むちうちで後遺障害認定を受ける7つのポイント

むちうち

むちうちになり、整形外科や整骨院に通って治療してもなかなか完治せず、症状が残る場合があります。これを「後遺症」と言います。

後遺症がある場合、「後遺障害等級認定」を受けられ、等級に応じた賠償を受けられます。
しかし、むちうちの場合は全体的に認定率が低く、「申請はしたが希望等級に認定されなかった」という例が多く、結果『後遺症があるのに適切な賠償が受けられない!』と、多くの交通事故被害者が悩んでいます。

なぜ認定率が低いのでしょうか。
また適切な認定と賠償を受けるには、どうすればよいのでしょうか。

今回は、むちうちで認められる後遺障害等級と、認定のメリット、等級認定のポイント、注意点を解説します。

1.後遺障害認定のメリット

後遺障害認定を受けると慰謝料や逸失利益を請求できる

後遺障害認定を受けると、後遺障害慰謝料や逸失利益を損害賠償として、事故の加害者側に請求することができます。

後遺障害慰謝料は、後遺症に対する”精神的苦痛”に対して支払われるものです。
逸失利益とは、後遺症がなければ本来得るはずであった利益のことで、後遺症があることによって生じる収入減などを補償するものです。

逸失利益は、個人の年収や後遺症の程度などで大きく異なるため、相場を一概に示すことは難しいですが、後遺障害慰謝料についてはある程度明確な相場があります。

後遺障害慰謝料の相場(12級・14級)

例えば、日弁連が発行している『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準』(通称・赤い本)では、後遺障害慰謝料につき、裁判所で認められる基準(相場)を示しています。

後遺障害は障害の程度に応じて等級が分かれており、むちうちの場合、後遺障害の等級認定表という表の、”12級13号” または ”14級9号” という等級の認定を受ける場合が多いです。

赤い本では、14級の後遺障害慰謝料は「110万円」、12級の場合は「290万円」が相場とされています。

後遺障害慰謝料の相場
14級9号110万円
12級13号290万円

(この金額は「裁判所基準(弁護士基準)」の相場であり、保険会社から最初に提示される「自賠責基準」や「任意保険基準」で計算すると、もっと低い金額になります。)

実際には、認定を争う例が多い

実際には12級が認定される事例は割合的に少なく、14級の認定を争う事例が多数です。
そして14級の認定でも「非該当(認定しない)」とされるケースが後を絶ちません。

理由としては、「賠償を受けたい気持ちが先行し、症状に見合わない過大請求となっている」「自覚症状しかなく、説明・証明が困難になっている」など、様々な理由があります。

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後遺障害認定に一度失敗した後で、『なんとかならないか』と考えて弁護士に相談する方も多数いらっしゃいますが、「状況が進みすぎていて、どうにもならない」と言われるケースもあるようです。

そのため、早い段階で後遺障害認定のポイントをおさえ、対策をすることが大切です

では、どんな場合に後遺障害12級13号と14級9号が認められるのでしょうか。

2.後遺障害12級・14級の要件(むちうちの場合)

12級と14級の違いは医学的に証明できるかどうか

12級に該当する場合

後遺障害の12級13号は、「局部に頑固な神経症状を残すもの」と判断されると認定を受けられます。

裁判実務では「障害の存在が“医学的に証明”できるもの」であれば12級の認定が認められています。

14級に該当する場合

後遺障害の14級9号は、「局部に神経症状を示すもの」に該当すると判断されるときに、認定を受けられるものです。

裁判実務では「医学的に”説明可能”な障害を残す所見があるもの」または「医学的に証明されないものであっても、受傷時の状態や治療の経過からその訴えが一応説明のつくもの(推定できるもの)」であれば、14級の認定が認められています。

12級と14級の違いは「医学的に証明できるか」

12級と14級の違いは「医学的に証明」できるかどうかです。
では、ここでいう「医学的に証明」とは、どういうことでしょうか。

「医学的に証明」とは、他覚的所見、つまり本人以外の医師などが客観的に判断できる要素があることを意味します

具体的には、MRIやレントゲンなどの画像診断や、反射テスト、各種検査による神経学的所見から”むちうち”の後遺症の症状が証明できるときには、「医学的に証明」できることになります。

「医学的に証明」できれば、後遺障害の12級として認められる可能性が非常に高くなり、他方、医学的な証明が難しい場合には14級を検討することになります。

これらを踏まえて、次に「後遺障害認定のポイント」を確認していきます。

3.むちうちで後遺障害認定を受けるポイント7つ

    【むちうちで後遺障害認定を受けるポイント7つ】

  1. 早めに弁護士に相談する
  2. 病院を早期に受診し、検査などを受けておく
  3. 事故との因果関係を明確にしておく
  4. 整骨院に通う場合は必ず整形外科を併用する
  5. 通院期間に注意する
  6. 認定を受けやすい後遺障害診断書を書いてもらう
  7. 被害者請求をする

