交通事故後はすぐ病院へ!怪我の種類と治療の受け方を分かりやすく解説

交通事故の被害にあった後、病院での治療について下記のような不安が頭をよぎるかもしれません。

  • 追突事故で怪我したけど、何科を受診すればいいの?
  • 病院には何日以内に行くべき?初診はいつまでにすべき?
  • 治療費はどこに請求すればいいの?加害者からもらえるの?
  • 事故にあったら、手続きに必要なものって?

また、後から症状が出てきた場合に、病院に行っていないと、事故との因果関係が疑われ損害賠償を請求できなくなる可能性があります。

そこで、今回は、交通事故にあったらどうすればよいか、事故後の病院での受診すべき診療科はどこか、また病院での正しい対応、支払い、また怪我の種類や例について解説します。

自覚症状がなくても事故にあったら病院で診察

交通事故の怪我はどこで診てもらうべきか

法律上、医学上の専門知識を使って診断や検査、治療を行うことができるのは「医師」のみです。

また「診断書を作成」できるのも医師だけです。交通事故の怪我は病院の医師に診てもらうべきという理由は、ここにあります。

医師の診断書は、交通事故の以下の手続きで必要になります。

  • 勤務先の仕事を休むとき
  • 自分の傷害保険に請求するとき
  • 一旦、物損事故として処理してから、その後人身事故へ切り替えるとき
  • 加害者側の自賠責保険の保険金の請求するとき

一方で、「整骨院」「接骨院」「整体院」などの施術所で行われるのは、あくまで施術なので、診断書を書くことはもとより検査や治療ができません。

その上、こうした場所で施術を受けても、医師の指示や同意がなければ、治療費について損害賠償請求ができない可能性もあるので、整骨院や鍼灸院に行くだけで済ませてしまうべきではありません。

なお、整骨院と病院を掛け持ちしたい方などは、下記記事も併せてご参照ください。

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病院に何日以内に行くべきか・初診はいつまでにすべきか

「病院に何日以内に行くべきか」「いつまでにいくべきか」と迷っている方もいるかもしれません。

交通事故に遭ったら、たとえ外傷や自覚症状がなくても、すぐに病院で診察してもらうべきです。交通事故に遭った被害者は、身体に強い衝撃を受けており、身体に異常が発生する可能性が高いからです。

ただ、事故直後に強い症状が出るときもあれば、出ない時もあります。

例えば、追突事故などの場合、むちうち症などの症状が事故直後ではなく、数日後~1週間後に出ることも少なくありません。

この場合、病院に行くことが遅くなってしまい、病院に行くことに対して気が引けてしまうところがあるかもしれませんが、遅くはありませんのですぐに病院を受診するようにしましょう。これは、バイク事故でも自転車事故でもこのことに変わりはありません。

交通事故で受診すべき診療科はどこか

交通事故の怪我の種類と病院は何科を受診すべきか

事故直後、病院に行ったら、何科で診察してもらえばいいのでしょうか?

交通事故の怪我の種類はさまざまで、当然、怪我の内容によって、病院での診療科が異なります。症状ごとの診療科を簡単にまとめると以下の通りになります。

怪我の種類や症状など受診すべき診療科
むちうち症、捻挫、骨折整形外科
視力低下、ピント調節不良などの目の症状眼科
耳が聞こえにくい、嗅覚を感じにくいなどの耳、鼻の症状耳鼻咽喉科
今までにない頭痛や意識に関する症状脳神経外科
脊髄損傷脳神経外科や整形外科
頭痛、不眠、倦怠感などのバレリュー症候群ペインクリニックや麻酔科
外傷、傷跡形成外科や皮膚科
歯の欠損など歯科
外傷も自覚症状もない整形外科

一見、怪我がないように感じる場合、何科で診てもらうべきか

上表のとおり、外傷も自覚症状もない場合は「整形外科」を受診すべきです。

整形外科は、四肢、骨盤、脊髄を中心に体を取り囲む筋肉や神経など運動器の障害を治療する専門家です。

取り扱う症状は、打撲、捻挫、骨折、脱臼、関節痛、首の痛みやこり、切り傷や擦り傷などで、むち打ちやヘルニアなど追突事故でも多い傷病との相性がよく、交通事故についての理解は他の診療科より比較的に深いと言えます。

個人病院であっても、MRIを完備していることが多く、神経学的検査をしてもらうことにより、後述する後遺障害等級認定に際に役立ちます。

たとえ事故直後で、まだ症状が出ていなくても、交通事故の患者を診ている整形外科医であれば、今後発生する可能性のある症状についても詳しく相談に乗ってくれるはずです。

子供・赤ちゃんが同乗していた場合、何科で診てもらうべきか

事故車両に子供や赤ちゃんが同乗していた場合は、何科で診療を受けるべきなのでしょうか?

