“むちうち”の治療に疑問を抱いたときの処方箋

"むちうち"の治療に疑問を抱いたときの処方箋

追突事故などによるむちうち症は、後遺障害で一番多い傷病ですが、その症状は多岐にわたり、人によって生じる症状も様々です。

診断書には、「頸椎捻挫全治3ヶ月」などと記載されますが、その期間内で完治しない場合も往々にしてあります。

「いつまで治療を続ければいいの?」といった意見が多いのも頷けます。

それでなくても、通院期間が長くなる、通院頻度が多くなると仕事にも影響が出るなど、通院は被害者にとって大きな負担です。

でもちょっと待ってください。治療を継続することには意味があり、途中で止めてしまうと後悔することになってしまいます。

では、むちうち症が治るにはどのくらいの期間が必要なのでしょうか?また、どんな療法が効くものなのでしょうか?

1.むちうち症の一般的な通院期間

「事故直後の診断書では全治2週間だったが、2週間を過ぎても治らない」といった不満をよく聞きます。

指示通りの治療が続いてもなかなか症状が改善しない場合には、「いつまで通院しなければならないのか」、「通院のペースを下げても変わらないのではないか」といった疑問が湧いてくるのも当然です。

それでは、むちうち症の一般的な通院期間はどれくらいなのでしょうか?

(1)通院期間は3ヶ月が一般的

むちうち症の通院期間は、「3ヶ月」が一般的とされています。万一、3ヶ月が過ぎても症状に改善が見られないときには、「医師が治療終了と判断するまで(症状固定まで)」通院を続けてください

もし、3ヶ月間治療して治らなくても落胆する必要はありません。回復のスピードは人それぞれであり、3ヶ月はあくまで目安です。その後に完治した方もたくさんいらっしゃいます。

(2)症状別およその通院頻度

通院の頻度は、症状の程度に応じて異なります。一般的な目安は、次のとおりです。

症状の程度通院頻度の目安
生活に支障はないが、首を動かすと痛む週1~3回

3週間~1ヶ月は通院する

首が痛く仕事に集中できない週3回以上
頭痛・めまい・吐き気で日常生活が困難可能な限り毎日

軽度のむちうち症のときには、「通院が面倒」と感じることもあるかもしれません。

しかし、通院を怠ると回復までの期間が延びてしまうのはもちろんのこと、満足な治療が受けられず、後遺障害が残ってしまう可能性があります。十分な治療をしなかったことは、被害者の落ち度とされて、事故と後遺障害の因果関係を否定されたり、賠償額を減額されたりする危険があります。

「軽いから大丈夫」と勝手に判断せずに、医師の指示にしたがって、適切な通院頻度を守るようにしましょう。

むちうち症の理想の通院「頻度」は、週3回以上

損害賠償額との関係でも、「通院頻度を維持する」ことは、とても重要です。

交通事故でケガをしたときには、毎回の治療費とは別に、治療期間に応じて「入通院慰謝料(傷害慰謝料)」を受け取ることができます。

たとえば、通院3ヶ月(入院なし)の場合の入通院慰謝料は、「37万8,000円(自賠責基準)~53万円(裁判基準)」です。

しかし、通院回数が少ないときには、入通院慰謝料は、上記の額よりも減額されてしまう場合もあります。

自賠責基準では、以下の計算式の通り、通院期間を上限として実通院日数の2倍に日額4,200円をかけた金額となります。したがって、通院頻度が2日に1回以下になると、通院期間で計算するよりも金額が下がってしまいます。

自賠責保険の入通院慰謝料を満額受け取りたければ、2日に1回(週3回)というのが、基本的な通院頻度となります。

実通院日数 × 2
治療期間上記いずれか少ない方の日数 × 4,200円 = 入通院慰謝料

中には「早く治したい」とリハビリのために毎日通院する方もいるようですが、不必要な通院は「過剰診療」とみなされ、自腹負担となってしまう可能性があるので注意しましょう。

