自転車事故の損害賠償額と慰謝料は何故こんなにも高い?事例を解説
歩行者相手に自転車事故をおこして、相手に損害賠償請求されたら?自転車事故の損害賠償額が払えないほど高額となる理由、最…[続きを読む]
自転車同士の出会い頭事故ですが、交差点での急なお互いの飛び出しでおきる、典型的な自転車事故の衝突パターンの1つです。
突然の出来事で、お互いの操作が間に合わず、第三次につながるケースは少なくありません。
特に、自転車はスピードを落とさずに交差点に進入してくるケースは少なくなく、自転車同士で出合頭事故を起こすと大けがになるケースがあります。
等の疑問があります。
この記事では、自転車同士の出会い頭事故!過失割合の考え方を中心に解説致します。
目次
自転車同士の出会い頭事故とは、2台の自転車が向かい合って直接衝突する交通事故のことを指します。一般的に、自転車同士の出会い頭事故は以下のような状況で発生することが多いです。
道幅が狭く、すれ違いが困難な道路や自転車専用レーンなどでは、対向する自転車と衝突する可能性が高まります。
自転車同士が交差点や信号待ちで対向する際に、どちらか一方が信号や交通ルールに従わずに進入したり、不注意な動作を行ったりすると、衝突事故が発生する可能性があります。
カーブや曲がり角で自転車同士が対向する場合、適切な速度や車線を守らない場合に衝突事故が起きることがあります。
歩道や自転車専用道路の分離帯がない場合、対向する自転車同士が接近し、衝突するリスクが高まります。
平成27年6月26日、熊本県での自転車同士の事故の事例になります。
6月26日午後5時20分ごろ、熊本県山鹿市内の国道325号で、歩道を走行していた自転車と、交差する市道を走行していた別の自転車が出会い頭に衝突する事故が起きた。この事故で市道側を走行していた自転車に乗っていた77歳の女性が重体となっている。
熊本県警・山鹿署によると、現場は山鹿市山鹿付近。三差路交差点に信号機は設置されていない。18歳の女子高校生が乗る自転車は国道の歩道を走行。市道から国道側へ合流しようとしていた77歳の女性が乗る自転車と出会い頭頭に衝突した。
双方の自転車は転倒。77歳の女性は近くの病院へ収容されたが、頭部強打で意識不明の重体。高校生にケガはなく、業務上過失傷害容疑で事情を聞いている。
上記のような交差点やT字路における、出会い頭事故は多いですが、自転車同士で交差点で出会い頭事故、衝突事故が起きたときに、どっちの自転車がどれだけ悪いという、いわゆる過失割合がどのように決まっていくのか以下で考えてみましょう。
考え方は、車の交差点事故と同じです。
などによって、過失割合は決まります。
基本は5:5が自転車同士の接触事故の基本的な考え方ですが、それは、互いに交通ルールを守っていた上での条件となります。
それでは一般的に、自転車の出会い頭事故の判例をみていきましょう。
見通しの悪いT字路交差点附近で自転車同士が衝突した事故の裁判例
見通しの悪いT字路交差点附近で直進走行していた自転車と、右折して道路に進入してきた自転車とが衝突した
過失相殺率 被害自転車50%、加害自転車50% 損害額:5万8075円
被害自転車は、通常の速度(時速約15キロメートル)より速い速度で、道路の中央より少し左側を進行していた
加害自転車は、通常の速度(時速約15キロメートル)で、中央よりも少し左側を進行しながら右折し、被害者運転者が走行している道路に進入した
被害自転車運転者、加害自転車運転者とも、互いに相手を認め、衝突を回避するため被害自転車運転者は自転車のハンドルを右にきり、加害自転車運転者は自転車のハンドルを左にきった
被害自転車の前輪と加害自転車の右後部が衝突し、被害自転車が転倒し眼鏡が路上に落ちた
加害自転車運転者には、進路前方を注視し安全を確認してから進入すべき注意義務があるのにこれを怠った
被害自転車運転者にも、安全確認が十分でなかった過失があるつまり、自転車同士の接触事故、衝突事故、出会い頭事故、追突事故であっても、賠償金額は高くなります。
自転車同士の出会い頭の事故の場合は、基本お互いに注意義務があるため、安全確認がお互いに十分でないと判断され、5:5となるのが一般的であるといえるでしょう。つまり自転車と自転車の接触事故では、どっちが悪いというよりはお互い様の場合が多いと言えるでしょう。
ただ、自転車の悪質運転により、歩行者にぶつかって怪我をさせた、あるいは、停止してよけようとしている自転車に対して、よそ見していて衝突事故を起こしたの場合、過失が100%となって自転車が何千万もの損害賠償を支払うことになるので、注意が必要です。
車が関わっていない事故なので、”警察を呼ぼうとしない”人も多いです。必ず呼びましょう。
その場で示談したり、当事者だけで解決しようとするとトラブルに発展する可能性がありますので、注意が必要です。
また、自転車同士の接触事故で、相手が行ってしまった場合は、ひき逃げ事故になりますので、警察を呼ぶようにしましょう。
自転車と自転車の接触事故は、自転車保険に加入していない場合、保険会社が示談代行ができません。
そのため、通常は「当事者が示談交渉」を行うことにります。
そのため正当な過失割合が出てこず、当事者同士でもめることになり、互いの主張を言い合うことになり揉めがちです。
自転車同士の出会い頭事故は示談交渉の内容が重要になります。
単なる接触事故や物損事故、小さい怪我ですと、弁護士費用の方がかかってしまうため、弁護士相談のメリットはありません。当事者同士で、示談をすすめるしかないでしょう。
ただ「後遺障害を負うような大きな怪我をした場合」「人身事故で治療期間が6か月以上かかりそうな場合」などは、慰謝料の計算基準を変えると、請求できる慰謝料金額も変わります。
そのため、その場合は弁護士相談も考えることが重要です。
相手側の主張が妥当性がないなどある場合、無理に示談しようとはせず、交通事故弁護士に相談して、示談金として相場なのか判断しましょう。素人同士が勝手に、根拠もない示談書を交わすと、今後の生活に支障がでたり、問題が起きることもありますので、弁護士に依頼する必要があります。