打ち身といった打撲や骨折、捻挫や傷などの治療が必要であれば、整形外科といった診療科、頭を打って意識がないといった状態であれば、脳外科を受診すべきです。

このことは、大人がかかる診療科とあまり違いがありません。

しかし「小児科」は、内科系の治療を行う診療科であり、外科的治療はできないため注意しましょう。一方で、外見上無傷であれば小児科で診てもらうことも可能です。

被害者が妊婦の場合、何科で診てもらうべきか

もし、妊婦が怪我を負っているなら、整形外科など上記に挙げた診療科を受診するのと同時に「産婦人科医」に診てもらうことをお勧めします。できれば、かかりつけの産婦人科医がいいでしょう。

いずれにしても、怪我の治療を受ける際には、自分が妊婦であることを医師に前もって伝えておく必要があります。治療に制約があるからです。

怪我の痛みを和らげるマッサージや電気治療は、胎児に悪影響を与えるおそれがあるため、受けられない可能性があります。また、同様に痛みを和らげる麻酔や痛み止めの薬の服用もできない可能性があります。

交通事故の治療費の支払い

病院で診察してもらった後には、治療費を支払わなければなりません。交通事故で負った怪我の治療費は、どのように処理すればいいのでしょうか?

被害者に負担がない一括対応制度とは

原則として治療費は、いったん患者(被害者)が病院で支払い、その後、保険会社に請求しなければなりません。

しかし、それでは、被害者に負担が生じてしまいます。

そこで、交通事故では例外的に、被害者の治療費を、加害者側の任意保険会社が医療機関に直接支払ってくれる「一括対応制度(一括払い制度)」という制度があります。

一括対応制度は、任意保険会社が窓口となって、自賠責保険と任意保険の賠償金を一括して取り扱い、被害者に対して支払いをして、後から自賠責保険会社に対して請求する制度です。

一括対応がされている場合には、被害者が医療機関で治療費を立て替えて支払う必要がなく、加害者側の保険会社が治療費を支払ってくれます

ただし、事故状況で争っている、被害者側の過失割合が大きいなど、一括対応制度が利用できない場合は、後述する自賠責保険の仮渡金制度の利用を検討してみましょう。

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交通事故で負った怪我の治療上の7つのポイント

次に、交通事故で負った怪我の治療中のポイントや対応方法を解説します。

①交通事故に理解のある病院を選ぶ

治療をする際には、交通事故に理解のある病院を選ぶことが大切です。

交通事故の患者に協力的な病院を利用すれば、整骨院や漢方治療などについても気軽に相談できます。

後遺障害認定制度に詳しい医師であれば、認定に必要な検査を漏らすことはありませんし、精度の高いMRI機器をそろえている病院であれば、見つけにくい細かい異常もとらえて適切に後遺障害認定を受けることができます。

後遺障害診断書や経過の診断書を作成する際も、後日の賠償金請求で問題が生じないよう、病院側で適確な記載をしてくれるので安心です。

②病院を変えたい場合、変えることも可能

丹念に調べて病院を探したとしても、様々な不満が出てくることはあります。そんな時、病院を変えたいを考える方も多いと思います。

現在、怪我の治療をしている病院であっても、変えることは被害者の自由であり、可能です。

ただし、万一治療の延長を目的として転院を考えている場合に、現在の主治医がこれ以上の治療は不要という適切な診断を下していれば、治療の延長は難しいでしょう。

その他、病院を変えることのメリットやデメリットについては、以下の関連記事をお読みください。

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③医師との信頼関係が重要

トラブルや失敗を防ぐために、定期的に通院を続け、医師に相談しながら治療を進めましょう。

勝手に整骨院や整体院に行かないなどは基本です。

わからないことや疑問があったら、遠慮なく質問をして、お互いに信頼関係を維持しながら治療を続けていくことがポイントです。

④交通事故の怪我の治療にも健康保険で対応可

交通事故の怪我の治療にも健康保険を使うことはできます。特に、後述する加害者側の保険会社に治療費の支払いを打ち切られた場合や、被害者の過失割合が大きい場合などは、健康保険を使って治療をすることで、治療費を抑えることができます。

