駐車場内の逆突事故。バックで衝突された事故の過失割合を理解しよう

駐車場内でバックで出てくる車を、停止して待っていた。相手は、私の車に気づかずそのまま衝突…。実は、このようなケースはよくあります。

交通事故は、道路だけでなく、駐車場内でも多数起きています。皆さん道路においては、最新の注意を払って運転していますが、道路上でないと気が緩みがちで事故が起きやすくなっています。

特に、バックの際に事故が起きると、トラブルになりがちです。当初納得していた過失割合が後に覆されることもあるんです。今回は、「駐車場内の逆突事故における過失割合と慰謝料」について解説したいと思います。

逆突事故とは?

まず、逆突事故の基本について理解していきましょう。

逆突事故とはバックで衝突する事故


では、逆突事故とは一体どんな事故を指すのでしょうか。

逆突事故とは、駐車場構内などで、バックするときに他の車に衝突する事故のことを指します。ぶつけられた側の車は、完全停止していることもあれば、動いているケース、事故を避けようとして急発進した車などさまざまです。よくあるケースとしては、駐車場内で、方向転換をしようとして、バックした際に衝突する事故が挙げられます。

通常の衝突事故とは、後方に進行した際に衝突する点が異なります。バックによる事故ということで、たいていはバックした側に非があり、過失割合も大きくなってきます。

実は、対物事故のおよそ半分は、追突・逆突事故と言われています。そして、この2つの事故の割合は同程度となっており、いつ逆突事故に巻き込まれてもおかしくはありません。そして、逆突事故の半数は、駐車場内で起きているといわれています。

逆突事故の原因

では、逆突事故の原因は何なのでしょうか。

逆突事故の原因は、後方進行する際の確認不十分が原因です。しかし、これ以外にも、逆突事故の要因になりそうな事情はあります。例えば、車両の後方は見えにくく死角が多くなっています。そうであるのに、死角の危険性を十分に把握していない方が非常に多いのです。

公道ではない

また、公道ではないことも要因として挙げられます。駐車場構内での事故は、目的地にほぼ到達しているという気のゆるみ、また、公道ではないことから気が緩み、油断しているときに事故を起こしがちです。「公道ではない」という安心感が、後方確認を怠らせる要因となっています。

さらに、駐車場内での事故の場合、物損事故がほとんどとなります。そのため、軽い事故が多く、ぶつけた側の反省も薄くなってしまっているということも見逃せない点といえるでしょう。このように、「公道ではない」という安心感が、逆突事故を招いてしまいます。車に乗ったら危険があると考え、しっかりと気を引き締めて運転するようにしましょう。

駐車場内で逆突事故が発生。過失割合の考え方

次は、過失割合と一般的な対抗策について理解していきましょう。

過失と過失割合の関係

では、そもそも過失とはどんなことを指すのでしょうか。

過失とは、法律上、「結果回避可能性に基づく結果回避義務違反である」と考えられています。結果回避可能性は、前提として「予見可能性」を必要とします。駐車場内の事故でいうと、バックしたときに車がいるという予想できたのか、そして、しっかりと後方確認をしていたら、逆突事故を回避できたのかという点から、「過失」があったのかを判断します。これは、被害者といえる側も同様です。バックしてくる車に対し、クラクションを鳴らしたり、後方に避けると事故は防げることが予想できたにも関わらず、なんら行動を起こさなかった場合、「過失」があると判断されます。

そして、この過失に基づき、過失割合が算出されます。

過失割合とは、当該事故に対する責任の割合を法律上算出することを言います。損害の公平な分担の見地から、それぞれの責任の割合を考えていくことになります。責任の割合は、「10対0」、「8対2」というふうに表示されます。

このように、過失は加害者だけに適用される一方的なものではありません。両者の過失を公平に算出し、それぞれ過失割合として責任を分配していくことになるのです。

逆突事故の被害者に一般的にできる対抗策

では、被害者ができる対抗策・予防策はあるのでしょうか。

まず、一般的によくあるのが過失割合に関するトラブルです。

最初は、お互い10対0で納得していたのに、後になって、やっぱり8対2だと主張してくるというケースがよくあります。このような主張を退けるため、予防策としてできるのは、ドライブレコーダーです。ドライブレコーダーがあれば、本当に被害者側にも過失があったのかについて一目瞭然です。

