交通事故の裁判上の和解とは?和解のメリット・デメリット・注意点

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交通事故に遭うと、相手や相手の保険会社との間で示談交渉をします。

示談が決裂してしまったら、最終的には裁判をしないと賠償金の問題を解決することができません。裁判というと、一般的には「勝つか負けるか」「勝訴するか敗訴するか」というイメージが強く、もはや話合いはできないものだと考えられていることが多いです。しかし、実際には裁判の途中で「和解」してしまう例がたくさんあります。

裁判上の和解は、どのようなタイミングでどのような形で行われるのでしょうか?和解の効力についても押さえておく必要があります。
そこで今回は、交通事故の裁判上の和解手続について、解説します。

和解って何?

裁判を行うとき「和解」ができることをご存知でしょうか?

和解とは、当事者が双方譲り合うことで合意し、紛争を終わらせることです。わかりやすく言うと、「話合いによって問題を解決すること」です。

「それじゃ、示談と同じじゃないの?」と思った人がいるかもしれません。

実際、示談は和解の1種です。

示談というのは、損害賠償の話合いをして、賠償金の支払いについて和解することです。数ある和解のうち、損害賠償の話し合いのことを、特に「示談」と言っているだけです。

和解は、このように広い意味を持ちますから、たとえば借金をしている人が債権者と話し合って借金整理をする手続きである任意整理も「和解」の1種ですし、ADRを使って交通事故の当事者が話し合いによって紛争を解決する場合にも、やはり「和解」が成立します。

このようなことからすると、「和解」というのは意外と身近なものだと感じていただくことができるでしょう。

和解が成立するための条件

民法695条の和解とは

それでは、和解が成立するためには、どのような条件がそろえば良いのでしょうか?今回ご紹介しようとしている「和解」は、法律的な手続きとしての和解です。

喧嘩をしている人が話し合って仲直りをするなどの一般的な和解とは異なり、法律上の「和解」は、民法695条に規定されています。「法律的な手続きとしての和解と一般的な意味での和解の何が違うのか?」と思われるかもしれないので、簡単にご説明します。

法律的な手続きとしての和解は、当事者の権利や義務の処分に関するものです。これに対し、事実上の和解というのは、特にそうした権利義務の処分を伴いません。交通事故の場合には、損害賠償請求権という権利と、損害賠償義務という義務にかかわるので、法律的な手続きとしての和解の問題となります。

双方が譲り合うことが必要

それでは、和解はどのような場合に成立するものなのでしょうか?最も重要なのは、「互譲」(ごじょう)です。互譲というのは、お互いが譲り合うことです。

すなわち、和解が成立するためには、当事者双方が譲り合う必要があります。必ずどちらもが何かを諦めないといけないということです。100%の主張を通したいのであれば、和解はできません。

このことは、裁判上の和解においても同じで、非常に重要です。

自分が被害者の立場であり、相手が一方的に悪いと思っていても、どこかを譲らないと和解は成立しないことになるためです。どうしても100%の請求を認めてもらいたいなら、和解はできず、判決してもらうしかなくなります。ただ、判決には後に説明するようなリスクがあるため、多くのケースでは和解をするメリットが大きくなります。

裁判上の和解とは?

和解の基本を理解できたところで、次に裁判上の和解に話を進めましょう。裁判上の和解というのは、裁判をしている最中に、当事者が話し合いによって問題を解決してしまう手続きです。

通常、当事者同士が和解するときには当事者間だけで話し合って合意を成立させてしまうものですが、裁判上の和解では、裁判所が関与して話合いの手続を進めます。

そして、和解ができたときには、裁判所で「和解調書」という書類が作成されます。

このように、裁判上の和解は、裁判所が関与して行われる点が、一般の和解や話合いの手続きと最も異なります。このことで、裁判上の和解に認められる効力も、一般の和解や話し合い(示談など)に認められる効力とは異なる強力なものとなります。

