被害者必見!自転車事故の損害賠償額と慰謝料は何故こんなにも高い?

自転車事故_被害者_損害賠償

私達の身近な乗り物である自転車。原油高騰や増税で車から自転車に乗り換えた人も最近は増えたようです。しかし、自転車ユーザーの増加とともに自転車事故による歩行者の被害も増加しています。

自転車事故の加害者に損害賠償として、1億円近い金額の判決が出ているニュースもよく耳にしますのでご存知の方も多いことでしょう。ここまでの金額までは行かなくても、数千万円単位の損害賠償額になるのが普通ですから、自転車事故だからと言って甘く考えることはできません。

現在は、自動車事故と同様の損害賠償が発生すると考えていた方が良いと言えます。

自転車事故の被害が拡大中!?

警視庁が発表した「自転車の交通事故の実態と自転車の交通ルールの徹底方策の現状」によると、全交通事故における自転車関連の事故の割合が増加傾向にあるようです。

平成23年では自転車事故が全体の約2割を占めています。

さらに、歩行者と自転車との交通事故件数は10年前と比べて約1.5倍と増加しています。また、自転車乗用中の死傷者の約3分の2に何かしらの法令違反があったことがわかりました。
自転車に乗る際にはルールを守って乗らないと危険な目に合う確率も増えるということがいえるのではないでしょうか。

知っておこう!自転車と道交法改正

さて、その自転車の交通ルールが平成25年12月に改正され、変わりました。道路交通法が具体的にどういった変更点があったのか見ていきましょう。

右側通行の禁止

まずは路側帯における右側通行の禁止です。自転車は軽車両という車両扱いなので、原則として車道の左側を走ることになっています。

これに加えて、道路の路側帯を通行する場合の右側通行も禁止になりました。以前、自転車は路側帯のどちら側を走ってもよいことになっていました。しかし、法改正以降は道路の左側に設けられた路側帯のみ通行可能となりました。もしこれに違反した場合、通行区分違反で3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が課せられることになっています。

ブレーキ不良自転車

もう一点はブレーキ不良自転車に対する検査についてです。ブレーキ装置自体がなかったり、ブレーキが整備不良と思われる自転車と確認された場合、警察官はその自転車を停めてブレーキの検査をすることができるようになりました。

ブレーキの整備不良などが認められればその場で応急措置や運転中止を命令できるようになったのです。こうした道路交通法に違反した状態で事故を起こした場合や、被害が重大だった場合は裁判で賠償金が高額になる傾向があるようなので、交通ルールには気をつけたいものです。

自転車は免許証や教習の必要も無く、気軽に乗れる便利な乗り物です。しかしながら気軽で便利という裏側には常にもしもの場合のリスクが存在します。

平成27年には、さらに道交法が強化され、自転車の危険運転に対する取り締まりが強化されました。

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自転車事故の損害賠償事例と慰謝料の相場

自転車事故による裁判の例ですと、2008年の事故が記憶に新しいかと思います。この事故は当時小学校高学年だった男の子が走行中に女性に衝突し、女性が意識不明の重体になるという事故でした。

2013年に下った判決は小学生の母親に9,500万円の支払いを命じるという重いものでした。未成年が起こした事故であったため、保護者に支払いが命じられました。

その他の自転車での加害事故判例を損害保険協会のデータから見てみましょう。

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神戸地方裁判所、平成25年7月4日判決

小学校高学年の男子が夜間、帰宅途中に自転車で走行中に歩道と車道の区別のない道路において歩行中の62歳の女性と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態になりました。

賠償額は9,521万円になりました。当時の最高額となりました。

東京地方裁判所、平成20年6月5日判決

男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断したところ、対向車線を自転車で直進してきた24歳の男性会社員と衝突。男性会社員には言語機能の喪失等の重大な障害が残りました。

賠償額は9,266万円になりました。

東京地方裁判所、平成15年9月30日判決

男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行して交差点に進入したところ、横断歩道を横断中の38歳の女性と衝突。女性は3日後に脳挫傷等で死亡しました。

賠償額は6,779万円になりました。

東京地方裁判所、平成19年4月11日判決

男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入したところ、青信号で横断歩道を横断中の55歳の女性と衝突。女性は11日後に頭蓋内損傷等で死亡しました。

賠償額は5,438万円になりました。

東京地方裁判所、平成17年9月14日判決

男子高校生が朝、赤信号で交差点の横断歩道を走行中、62歳の旋盤工の男性が運転するオートバイと衝突し、旋盤工は13日後に頭蓋内損傷で死亡しました。

賠償額は4,043万円になりました。

損害賠償の基本計算式

損害賠償は基準となる計算式があり、計算式に基づいて算定されます。自転車事故の損害賠償は高額化する傾向にありますから、裁判所の判断で算出されているように感じていたかもしれませんが、そうではありあません。