仮に、ドライブレコーダーをつけているという方は、これは強力な証拠となりますので、弁護士や相手方の保険会社に提示して、過失がないことを主張していきましょう。これ以外にも、駐車場に防犯カメラがあれば、それを見せてもらうことで結果がわかります。また、事故現場に証人がいる場合も、客観的証拠になります。

実況見分調書

さらに、実況見分調書も重要です。事故直後に、警察による実況見分が行われると思います。このとき、両当事者の言い分を聞き、供述をまとめたうえで、図面を書いていきます。図面には、過失割合の元になる当事者の位置などが記載されることになります。これに対し、事故直後は、「そうですね。はい」と納得してしまいがちです。しかし、実況見分調書は過失割合を定める上で重要な証拠となります。ですので、納得できない図面であった場合は、はっきりと否定した上で正確な位置に修正してもらいましょう。

これらの客観的証拠を軸として、相手の主張を崩していくことになります。仮にこれらが相手の主張を崩すのに不十分な場合は、事故の態様について細かな確認・主張を行い、相手方の矛盾点を指摘することで主張を崩していかなければなりません。

このように、過失割合については、よくトラブルになりがちです。客観的証拠で決定的な判断ができない場合は、相手方と裁判に成る可能性もあります。その前に弁護士に相談しておくべきでしょう。

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加害者側から主張されるよくある内容・対抗策は?

では、逆突事故で反論として主張される内容と対抗策についてみていきましょう。仮に、相手方の主張が認められた場合は、1-2割の過失が認められる可能性があることを理解しておいてください。

クラクションを鳴らさなかった


よく言われる主張がこちら。
「クラクションを鳴らさなかったあなたにも過失があります」というのものです。

では、クラクションを鳴らさなかったことは過失に当たるのでしょうか。

結論から言って、ケースバイケースです。事故当時の状況から考えて、明らかにクラクションを鳴らす余裕があったのに、クラクションを押さなかった場合は、1-2割の過失として判断されます。もっとも、クラクションを鳴らす余裕もなくいきなりぶつかってきたようなケースでは、過失は0と見て良いと思います。これらは、ケースバイケースなので、相手型が主張してきたときに、実際にクラクションを鳴らすことが可能であったのかを判断していくことになります。

これに納得できない場合は、相手方が急発進であった事情や、クラクションを鳴らしたとしても避けられなかった事情を相手方に主張していきましょう。

あなたの車も動いていた


次に、「あなたの車両も動いていた」とする主張です。

基本的に、こちらが停止しており相手の車両だけが動いていたケースでは、こちらの過失0が前提です。しかし、相手方もなんとかして過失割合を減らすために、上記のような主張をしてくることがあります。この場合は、鑑定をすることで明らかになります。車両の損傷部分などから、車両が停止していたのかどうかをある程度判断することは可能です。また、防犯カメラやドライブレコーダーがあれば、より簡単に主張を覆せるでしょう。

私は動いておらずあなたが追突してきた


次に、「あなたが追突してきたんだ!」という逆ギレパターンです。

これは上記と同じように、客観的証拠により相手の主張を崩していくのが妥当です。承認や防犯カメラ、ドライブレコーダーにより証拠を示していきましょう。また、実況見分調書と食い違う主張をすることもあるため、食い違う部分を矛盾点としてあげていくことで、相手方の主張に対抗していきます。1つ1つ丁寧に事実関係を整理することで、相手方の主張の矛盾点を探していく方法で対抗することになるでしょう。

急発進でバックしたのに「徐行速度だった」


では、急発進でのバックであったのにもかかわらず、「徐行速度だ」と主張してきた場合はどうなるのでしょうか。

先にお話したように、相手方だけでなく、こちらの過失も公平に判断することになります。急発進であった事情が、客観的証拠により明らかであった場合はこちらに非はありません。過失割合において10対0の主張をしていくことも可能です。

しかし、仮に、客観的証拠に乏しく、徐行であったと判断されると、駐車場内での相手方の車のバックを予期して、事故を回避すべき義務があったと考えられます。この場合は、過失0とはならず、9対1などの過失が認められるケースがあります。実際にコンビニの駐車場での逆突事故で、停止していた車にも1割の過失が認められたケースがあります(東京地裁平成16年12月24)。

したがって、このようなケースでは、急発進だった事実をこちらからも主張していかなければいけません。急発進のバックでこちらは回避不可能であったという事情を主張していきましょう。