裁判中でも裁判外の和解ができる

ところで、裁判中に行われる和解は、必ずしも「裁判上の和解」となるわけではありません。裁判中であっても「裁判外の和解」をすることができます。

裁判中に裁判外の和解をするときには、裁判所を介さずに当事者同士で話合いを行い、「合意書(和解書)」を作成してしまいます。このときの合意書は、一般的に保険会社との間で作成する示談書と同じです。

そして、合意書を作成したら、裁判を取り下げます。このことにより、紛争を解決することもできますし、裁判を終結させることもできます。ただ、和解の手続きに裁判所が関与しているかどうかだけが異なります。

裁判中に裁判外の和解を行うのは、たとえば、ことを大げさにしたくない場合などです。離婚訴訟の最中に当事者が和解することにより、協議離婚の形をとる場合などに利用されることがあります。
交通事故の裁判の場合には、あえて裁判外の和解を活用することは少ないです。が、場合によっては利用することもあるかもしれないので、覚えておくと良いでしょう。

裁判上の和解をする方法

それでは、裁判上の和解は、どのような方法で締結することができるのでしょうか?

まずは当事者双方が和解の話合いの席に着かないといけません。

多くのケースでは、裁判所から「和解の話をしますか?」と尋ねられます。このとき、原告(訴えている人。通常は被害者)と被告(訴えられている人。通常は加害者本人か加害者の保険会社)の双方が「話をします」と答えると、その時点から和解の話合いがスタートします。

ここで間違いやすいのは、裁判所から「和解しますか?」と言われたとき、「これで、判決はなくなって、必ず話合いで解決することになる」とか「話に応じたら、相手に折れることになる」などと考えてしまうことです。

しかし、この時点では、単に「話合いを試みてみる」というだけの状態であり、話合いが成立するかどうかはまったくわかりません。実際に話をしてみてダメになる可能性も高いですし、そうなった場合には判決によって解決することになります。

そこで、和解の話合いの席に着いたとしても、「判決がなくなる」ことはありませんし「相手に折れることになる」と決まるわけでもありません。むしろ、有利な条件で和解ができたら、判決より良い条件で解決できることもあります。

和解率はどのくらい?

それでは、裁判が行われるとき、実際にどのくらいの割合で和解によって事件が終結しているのでしょうか?

民事裁判全体で見ると、和解で終了している割合は、だいたい35~50%くらいです。

これだけでも十分高い数値だと思われますが、交通事故事件に限ると、その割合はさらに跳ね上がります。少なくとも半数以上、年度と裁判所によっては75%を超える事件が和解によって終結している例もあります。

たとえば平成23年度の東京地裁交通部では、和解が75%、判決になったのが20%、その他が5%という報告が行われています。

このように、交通事故では、裁判を起こしても判決に至るケースはむしろ少なく、途中で和解することになる可能性が高いことは、意識しておくと良いでしょう。

交通事故の裁判で和解率が高い理由

それでは、交通事故の裁判では、どうして和解率が高いのでしょうか?

それは、交通事故のケースでは、判決を予想しやすいからです。

交通事故では、損害の計算方法が定型化されていて、同じような事故では同じような結論になるように設定されています。同じような損害が発生したのに、人によって異なる賠償金額になると、不公平ですし、多くの人が納得できなくなるためです。

たとえば、治療費や付添看護費用、休業損害や慰謝料、逸失利益など、すべて決まった計算方法で計算できますし、ケースごとの過失割合も定型化されています。

そこで、ケースに応じて1つ1つあてはめをしていけば、半ば機械的に賠償金額を計算することができます。

また、当事者同士では事故の態様や治療の必要性などに争いがあって解決が難しい場合でも、裁判所が間に入って話し合いをすすめると、状況が異なってきます。

裁判所は、判決をするまさにその機関です。その裁判所が、「判決になったらだいたいこのようになります」などと言って説得してくるので、当事者としても応じた方が得か損かがすぐにわかるのです。

たとえば「判決しても良いですけれど、判決したら安くなりますよ」と言われたら、被害者は折れようと思うでしょうし、加害者の方も「判決したら金額が上がるかもしれませんし、遅延損害金もつきますよ」などと言われたら、「それなら和解の方が良いかな」などと考え始めるものです。

このような理由から、交通事故で裁判をすると、和解率が高くなるのです。

裁判上の和解をするメリット

それでは、裁判上の和解をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか?

