作が著しく不適切な運転、携帯電話で通話しながらの運転、テレビやスマホなどの画像を見ながらの運転、一般道路上で時速15km以上30km未満程度のスピード違反、高速道路上で時速20km以上40km未満のスピード違反、酒気帯び運転などをいいます。

車の重過失

車に重過失があった場合には、1割が加算されて自転車の過失は0になります。

重過失とは、酒酔い運転、居眠り運転、無免許運転、高速道路以外でのおおむね時速30km以上の速度違反、・過労、病気及び薬物の影響その他の理由により正常な運転ができないおそれがある状態での運転などをいいます。

車の大回り左折や鋭角での左折

左折先が狭い道や鋭角に曲がっている場合には、自動車が一度右にハンドルを切ってから大きく左折することがあります。特に小回りの利かない大型車によく見られる運転です。

このような場合、バイクや自転車の運転手にとっては直進、あるいは右折しようとした自動車が突然自分の方に曲がってきたように見えます。

そこで、このような場合には自動車に1割の過失が加算されます。

自転車の運転手が児童や高齢者

自転車を運転しているのが児童や高齢者の場合は、予想外の運転をする可能性が高いため、自動車のドライバーはより注意して運転しなければいけません。

そこで、事故が起きた場合には自動車に0.5割の過失が加算されます。

自転車が自転車横断帯通行

自転車横断帯とは、横断歩道に並行して設けられている自転車専用の横断帯のことです。自転車は道路を横断しようとするとき、自転車横断帯が近くにあるときはそこを横断しなければいけないとされています。

自転車がこのルールを守っていたにもかかわらず自動車と衝突した場合には、自動車に0.5割の過失が加算されます。

修正要素② 自動車に過失が加算される場合

一方、巻き込まれた側のバイクや自転車に過失が加算されることもあります。

たとえば、明らかなわき見運転をしていた場合や、スマートフォンを見ながら運転していた場合、飲酒運転の場合などです。

左折時の巻き込み事故を回避するための注意点

では、バイクや自転車を運転しているときに左折車による巻き込み事故にあわないためにはどうすればよいのでしょうか。

自動車の死角に入らない

ほかの車が赤信号で停止をしているとき、小回りの利くバイクや自転車はつい前方に出てしまいがちです。特にバイクのドライバーには車の間をすり抜けて前に出ようとする人がときどき見受けられます。ところが、赤信号で前に出ると左折車の死角に入りやすくなるため、信号が青に変わったときの巻き込み事故に繋がります。

そこで、バイクや自転車は車体が小さく車からは認識しづらいということを意識し、自転車の死角にはできるだけ入らないようにすることで事故を防ぐことができます。特に死角が多い大型車の左側には入らないようにしましょう。

「だろう運転」ではなく「かもしれない運転」を

「ウィンカーを出していないから、まさか左折してはこないだろう」「自分が後ろにいることを認識してくれているだろう」といった、「だろう運転」は危険です。、「ウィンカーを出していないが、突然左に曲がってくるかもしれない」「自分の存在に気づいていないかもしれない」というように、普段から常に事故の可能性を意識しながら運転することで、巻き込み事故の被害を防ぐことができます。

まとめ

過失割合に納得がいかない!バイク、自転車の被害者はどうすればよい?

左折時の巻き込み事故では、多くの場合、自動車側に大きな過失が認定されます。そうはいっても、バイクや自転車も十分に注意をしていれば事故を避けられるケースがほとんどです。左折時の巻き込み事故は重大な結果に繋がりやすく、最悪の場合、巻き込まれた方が死亡してしまうこともあります。

巻き込み事故の被害にあったにもかかわらず、相手方の保険会社から「あなたにも過失がある」と言われ、納得がいかないと憤りを感じている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事で解説した基本過失割合や修正要素は多くの裁判例の蓄積によって形成されたものですので、覆すことはけして簡単なことではありませんが、弁護士に依頼することで過失割合を変更できる可能性があります。具体的には、「巻き込みをした車が左に寄っていたか」「ウィンカーをどの時点で出したか」といった事故の客観的な状況を争ったり、相手方のドライバーに過失があったことを主張することになります。

事故で怪我をした場合は賠償金を増額できることも

巻き込み事故によって怪我を負った場合には、弁護士に依頼することで相手方の保険会社から受け取る賠償金を増額できる可能性が高くなります。特に骨折をしたときや後遺症が残るような重い怪我を負った場合には大幅に増額することが期待できます。

自分や家族が入っている自動車保険に弁護士費用特約が付いている場合には、自己負担ゼロで弁護士に依頼することができます。「バイクや自転車の事故では弁護士費用特約は使えないのでは」と思われるかもしれませんが、弁護士費用特約は自動車にかかわる被害事故の場合に使える保険ですので、バイクや自転車を運転中に車との衝突した場合にも使用することができます。

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