しかし、交通事故の怪我の治療に健康保険を使うことには「デメリット」もあります。

詳しくは、次の関連記事を是非ご一読ください。

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⑤途中で治療を止めてしまわない

なかなか怪我が治らない場合は「後遺障害等級認定」を受けることになる可能性もあります。

そのため、交通事故の怪我の治療は治癒・症状固定まで継続することが重要です。症状固定とは、「これ以上治療を続けても、症状が改善しなくなった状態」のことです。

ただ、交通事故の被害者は、「多忙で通院が難しい」とか「保険会社からそろそろ通院は終わりと言われた」など様々な理由で、途中で通院を止めてしまうことが多いのも事実です。

治療を放棄すれば、当然通院期間が短くなるので、慰謝料も減額され、後遺障害認定も受けられなくなってしまい、何一ついいことはありません。

⑥お金を請求するためにも、領収書はしっかり保管する

前述した加害者側の保険会社の一括対応を利用していない場合や、後述する治療費打ち切りによって自腹で治療費を支払っているケースでは、後日、加害者側に請求する際に治療費の領収書が必要となります。

また、通院にかかった「交通費なども請求する際に領収書が必要」となります。忘れずに、保管しておきましょう。

加害者側に請求できるお金や費用については、次の記事を参考にしてください。

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⑦後遺障害等級認定については弁護士に相談

交通事故の怪我で後遺症が残った場合、症状固定後に後遺障害等級認定を受けることにより「後遺障害慰謝料」や「逸失利益」を請求することができます。

その際は、後遺障害に該当する症状を証明するのに、レントゲンやMRIなどの画像診断が大きく貢献します。

交通事故に関する医学的知識が豊富な弁護士に相談すれば、認定に必要な検査についてアドバイスを受けることができます。

また、認定のための審査はすべて書面で行われるため、後遺障害等級認定では後遺障害診断書の内容が重要なカギを握っています。

交通事故に強い弁護士に相談すれば、医師に後遺障害診断書を作成してもらう際のアドバイスから、作成後のチェックまで色々なアドバイスもしてもらうことができます。

後遺障害等級認定については、交通事故に強い弁護士への相談をお勧めします。

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治療費打ち切りへの対処法

治療が長引くなど、治療費が自賠責保険の補償限度額を超える可能性が発生すると、任意保険会社が負担を嫌い、被害者に「治療費打ち切り」を打診してくることがあります。

これに対処するには、以下の方法があります。

  • 医師に診断書を書いてもらい治療の必要性を訴える
  • 転院の検討や他の医師のセカンドオピニオンを求める
  • 弁護士に相談する

詳しくは、以下の関連記事をご確認ください。

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治療期間は、保険会社が決めるものではあありません。治療は、完治もしくは症状固定まで継続すべきです。もし、保険会社に治療費打ち切りを言われてお悩みなら、弁護士に相談してみましょう。

治療に関する悩み、症状固定後の後遺障害認定は弁護士に相談しましょう

交通事故被害者が治療を受けるときには、何かと悩みが尽きないものです。そんなとき、頼りになるのが弁護士です。

弁護士に相談をすると、交通事故の被害者に理解のある病院の紹介や保険会社との対応、症状固定後の後遺障害認定サポートを引き受けてくれるといったメリットの他、各種のアドバイスを受けることができます。

交通事故直後から無料の法律相談を受け付けている弁護士事務所もたくさんあるので、是非とも利用しましょう。

また、弁護士に相談をすると、保険会社との示談交渉を依頼することもできます。

交通事故に遭って治療に関する疑問がある場合は、まずは一度、交通事故に強い弁護士に相談してみましょう。


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