敗訴リスクを避けられる

最も大きなメリットは、敗訴リスクを避けられることです。

裁判官に判決をしてもらうとき、必ず自分の主張が通るとは限りません。もしかして、負けてしまうかもしれないのです。そうなったら、期待していたよりも大きく賠償金を減らされてしまうおそれがあります。

判決は、出てみないとどうなるかがわかりませんから、判決をもらうのは、一か八かのような面があります。

和解であれば、自分も譲りますが、相手も譲ります。そこで、一方的に負けてしまうことはありませんし、予想もしなかった不利益を受けるおそれもありません。

和解をすると、大きなリスクを避けて、無難な解決をすることができます。

早く解決できる

和解をする場合、裁判は判決までいかずに終了します。そこで、判決をしてもらうケースより手続きが早期に終了します。

判決をしてもらうとなると、少なくとも半年間、長ければ1年以上かかることもありますが、和解であれば3ヶ月で解決できることもあります。

交通事故の被害者は、通常事件を早く解決したいと考えているので、このように早期に解決できることは大きなメリットとなるでしょう。

尋問を受けなくて済む

裁判を進めていくと、終局場面になったときに「尋問」が行われます。

誰を尋問するかはケースによりますが、最低でも被害者の尋問は行われることが多いです。

ただ、一般の方は、この尋問手続きを非常にプレッシャーに感じるものです。
尋問の3日くらい前から眠れなくなってしまう人もいますし、当日緊張しすぎて何を言っているのかわからなくなる人もいます。相手の弁護士から嫌なことを言われて非常に不愉快な思いをすることもありますし、尋問で失敗すると、裁判官の心証が悪くなって、不利な判決を出されるおそれもあります。

尋問前に和解をすると、こうした負担の重い尋問を受けずに済むので、大きなメリットがあります。

任意で支払われる可能性が高い

裁判上で和解をすると、相手も納得した上で支払についての約束をします。そこで、和解後、相手から任意で支払いが行われる可能性が高くなります。

相手にしてみても「裁判所で約束したのだから」と考えるので、自分から支払おうという気持ちが強くなるのです。

判決の場合、相手にしてみたら、納得できない支払い命令ですし、自分が決めたことでもないので、無視してしまおうという気持ちにもなりやすいです。

相手が保険会社の場合には、必ず判決に従いますが、相手が加害者本人の場合には、判決が出ても不払いになるおそれが高いので、和解に大きなメリットが認められます。

現実的な解決ができる

これも特に相手が本人のケースの問題ですが、和解をすると、判決よりも現実的な解決をすることができます。

判決の場合、どれだけ高額な賠償金でも、必ず一括払い命令になります。そこで、相手に資力がない場合や高額過ぎる賠償金が発生する場合、判決が出ても、相手は支払うことができなくなります。
すると、相手としては、判決を無視するしかなくなり、結果的に不払いが起こってしまいます。

和解であれば、分割払いなどの現実的な支払方法を話しあって決めることができますし、金額が高すぎる場合には、支払える範囲に減額をすることもできます。

減額や分割払いなどというと、被害者にとっては損になるように思われるかもしれませんが、実際にはそうではありません。

高額な一括払いの判決が出ても相手が支払をしなければ、被害者が相手の資産を探して強制執行をしないといけないのです。相手が資産を持っていなかったり、隠してしまったり、使ってしまったりした場合には、被害者は1円も賠償金を支払ってもらえないかもしれません。結局、判決は「絵に描いた餅」になってしまう可能性があります。

