交通事故の示談交渉の準備方法と必要書類について

準備

交通事故に遭ったら、相手の保険会社との間で示談交渉をしないといけません。この示談交渉によって、支払いを受けられる示談金が決まるので、示談交渉は被害者にとって大変重要な手続きです。

示談交渉に失敗すると、本来受け取ることができたはずの賠償金の支払いを受けられなくなって、不利益を被ることにもなります。

示談交渉を上手に進めるためには、事前の準備が重要です。具体的には、必要な書類を揃えておくことと、交通事故損害賠償金の計算方法の基本を知っておくことが大切です。そこで今回は、交通事故の示談交渉の準備方法と必要書類について、わかりやすくご説明します。

示談交渉の準備

交通事故に遭ったら、いろいろな損害が発生します。これらの損害については、加害者に賠償してもらう必要がありますが、そのためには相手の保険会社との間で示談交渉をしなければなりません。

示談交渉は、相手との話し合いによって示談金(損害賠償金)の金額と支払い方法を決める手続きです。示談交渉に成功すると、同じ交通事故でも多額の示談金の支払いを受けることができて、利益を受けられます。

そして、示談交渉を有利に進めるには、交渉開始前からしっかりと準備をしておく必要があります。

示談交渉の準備事項としては、交渉開始前に必要書類を集めておくこと、交通事故損害賠償金の計算方法を知っておくことの2点が重要です。必要書類がないと、示談が開始してから集めなければならないので、交渉をスムーズに進められなくなりますし、適切な計算方法を知らないと、相手から不当な条件を突きつけられても気づかないまま不利な内容で示談してしまうことになるからです。
以下では、これらの示談交渉の準備方法を、順番にご説明します。

必要書類

示談交渉の準備としては、示談に必要な書類を揃えておくことが大切です。示談交渉に必要な書類は、交通事故の種類によって異なるので、以下で順番に見てみましょう。

どのような事故でも必要な書類

まずは、どのような交通事故でも共通して必要な書類があります。それは、交通事故証明書です。交通事故証明書には、交通事故が起こった日時や場所、当事者名や加入している保険会社名などの、交通事故に関する情報が記載されています。

これについては、加入している保険会社に言ったらコピーがもらえることが多いですし、自分で郵便局に行って取り寄せ手続きをすることもできます。

交通事故証明書には、事故が物損事故か人身事故かの区別が記載されています。物損事故と記載されていると、人身損害についての賠償を受けることができなくなります。

人身事故であるにもかかわらず交通事故証明書に「物損事故」と記載されている場合には、まずは「人身事故」に書き換えてもらう手続きをする必要があるので、必ず示談交渉を開始する前にチェックしておきましょう。

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物損事故の場合

次に、物損事故の場合の必要書類をご説明します。
この場合、以下のような書類が必要です。

車の修理費用の見積書

車が破損したときには、車の修理費用の見積もりをとっておきましょう。

事故車両の写真

車が毀れたときには、壊れた箇所を写真撮影しておくことも重要です。

代車費用やタクシー代の証明書

交通事故で車が使えなくなり、代車やタクシーなどを利用した場合には、その領収証などもとっておきましょう。

人身傷害事故の場合

次に、人身傷害事故の場合の必要書類を確認します。

事故発生状況報告書

人身事故の場合、事故の状況を説明した事故状況証明書が必要になります。どのような態様で事故が起こったのか、図面を作成します。事故の状況がわかる写真などもあると役立つことがあります。

診療報酬明細書

人身事故の場合、治療を受けているので、その診療報酬明細書が必要になります。

給与明細書、源泉徴収票、確定申告書

交通事故以前に働いていた場合には、休業損害や逸失利益を請求できる可能性がありますので、事故前の収入を証明する必要があります。そのためには、サラリーマンの場合、給与明細書や源泉徴収票が必要ですし、自営業者の場合には確定申告書が必要です。給与明細書については3ヶ月以上は必要ですし、源泉徴収票や確定申告書については、2年以上は用意しておきましょう。
これらが取得出来ない場合や紛失している場合などには、役所で課税証明書(県民市民税証明書)を取得することでも足ります。

休業損害証明書

交通事故での負傷が原因で仕事の休業期間が発生した場合、休業損害証明書が必要になります。休業損害証明書は、勤務先に作成してもらう必要があります。

各種の領収書

通院などのために交通費がかかった場合、その領収書なども必要になります。薬代や包帯代、雑費などがかかった場合も損害内容に含まれるので、支払をした際の領収証はすべてとっておくようにしましょう。

診断書

傷害事故の場合には、傷害の内容を示すために医師に作成してもらった診断書が必要になります。

後遺障害診断書

交通事故後、治療を続けても完治せずに後遺障害が残ってしまった場合には、後遺障害等級認定を受ける必要があります。そのためには、医師に後遺障害診断書を書いてもらう必要があります。
このほか、実況見分調書を取得しておくと、事故状況に争いがある場合に役立ちます。