停止位置が悪い


最後に、こちらです。「停止位置が悪い。もう少し後ろ(違う位置)なら、衝突は回避できた」という主張をするケースがあります。

では、停止位置が過失割合に影響することがあるのでしょうか。

実は、これは過失割合に影響します。基本的には、停止車両に逆突事故を起こした場合、停止車両の過失は0です。しかし、停止位置について停めてはいけない場所だったケースなどでは、こちらの過失が考慮されます。停めてはいけない場所でなかったとしても、当時の事故時の状況から考えて、その場所に留まる必然性なども考慮され、違う位置なら回避可能性があったのではないかという点が争われます。

このような主張がなされた場合は、停止禁止の場所ではなかったこと、他の車両の走行の邪魔にならないようにするために、最善の位置であったことなどを反論として主張していくことになります。

以上から、相手方からはさまざまな主張が行われます。これに対しては冷静に反論することで対処していくことが重要です。

判例や実務の考え方

では、判例や実務では過失割合についてどのような考え方をするのでしょうか。

判例

まず、過失割合についてですが、これには一定の基準があります。多くは、判例タイムズと呼ばれる裁判例を記載した雑誌における事例別の過失割合を参考にします。

これには、各典型事故例別の裁判例が記載されており、どのような事故でどの程度の過失が認定されるのかが記載されています。具体的には、四輪車と歩行者の事故、四輪車同士の事故などに項目分けされており、この中でさらに「駐停車車両に対する追突事故」などとして記載されています。私たちがこれまでみてきた、逆突事故もこの章に、記載されることが多いと思います(※もちろん、個別事案によって異なります。)

実務

そして、実務では、実際の事故に似た事例をもとに、過失割合を算出していきます。もっとも、実際の事故は、いつも事例と同じというわけではありません。個別の事情が必ず存在します。そこで、実務では、修正要素としてあらかじめ決められた事情を考慮して、最終的な過失割合を算出していきます。

修正要素として考慮される例としては、児童・高齢者などの年齢に関する事情や、夜間、幹線道路などの道路面の事情、そして、車両の著しい過失、合図なし(クラクションなど)、徐行なしなどの運転手側の事情も修正要素として考慮されることになります。

例えば、駐車場内での逆突事故で、かつ、クラクションなしの事例の場合、「合図なし」として追突した側の過失が1割〜2割減算される可能性があります。また、これ以外の事情で、「著しい過失」と判断され、10%加算されるようなケースもあります。

このように、判例や実務では、判例タイムズなどの事例から、過失割合の基本割合を算出します。そこから、修正要素を考慮し、実際の事例にあてはめていくことになるのです。

逆突事故の慰謝料計算

では、慰謝料の計算はどのように行うのでしょうか。

まず、慰謝料とは事故を起こしたことに対する被害者への償い金のことを指します。事故による精神的苦痛を賠償するためのお金です。過失割合は、慰謝料にも影響することになります。過失割合が、10対0と8対2の場合では、慰謝料の額が変わってきます。

また、慰謝料計算については、3つの基準があります。それは、自賠責基準、任意保険基準、裁判基準の3つです。順に算定額は高額になっていきます。交通事故で相手方が任意保険に加入している場合は、基本的に任意保険基準によって算定された慰謝料額となります。「一番高額な裁判基準で判断してくれないの?」と疑問に思うかもしれませんが、裁判基準は弁護士に依頼しなければ、採用できない基準です。

仮に、任意保険会社の提示する額に納得できない場合は、弁護士に依頼し裁判基準を適用してもらう方がよいでしょう。

納得できない場合は弁護士に相談

加害者との最初の話し合いでは、過失割合が10対0で決着がついていた。そうであるはずなのに、相手方の任意保険会社からは「あなたにも過失がある」として8対2を主張されたというケースは本当によくあります。なぜなら、任意保険会社は、加害者の主張に縛られることはないからです。任意保険会社としては、少しでも賠償額を減らすために、できる主張は全て行ってくるということです。このような場合、被害者はプロを相手に交渉をしていかなければいけません。途中で、「もういい」と投げやりになり納得してしまうケースもあります。

しかし、相手の主張に圧倒され納得できないのに、過失割合や慰謝料額に応じてはいけません。後々、後悔することになるかもしれません。また一度認めた主張を覆すのは大変な労力がかかります。仮に、「納得できない、けれどもうどうすべきかわからない」という状況に陥った場合は、弁護士に相談しましょう。過失割合に関する主張もプロなら、対抗できます。また、慰謝料額も裁判基準で算定するため、増額が見込めます。過失割合や慰謝料額に納得できない場合は、お近くの弁護士事務所または法律事務所へご相談ください。

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