この点、和解をして、ある程度減額をして分割払いを認めても、それによって確実に支払いを受けられるのであれば、その方が大きなメリットがあります。

裁判をするときには、こうした状況判断も重要になってきます。

満足度が高くなりやすい

判決をしてもらった場合、自分の言い分がすべて通るとは限りません。すべて負けることは少ないかもしれませんが、思った通りにならない場合、判決内容を「気に入らない」と感じることが多いです。自分が主張していることについて、裁判官が理由をつけて排斥してしまうためです。

これに対し、和解であれば、自分で納得して減額などの譲歩を行うのですから、それほど大きな不満を感じることはありません。
結果的に、和解の方が、満足度が高くなりやすいというメリットがあります。

強制執行も可能

判決をしてもらったら、相手が支払をしないときにも強制執行ができることが大きなメリットです。相手の預貯金や不動産、給料などを差し押さえることができるのです。これに対し、「和解の場合、強制執行ができないのでは?」と心配になる方がいるかもしれません。

この点、そういった心配は要りません。

裁判上の和解には、強制執行力が認められるからです。特に制限はなく、判決と全く同じ効力が認められます。そこで、相手が和解に従わない場合には、和解調書を使って相手の資産を差し押さえて、賠償金の取り立てを行うこともできるので、安心して良いのです。

裁判上の和解をするデメリット

それでは、裁判上の和解にデメリットはあるのでしょうか?以下で、見てみましょう。

100%の賠償金をもらえなくなる

1つ目のリスクは、100%の賠償金獲得が不可能になることです。

裁判を起こすときには、相手との間で争いがあり、その内容を裁判官に判断してもらうために提訴しています。もし、主張が認められたら、高額な賠償金が認められますし、必ず一括払いとなります。
しかし、和解をするときには、多くのケースで請求金額の減額を要求されます。本来の請求額の7割やそれ以下になってしまうケースもあります。

判決をしてもらったら勝訴できる可能性も考えると、和解を受けるかどうか、考えてしまうこともあるでしょう。

遅延損害金を受け取れない

和解をする場合、通常「遅延損害金」の支払いを受けることができません。

遅延損害金とは、損害賠償金につく利息のようなものです。支払い義務が発生しているにもかかわらず支払をしないので、被害者に発生している損害を加害者が補填するのです。
判決してもらった場合、年5%の遅延損害金をつけてもらうことができます。

起算点は交通事故の発生日なので、事故から長い期間が経過している場合には、遅延損害金だけで相当な金額になります。
和解の条件を検討するときには、遅延損害金を受け取れなくなることも見越して判断をする必要があります。

弁護士費用を受け取れない

交通事故等の不法行為にもとづく損害賠償請求を行うとき、判決をしてもらったら、「弁護士費用」をつけて支払ってもらうことができます。

判決で認められる「弁護士費用」は、実際にかかった弁護士費用ではなく、判決で認容された損害額の10%の金額です。実際にはそれよりかかっていてもその分しかもらえませんし、反対に、弁護士費用特約などを使っていて自分には負担がない場合でも、10%の費用の支払いを受けることは可能です。

和解すると、この10%の弁護士費用をつけてもらうことはできないので、結果として賠償金額が下がってしまうことがあります。

和解によって、かえって裁判が長びくおそれがある

先ほど、和解をすると、早期に問題を解決できるメリットがあると説明しましたが、和解により、かえって裁判が長びくおそれがあります。

それは、和解の話合いを継続しても、お互いが納得できずに判決手続きに戻した場合です。

和解の話合いをするときには、一回では話が難しいので、数回繰り返すことが多いです。頻度は、ケースにもよりますが、月1回程度になってしまうこともあります。最終的に和解が成立したら良いのですが、決裂したら、また元の手続きに戻して判決に向けて進めていかなければなりません。そうなると、3回和解の話をしただけで、3ヶ月も手続きが延びてしまうのです。

ケースによっては、和解を何度か試してみて、成立しそうで成立しないということを繰り返し、延々と手続きが延びた上に最終的にようやく判決が出て解決する、という非常に長い裁判のパターンもあるので、和解をするときには、メリハリをつけて行うことが、非常に重要です。

裁判上の和解をするタイミング

裁判上の和解は、どのようなタイミングで行われることが多いのでしょうか?