2.通院は、医師が治療終了と判断するまで継続

たとえば、擦り傷のようなケガであれば、出血がおさまり、すり切れた皮膚が元に戻れば「完治した」ということを自分の目で見て判断することができます。しかし、むちうち症は、完治を目で見て判断することの難しいケガです。専門的な知識を持たない交通事故被害者が独断で「完治した」と判断して治療を終えるのは、控えるべきといえます。

とはいえ、通院期間が長くなると「病院に通うのが面倒」、「会社を休むのが大変」、「がまんすれば大丈夫」、「もう治った」と、被害者が独断で治療をやめてしまうケースがあるようです。

むちうち症に限らず、治療は「医師が治療終了」と判断するまでしっかり継続することが大切です。通常、ケガの治療は、「症状固定」まで続けられます。一般的なむちうち症の場合には、3ヶ月が症状固定までの目安とされます。

症状が重篤な場合や、後遺障害が残る可能性があるときには、治療期間が長くなることもありえます。一般的に、後遺障害が認定されるためには、6ヶ月以上の継続治療が必要とされています。必要な通院をしないことは、受け取れる慰謝料額の面でも大きな損となるのです。

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3.自分でできる即席の処置

むちうちには様々な症状があり、罹患者にとってはとても辛いものです。病院に行っても症状が直ぐに緩和しない場合もあります。

そこで次に、自分でもできる症状緩和の方法をご紹介しましょう。

ただし、あくまで暫定的・緊急的な対処法であり、必ず通院している医師の指示に従って対処しましょう。

(1)頭痛薬などの服用

患部の痛みや頭痛などの症状の多くは、受傷による炎症や神経症状を原因とするものです。ロキソニンなどの市販されている頭痛薬は、鎮静効果があるため、むちうち症の症状を緩和させるのに効果がある場合があります。

薬のアレルギーが心配な人はロキソニンではなくカロナールを服用するのも良いでしょう。 また、体温の低下、血流の悪化などが症状の原因となっているときには、葛根湯などの漢方薬が症状を緩和してくれることもあります。

(2)患部を冷やす、温める

患部を冷やしたり温めたりすることで、むちうち症の症状が緩和されることもあります。事故から間もないときには、受傷部位の炎症が原因の場合が多いため、冷やすことが効果的な場合が多いといえます。 他方で、事故から数日経っているときには、血流を改善させるために患部を温めることが有効な場合が多いといわれます。

しかし、患部の状態を正しく判断できずに、自分で誤った処置をして逆効果となってしまう人が多いようです。医師の指示にしたがって、正しい処置をしましょう。

4.むちうち症の整形外科での治療法

むちうち症の治療法としては、次のようなものがあります。

・患部の固定

頸椎捻挫の急性期治療は、「安静(患部の固定)」が特に重要です。ネックカラーやギプスを装着している人を見かけることがありますが、これも立派な治療です。

・理学療法

電気療法・温熱療法(ホットパックや赤外線)・牽引といった「物理療法」と可動域訓練、筋力強化、平衡機能訓練といった「運動療法」とがあります。

・ブロック注射

神経症状が重篤な場合に用いられる痛みを緩和するための局所麻酔です。痛みによる神経の興奮を抑え血行などの改善をします。

・内服薬や外用薬の処方

痛み止め・湿布薬・ビタミン剤などの処方も平行して行います。

まとめ

むちうち症は、症状が軽い場合でも後遺症が残ってしまう場合があります。「通院しても症状が変わらない」、「通院が面倒」と通院を疎かにせず、医師の指示にしたがって、必要な治療をしっかり受けましょう。

必要な通院を受けなかったときには、受け取れる慰謝料額が減ってしまうだけでなく、後遺症が残った場合でも慰謝料を受け取れないこともあります。

また、むちうち症は目で判断できない症状のため、示談交渉が難航しがちです。相手方から提示された賠償額に不満があるとき、むちうち症が嘘ではないかと疑われてしまったとき、治療途中で治療費の打ち切りを通告されたときなどは、弁護士に相談することをおすすめします。

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