基本となる計算式は、

「損害賠償の請求額 = (積極損害+消極損害+慰謝料) × 相手の過失割合」

です。これは、基本的には自動車事故の損害賠償の請求額を算定する時の計算式と同じです。自転車事故の損害賠償も自動車事故と同じように考える必要がある理由は、この計算式を見ても理解することができます。

一つ例を見てみましょう。

積極損害が400万円、消極損害が400万円、慰謝料が200万円、過失割合が90%の場合は、「(400万円 + 400万円 + 200万円)× 0.9 = 900万円」

となるわけです。

では、次項以降でそれぞれの詳細項目について見ていきましょう。

積極損害とは

まずは積極損害について説明致します。積極損害とは、自転車事故により被害者が支払うことになった費用のことを指します。具体的には、医療費、葬祭費、弁護士費用の3点です。

医療費は、治療費だけではなく通院に掛かった交通費も含まれますし、将来確実に掛かる手術費も含まれます。他にも、車いすなどの器具、後遺障害に伴う家屋の改造費なども含まれます。

葬祭費は、自転車事故により相手が死亡してしまった場合の費用ですね。弁護士費用は、訴訟に至り加害者側が敗訴した場合、弁護士費用も加害者側が支払うことになります。

消極損害とは

消極損害は、自転車事故が無ければ将来得られた利益のことを指します。具体的には、休業損害と逸失利益の2点です。

休業損害

自転車事故により負傷した場合、業務につくことができずに仕事を休まねばならないことが多いです。この場合は休業損害として、損害賠償請求金額の算定項目に含まれます。計算式は、事故の直近3か月の平均収入および事故前の年間賞与を算定根拠として金額が決定されます。

逸失利益

逸失利益は、後遺障害を負った場合と死亡した場合の二つに分けられます。

後遺障害を負った場合は、後遺障害により労力の低下を招きます。ゆえに、その分の減収分が賠償額として算定されます。因みに、これは専業主婦の方も支払われます。その場合は、同年代の大卒の方を参考に金額が算定されます。死亡した場合は、基本的に将来に渡って得られたであろう収入から生活費を差し引いた金額が算出されます。

自転車事故による慰謝料

自転車事故による慰謝料も、各項目、詳細に決められています。

まず、障害慰謝料は通院一か月10万円~30万円、入院時は一か月につき20万円~60万円が基準となります。因みに、これは通院・入院ともに期間が短ければ短いほど、一か月あたりの金額は高くなります。

次に、後遺症慰謝料は等級によって決められています。例えば、第一級ならは2,600万~3,000万円、第十四級ならば90万円~120万円です。

最後は死亡慰謝料です。これは一家での役割に応じて変わってきます。例えば、一家の支柱であった場合は2,600万~3,000万円、これに準じる者の場合は2,300万~2,600万円、それ以外の者の場合は2,000万~2,400万円と言った形で、それぞれ規定されています。

自転車事故の過失割合

自動車同様、自転車事故の場合も過失相殺があります。被害者の落ち度を見た上で、処分の減免がなされる制度のことです。しかし、自動車と違い判例の蓄積も少なく、まだまだ環境が整備されているとは言い難いです。また、過失相殺については今後整備が進む可能性はありますが、現状整っているとは言えませんので自転車事故に巻き込まれた場合は、よく調査する必要があります。

損害賠償は、過失割合に応じて減額がなされます。例えば、自転車の走行が禁止されている歩道で歩行者を跳ねた場合は、歩行者の過失は0ですので全額支払われます。

しかし、歩行者が信号無視をしている場合などは、事故が起きた要因として歩行者の過失が認められますので、その分減額されるわけです。

実際、実刑判決もありえますし、高校生が自転車で事故を起こし、保護観察処分を受けているケースもあります。特に、自転車の走行が禁止されている歩道での事故は過失相殺されないのが普通です。ゆえに、この場合は100%自転車の過失になりますので、十分な注意が必要です。

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スピードの出しすぎ注意

ですので、歩道の自転車走行は、走行が認められる場合、標識などで確認できる場合に限るようにしましょう。ただし、13歳未満の子供や70歳以上の高齢者の場合は認められていますので、歩道を走行しても問題ありません。

特に、スピードの出しすぎによる事故が多いですので、意識的に速度を緩めるようにしましょう。

お子さんの場合は、下り坂でブレーキを使うよう指導するなど、親の意識改革が求められる状況です。刑事処分を受けて子供の将来を狭めないためにも、親としての指導はいくらし過ぎてもし過ぎることはありません。

自転車事故は刑事責任も発生する!