第一回期日

意外かもしれませんが、和解は、第一回期日に進められることが結構多いです。
訴状や答弁書、証拠書類などを確認した上で、話合いが出来そうであれば、その場で話合いが開始されます。当事者間の争いが小さい場合などには、そのまま和解が成立してしまうこともあります。
ただ、この段階では、まだ当事者間での争いが激しく、話合いは難しくなることも多く、そういった場合には、和解は行わずにそのまま裁判の審理を進めます。

尋問前

争点整理が終了して尋問前に和解が行われることも多いです。この時点では、だいたいの方向性が見えており、裁判官も判決に向けての心証を持っているので、それを前提に和解を進めることができます。
当事者にしても、この段階で和解をしたら尋問をせずに、早期に裁判を終結することができるのでメリットがあります。

尋問後

尋問が終了したら、基本的には後は判決を待つだけになります。ただ、判決が出てしまったら、勝つか負けるかになってしまうため、最後の話合いのチャンスとして、尋問後に和解の機会が持たれることが多いです。
実際に、このタイミングで和解が成立することもたくさんあります。当事者も、「いよいよ判決」となると、勝つか負けるかわからないので、そのようなリスクをとるより和解をした方が良いと考えるのです。

その他和解の気運が高まったとき

和解は、上記で挙げたタイミング以外でも、当事者が和解できそうな状態になったら、いつでも進められます。第3回期日の終了後でも第4回期日の終了後でも、基本的にいつでもかまいません。

裁判上の和解をすべき場合とは?

和解をすべきケースというのは、どのようなケースなのでしょうか?

それは、「判決になると負けそうな場合」です。

自分の主張が認められそうもなく、判決になったら減額されるおそれが高いのであれば、希望する金額を多少減額してでも和解に応じたことが良いケースがあります。
次に、相手が本人で支払いを受けられそうもないケースです。

相手が本人の場合、判決で支払い命令が出ても、従わないおそれが高いです。そうなると、強制執行をしないといけませんが、相手が任意に支払をしないのであれば、差押えをすることもできません。
和解をしたら、相手は自分から支払ってくる可能性が高いので、判決をしてもらうよりも得になることが多いです。

裁判上の和解の進み方

裁判上の和解を行うとき、具体的にどのようにして話を進められるのでしょうか?

まずは、裁判官から「和解の勧告」があることが多いです。「一度、和解の話をしてみませんか?」と聞かれるのです。

そこで、当事者が両方とも「話をします」と答えると、話合いが始まります。
和解の話をするときには、当事者も出頭することが多いですが、出頭しなくてもかまいません。その場合には、期日が開かれている時間帯において、弁護士と携帯電話などで連絡が取れるようにしておくと便利です。
和解の期日には、裁判官が間に入って、当事者の意見を聞きながら話をしていきます。調停と同じような感じで、原告と被告の話を互い違いに確認していくことが多いです。

1回では解決ができないことも多いので、和解の話合いのための期日を何度か繰り返します。

最終的に合意ができたら和解が成立して、裁判は終結します。和解を成立させるために当事者が裁判所に出頭する必要はありません。弁護士だけが出頭したら足ります。
合意ができない場合には、元の通りの判決に向けた手続きに戻されて、手続きが進んでいきます。