1)早めに弁護士に相談する

適切な治療・検査をどのように受ければ良いのかは、かなり医学的・専門的な話であり、通常は分かりません。そのため、専門家のアドバイスを受けながら進めることが大切です。

後遺障害認定の場面では、交通事故に詳しい弁護士が、治療や等級認定に関するノウハウを持っています。早めに弁護士に相談することが、重要なポイントです。

2)病院を早期に受診し、検査などを受けておく

むちうちの症状は、事故後しばらく経ってから現れることもあるので、病院への受診が遅れてしまいがちです。

しかし、受診が遅れると、交通事故とむちうちとの関係性(因果関係)が否定されてしまい、後遺障害認定が受けられなくなる可能性も高くなります。

ですから、むちうちの症状に気が付いたらすぐに病院を受診し、交通事故とむちうちの因果関係を証明する「医師の診断」をもらいましょう。

また、受診の際には、必要な検査などを受けておくこともポイントです。早い段階から検査などを受けておくことで、後に後遺症を”医学的に証明”できなかったときでも、初期の検査状況から、”医学的に推定”できる材料となる場合もあるからです。

3)事故との因果関係を明確にしておく

後遺障害認定を受けるためは、交通事故とむちうちの因果関係が認められることが前提となります。

しかし、むちうち症状は『もともとあった持病ではないか?』『事故の状況と症状があってない』などと因果関係が疑われることもあります。

ですから、病院を早期に受診して、必ず医師の診断を受け、事故との因果関係を明確にしておきましょう。

4)整骨院に通う場合は必ず整形外科を併用する

むちうちでは『病院より整骨院に通院して治したい!』と考えるケースも多いものです。

しかし、整骨院では後遺障害認定に必要な後遺障害診断書は書いてもらえません。
後遺障害診断書は、病院の整形外科などの「医師」のみが書けるものです。
また、「医学的に証明」「医学的に推定」できる画像や検査結果は、病院を受診しなければ入手できないものです。

ですから、整骨院に通うとしても、必ず病院の整形外科を受診し、医師の指示に従って通うようにしましょう。

5)通院期間に注意する

後遺障害認定を受けるためには、短い治療期間では軽症と判断される可能性も高いので、通院期間や実際の通院日数にも注意する必要があります。

むちうちで認定を受けるためには、目安として、6か月以上の通院期間があることが必要といわれています。

また、実際の通院日数も、少なすぎると認定に影響します。
ですから、通院期間や通院日数についても、弁護士のアドバイスを受けるなどして注意しなければなりません。

6)認定を受けやすい後遺障害診断書を書いてもらう

後遺障害認定は、医師の作成する後遺障害診断書が認定の可否や等級に大きく影響します。

しかし、後遺障害診断書を書いてもらうときに、『あまり大ごとにしない方いいのでは?』『治療をしてくれたのだから重い症状が残ってるといったら失礼なのでは?』などという意識から、症状を軽く言ってしまったり、良くなってきてるなどと言ってしまったときには、適切な認定が受けられなくなってしまいます。

というのも、医師は治療の専門家であって後遺障害認定の専門家ではないので、認定を受けやすい書き方をしてくれるとは限らないためです。

ですから、身体の機能面での症状を的確に伝え、認定を受けやすい後遺障害診断書を書いてもらうようにすることが重要なポイントになります。

7)被害者請求をする

後遺障害認定の審査は、原則として「書類審査」です。書類の内容が認定の可否を左右する、といっても過言ではありません。

後遺障害認定の申請方法には、被害者自身が申請する「被害者請求」と、加害者側の保険会社を通して申請する「事前請求」の2通りの方法があります。

事前請求は保険会社を通して申請するので、手間はあまりかかりません。
しかし、必要書類に不備があったり必要な記載が漏れていたりしても、そのまま提出されるおそれもあります。

被害者請求は、ご自身で手続をすることになるため、手間がかかります。
しかし、被害者自身が認定やむちうち症状に関する知識や理解を得ることができ、書類の内容を精査し必要書類を確実に揃えて提出することができます。

認定を受けやすいのは圧倒的に被害者請求の方です。
そのため、後遺障害認定の申請の際には、被害者請求で申請することも認定を受けるためのポイントとなります。

4.まとめ

ここでは、むちうちで認められる後遺障害等級と、認定のメリット、等級認定のポイント、注意点を解説していきました。

一番重要なポイントは、早期に弁護士に相談し、後遺障害等級認定を見据えたアドバイスを受けることです。

治療の受け方は勿論ですが、認定の申請の際にも、診断書や検査結果等の必要書類のアドバイスを受けられるので、弁護士が介入することで、後遺障害認定の可能性が高まります。

むちうちの後遺症があるのに適切な認定を受けることができなかったといったことのないように、できるだけ早い段階で弁護士への相談を検討すると良いでしょう。

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