上記のように民事上の賠償に関しては報道機関で盛んに喧伝されたこともありご存知の方も多いと思いますが、刑事責任についてはよくご存知ではない方が多いのではないでしょうか。

実際、免許も必要なく子供でも乗れるのが自転車ですから、交通事故で被害者になることは考えていても加害者になる可能性については意識していない方が多いでしょう。特に、刑事責任までは頭が回らない方が大半でしょう。

しかし、自転車は道路交通法により軽車両に分類されますので、歩行者と事故を起こした場合は立派な交通事故であり、人身事故、つまり相手に被害を与えた場合は刑事責任も発生します。

自転車事故でも前科がつく

まず、自動車と違い、自転車には反則金制度がありません。自動車の場合、軽微な違反のケースでは青キップが切られます。これは、反則金を支払うことで刑事責任を免除される制度のことです。

つまり、交通違反における罰金は、本来は反則金のことであり法律における罰金とは一線を画すものなのですね。ゆえに、自動車で軽微な違反をしたからと言って、前科がつくことはありません。

しかし、自転車には、この青キップの制度はなく、違反があると即刑事処分がなされます。もちろん、起訴猶予や執行猶予がつくことは多いですが、自動車のように反則金の支払だけで済むことはないと言うことです。

結果、前科がつくのです。当然、刑事処分を受けると就けない職も出てきます。例えば、医師や看護師、栄養士などの免許を得ることができなくなる場合があるのですね。特に、子供の場合は、将来就きたい仕事に就けないリスクは大人よりも大きいですから注意が必要です。

被害者の嘆願書

自転車事故の刑事罰の重さが理解できたところで、減刑の方法についても触れておきます。もちろん、最も罪が軽くなる方法は無謀な運転をしないことではあります。過剰なスピードを出さない、一時停止を守るなどの道路交通法を順守することで事故の回避や被害の軽減だけでなく、事故が起きたときの処分も軽くなります。

ただし、これは事前の対策です。事後の対策についても見ていきましょう。

事故を起こした後、最も減刑に効果を発揮するのは被害者の嘆願書です。「加害者に重い処罰を望みません」の一言を貰うだけで、刑事処分は大きく変わります。逆に、「加害者に重い処罰を望みます」と言われると、処分は重くなる可能性が高いです。

ですので、加害者の態度が許せないと感じた場合、厳罰を望みますという意志を警察に伝えることが大事です。

刑事処分の減免には示談が必要

被害者の嘆願書の大切さは上で述べた通りですが、さらに必要なのが被害者にとっては示談なのです。特に、必要になってくるのがお金です。事故により受けた被害に相応の損害賠償を請求を行うのは当然です。適切な損害賠償を行い、誠心誠意謝罪をしてもらわないとなりません。

自転車事故は保険未加入者もいるため、適切な支払ができず示談をまとめることができない場合があります。その場合、裁判に至るわけです。自転車事故でも数千万円単位の賠償額になることもあります。個人で数千万円ものお金を用意できる人は少数派でしょうから、保険への加入が求められるわけです。

加害者が保険に入っていれば、示談交渉も加害者側は保険会社が代行して行ってくれますが、被害者側は、保険会社の言いなりにならないよう、交通事故に強い弁護士に依頼して対抗していく必要があるでしょう。

自転車事故の被害に遭われた方へ。交通事故弁護士に相談しましょう。

自転車も軽車両といって車両の一種と道路交通法ではみなされています。従って、もし自転車事故に巻き込まれた場合は刑事責任を加害者側に問うことができます。事故で怪我をした場合は、損害賠償責任を加害者側に問うことが可能です。先に述べた判例のように、賠償額は高額に請求できます。もちろん人身事故の場合治療費や、精神的な慰謝料も必要になってきます。

自転車同士の事故や、自転車と歩行者との事故の場合、原則、弁護士費用特約が使えません。よって、弁護士費用は実費での支払いとなります。

よって、自転車が破損した物損事故のみ、あるいは人身事故でも怪我が軽症の場合、弁護士費用が慰謝料増額分より高くつき、費用倒れになることがありますので、当事者同士で誠意をもって示談していくほうがよいでしょう。

逆に、後遺障害が残るような重症の場合、6か月以上治療がかかる人身事故の場合、弁護士に示談交渉を依頼した方が、弁護士基準の慰謝料へ増額でき、メリットが出るケースがあります。

自転車事故で、重症の被害を受けた場合、弁護士相談することをお勧めいたします。

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保険会社任せの示談で後悔しないために、今すぐ弁護士にご相談ください。治療に専念、慰謝料を増額できる可能性があります。
交通事故に関する専門知識をもつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

  1. 保険会社から治療費の打ち切りを迫られている
  2. 過失割合に納得ができない
  3. 適正な等級認定のため後遺障害申請サポートしてほしい
  4. 保険会社との示談交渉が面倒、保険会社の態度が悪い
  5. 保険会社が提示した慰謝料が適正な金額かわからない

交通事故に強い弁護士に相談することで、これらの書類の準備や交渉の負担がほとんどなくなります!弁護士に任せて頂ければ、被害者の方は安心して治療に専念できます。
1つでも当てはまる方は1人で悩まず、今すぐ弁護士に相談しましょう。

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