裁判上の和解の効力

裁判上の和解が成立した場合、その日には和解した内容を確認するだけで当事者は帰宅します。後日、自宅宛に「和解調書」という書類が送られてきます。

紛争を終局的に解決する

和解には、紛争を終局的に解決する効力が認められます。

そこで、いったん和解をしてしまったら、その後「やっぱり納得がいかないから、裁判をやり直してほしい」と言っても聞いてもらうことはできません。

その意味では、本当に和解をして良いのかどうか、慎重に判断する必要があります。

和解を成立させる前に、弁護士から「どのような内容の和解なのか」「得なのか損なのか」「どうしてメリットがあるといえるのか」など、しっかり説明を受けておきましょう。

強制執行力

和解調書には強制執行力があります。そこで、和解後に相手が不払いを起こしたら、和解調書を使って相手の財産や給料に対し、強制執行をすることができます。

たとえば、相手が本人のケースで、分割払いの約束をした場合などには、分割金を2回分以上滞納したら、残金を一括払いすべきと定めておくと良いです。

このように、一定金額を滞納すると一括払いしないといけないことを、「期限の利益喪失」と言います。

期限の利益を喪失する内容を定めておいたら、相手が分割払いを怠ったとき、一気に残金を差し押さえることができるので効果的です。

もし、分割払いで期限の利益喪失条項を定めていなかったら、支払時期が到来している分しか差押えができないので、少しずつしか回収ができず、不都合が起こってしまいます。

和解を進めて不利になることはないの?

裁判所から「和解しませんか?」と勧告を受けたとき「和解を進めたら不利になるのではないか?」とか「和解するということは、相手に折れる姿勢を示すことになるのでは?(弱腰とみられるのでは?)」ということを心配される方が多いです。

しかし、実際にはそのようなことはありません。

裁判官も、和解のテーブルに着いた当事者を「弱腰」と考えることはありませんし、その後の手続きで不利益に扱うこともありません。

むしろ、和解の勧告をしているのに、無碍に断る当事者に対して心証を悪くすることもあります。

和解のテーブルについたとしても、話の内容が気に入らなかったら合意しなければ良いだけです。

よほど対立が激しく、話合いをする意味がまったくない、というケース以外では、和解の勧告を受けたら、一度は話合いの席に着いてみることをおすすめします。

和解したいときにはどうしたらいいの?

これまで、和解の話合いが行われるときには裁判官から和解の勧告があることが多いと言ってきたのですが、中には自分から「和解したい」と考えることがあります。

このような場合、どのようにしたら良いのでしょうか?

一度、和解の話合いの機会を持ちたい場合には、自分から裁判所にその旨告げて、和解の席を設けてもらうことができます。

そこで、裁判を依頼している弁護士に対し、「和解の話をしてみてください」と言って、具体的にどのような条件で和解したいのかを検討し、弁護士から裁判官にその旨伝えてもらいましょう。

すると、相手が和解に応じるかどうかを検討します。相手も、「一度話をしてみます」ということであれば、そこから話し合いを開始することができます。

このように、自分から和解の話合いを持ち出したケースであっても、必ずしも和解を成立させなければならないということはありません。

相手が思ったような対応をしないので、やはり和解はできないという場合には、最終的に和解を決裂させて、裁判手続きに戻してもらうことができます。

まとめ

以上のように、交通事故で裁判をするときには、和解で解決することが非常に多いです。

和解を進めるときには、通常は裁判官が勧告をしてくれますし、話をするときにも裁判官が間に入ってくれます。また、弁護士に手続を依頼していたら、弁護士が必要な対応をしてくれるので、依頼者は裁判所に行かなくても手続を進めることができます。

和解によって、敗訴リスクを避けながら、妥当な解決ができることも多いです。

ただ、いったん和解してしまったら、その後覆すことは基本的にできないので、慎重に判断する必要もあります。

裁判を進めるときには、判決をもらうにしても和解するにしても、弁護士の力を借りる必要性が高いです。これから相手の保険会社や加害者本人に対して裁判をしようと考えている方は、まずは一度、弁護士による相談を受けることをおすすめします。

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