人身事故の慰謝料のもらい方|もらうための請求の流れを押さえよう!

相手に車をぶつけられて、怪我をした時に「人身事故」になると慰謝料を請求することが可能になるため、その流れやもらい方について気になる方もいることでしょう。

請求手続きは、事故の状況や怪我の程度によって異なり、診断書や事故証明書などの必要書類を揃える必要があります。

また、慰謝料の金額は、怪我の程度や治療期間、後遺症の有無によっても変わりますので、適切な対応を取るためには、専門家に相談することが重要です。

今回は、人身事故の慰謝料のもらい方、慰謝料をもらうにはどうするのか、もらうための請求の流れを解説します。

人身事故で慰謝料をもらうには|条件を解説

人身事故の慰謝料のもらい方を考える際に、請求する際には、いくつかの要件を満たすことが必要です。事故で慰謝料をもらうにはどうあるべきか見ていきましょう。

自身の怪我を立証する

まず、事故によって慰謝料をもらうには、自身が「負傷」したことが大前提です。

この人身事故の負傷を立証するためには、医師の診断書が不可欠であり、その内容が慰謝料請求において重要な要素となります。

負傷の程度や治療内容、予後の見込みなどが詳細に記載されており、慰謝料の金額を決定する際の基準となります。

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事故証明書が発行されるようにする

さらに、診断書を持って、事故が物損事故ではなく人身事故として扱われるよう、警察への正式な届け出が必要です。

このことにより、各都道府県の交通安全運転センターから人身事故としての「事故証明書」を発行してもらうことができます。

これは事故の事実を証明する証拠のひとつとなり、加害者の保険会社などに慰謝料・賠償金を請求する際の提出書類として利用できます。

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人身事故で適切に慰謝料をもらうには|行うべき治療の流れ

人身事故による怪我を適切に治療することは、慰謝料を請求するために、慰謝料をもらうためには非常に重要です。以下の点に注意して治療を行いましょう。

すぐに病院に行く

人身事故後、病院に行くべき時期について迷うことがあるかもしれませんが、目安として10日以内に行くことが推奨されています。しかし、理想的には事故直後の受診が最も望ましいです。

人身事故、特に追突事故に遭った場合、外見上の怪我や即座の痛みがない場合でも、医療機関での診察をおろそかにしてしまう人がいます。

しかし、人身事故の衝撃は体に予想以上の影響を与えることがあり、特に症状が遅れて現れる場合があります。たとえば、むちうち症は事故直後は無症状でも、数日後に症状が現れることがあります。

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定期的な通院

指示された通院スケジュールを守り、定期的に医療機関を訪れます。通院履歴が証明できることが、治療の継続性を示し、人身事故の慰謝料の請求に有利になります。

もちろん、通院頻度が低くなりすぎると、慰謝料の金額も低くなる可能性があります。

また、通院の記録が途切れると、治療の必要性や怪我の重症度が疑問視されることがあるため、注意が必要です。

通院時の症状や改善状況を詳細に記録し、医師とのコミュニケーションを欠かさずに行うことで、人身事故の慰謝料請求に対する信頼性が高まります。これにより、事故後のケアが適切であったことを示し、正当な賠償を受けるための重要な要素となります。

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リハビリテーションに注意

必要に応じて、リハビリテーションやリハビリを受けることで、怪我の回復を促進します。リハビリに関する記録も、後の証拠として重要です。

しかし、保険会社は「必要かつ相当な範囲」の治療費しか認めないため、整骨院や接骨院での人身事故の治療費を支払わない場合があります。

整骨院の施術者は医師ではないため、保険会社が支払いを拒否するのです。

そのため、リハビリテーションを受ける際には、必ず医師の診断や許可を得ておきましょう。

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後遺症の評価

治療が終了した後も、後遺症が残る場合があります。その際には、手続きを行い、後遺障害等級認定の手続きを行わないと適正な人身事故の慰謝料がもらえません。

後遺障害等級認定を受けることで、後遺症の具体的な評価が確定し、それに基づいた慰謝料の額が決まります。

この認定の手続きには、医師の後遺障害診断書や検査結果などの証拠が必要です。

これにより適切な手続きを行い、適正な人身事故の慰謝料を受け取るための基盤を築くことができます。

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人身事故の慰謝料請求の流れは、相手の保険加入状況で変わります

もらい方①相手が任意保険に加入している場合

人身事故後の入通院治療が終了して、後遺障害の等級認定手続きが終了したら、相手方と示談交渉を開始します。

  • 治療が終了したことを、相手方保険会社に連絡する
  • 示談の交渉が始まり、示談の内容が提示されます。
  • 示談内容に同意したら、示談書に署名・捺印します。

特に何も問題なく納得して署名すると、その後、人身事故の慰謝料がもらえるという流れです。

もらい方②相手が任意保険に加入していない場合

問題は相手が任意保険に加入していない場合があることです。

相手が自賠責保険に加入している場合、その補償には「支払い上限額」が設定されていることを忘れてはいけません。

また、自賠責保険には示談代行サービスが含まれていないため、「被害者自身が加害者と直接示談交渉」を行わなければならないという課題があります。そうしないと、人身事故の慰謝料請求ができません。

このような状況では、被害者が交渉や慰謝料の算定に関する知識が不十分な場合、適切な補償を得るのが難しくなることがあります。

慰謝料のもらい方を考えて、加害者との交渉を効果的に進めるためには、法律の専門家のサポートを受けることが推奨されます。

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人身事故の慰謝料請求のもらい方で大事なのは「弁護士基準」

人身事故の慰謝料請求において、弁護士を通さずに保険会社と直接示談を進めると、慰謝料の額が低くなることがあります。

これは、保険会社が独自に設定している「任意保険基準」で計算されるためです。任意保険基準は、保険会社が自社の利益を最大化するために設定された基準であり、被害者にとっては不利な条件となることが多いです。

弁護士基準は、弁護士が経験と法律知識をもとに算定する慰謝料の基準であり、一般的には保険会社基準よりも高額な慰謝料が支払われることが多いです。

人身事故に巻き込まれた場合には、まず弁護士に相談し、依頼することで、適正な慰謝料を受け取るための手続きを進めることが重要です。

弁護士は、事故後の適切な対応や証拠の収集、保険会社との交渉をサポートし、被害者が適正な補償を受けられるように支援します。

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人身事故の慰謝料もらえるのはいつ?

人身事故の慰謝料・示談金がいつ振り込まれるか不安な方も多いかもしれません。

示談書が送付され、保険会社に届いた後、通常は1~2週間以内に示談金が振り込まれるのが一般的です。

もし、2週間経過しても示談金が振り込まれていない場合は、手続き上の何らかの問題が考えられます。

この場合は、保険会社に問い合わせをして状況を確認することをお勧めします。

交通事故に強い弁護士に無料相談できます

  1. 保険会社が提示した示談金・慰謝料に不満だ
  2. 事故の加害者・保険会社との示談交渉が進まない
  3. 適正な後遺障害等級認定を受けたい

弁護士に相談することで、これらの問題の解決が望めます。
保険会社任せの示談で後悔しないためにも、1人で悩まず、今すぐ弁護士に相談しましょう。

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本記事は交通事故弁護士カフェを運営するエファタ株式会社の編集部が執筆・監修を行いました。
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