人身死亡事故の場合

死亡事故の場合でも、事故状況証明書、給与明細書、源泉徴収票、確定申告書、診療報酬明細書、各種の領収書などは必要になります。
これら以外に、死亡事故の場合、以下のような書類が必要です。

死亡診断書、死体検案書

死亡したことの証明のため、医師に記載してもらう死亡診断書や死体検案書が必要になります。

除籍謄本、戸籍謄本

死亡事故の場合、除籍謄本や戸籍謄本が必要です。
まずは死亡した事の証明のために被害者の除籍謄本が必要です。

さらに、死亡事故の場合、被害者は死亡しているため、自分で示談交渉をすることはできず、相続人らが示談交渉をすることになります。
そこで、被害者と相続人の関係を明らかにするための戸籍謄本類が必要になります。

葬儀代の領収証

死亡事故の場合、葬儀代などを請求することができます。そこで、葬儀費用や法要に関する領収書が必要になります。

損害賠償金額の考え方を知っておく

被害者が自分で示談交渉に臨むなら、事前に交通事故損害賠償の考え方の基本を調べて知っておく必要があります。

交通事故の損害賠償金の計算方法には一定の決まりがあります。

ざっくり言うと、損害の項目がたくさんあるので、それらにそれぞれの計算基準を当てはめて計算していくことになります。

損害の項目としては、たとえば、車の修理代、治療費、通院交通費、入院雑費、付添看護費、休業損害、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益、死亡慰謝料などがあります。

それぞれについて計算基準があるので、ケースごとにあてはめて計算するのですが、このとき、交通事故の損害賠償金の計算方法に3種類の基準があることは知っておく必要があります。

3つの基準を知っておく

交通事故の損害賠償金の計算基準としては、具体的には、自賠責基準と任意保険基準、弁護士・裁判基準があります。

自賠責基準とは、自賠責保険で損害賠償金額を計算する際に用いられる基準、任意保険基準とは任意保険会社が示談交渉をする際に利用される基準、弁護士・裁判基準とは弁護士が示談交渉をしたり裁判をしたりする際に利用される基準です。

自賠責基準がもっとも低額で任意保険基準が中間値、弁護士・裁判基準が最も高額になります。弁護士・裁判基準で計算をすると、他の基準で計算したときに比べて示談金が2倍以上になることもあります。
このように、交通事故の示談金は、どの基準で計算するかによって大きく異なってくるので、まずはこのことを知っておくことが大切です。そして、不当に低い基準で計算されることのないよう、示談の際に注意しておきましょう。

なお、被害者が自分で示談交渉をする場合には、相手保険会社は任意保険基準で損害賠償金を計算してきます。高額な弁護士・裁判基準で計算してもらうためには、示談交渉の手続きを弁護士に依頼する必要があります。

過失割合を知っておく

示談交渉の準備としては、過失割合についても知っておく必要があります。

過失割合とは、交通事故の責任が当事者のどちらにどのくらいあるかという責任の割合のことです。交通事故では、損害賠償金を計算する際、自分の過失割合の分は減額されてしまいます。そこで、自分の過失割合が大きくなればなるほど、受け取れる損害賠償金の金額が少なくなってしまうので、示談交渉をする際には、なるべく自分の過失割合を小さくすることが大切です。

過失割合は、基本的に相手保険会社との話し合いによって決めるのですが、交通事故のパターンごとに基準となる割合があります。

ところが、被害者が自分で対応していると、相手保険会社はこちら側の知識不足につけ込んできて、不当に高い過失割合を押しつけてくることが多いです。

被害者が過失割合の基準について適切な知識を持っていないと、不当に高い過失割合を割り当てられている事に気づかずそのまま示談に応じてしまい、受け取ることができる示談金の金額がかなり減額されてしまうおそれがあります。

そこで、被害者が示談交渉をする場合には、準備として、自分のケースで適用されるべき、過失割合の適切な基準について知っておく必要があるのです。

ケースごとの過失割合の基準については、別冊判例タイムズや交通事故の赤い本、青い本などの書籍によって確認することもできますし、自分ではよくわからない場合、弁護士に相談に行くと教えてもらうことができます。

弁護士に相談

交通事故の示談交渉の準備のためには、事前に弁護士に相談に行っておくことをおすすめします。

示談交渉に臨むには、上記のようにいろいろな必要書類があります。それぞれの書類の集め方などがわからない場合、弁護士に相談に行ったら手続きの方法や要不要などを押してくれるので助かります。
また、示談交渉を有利に進めるには、損害賠償金の計算方法や、過失割合の基準などについて知っておく必要があります。

これらの点について、被害者が自分で調べようとしても限度がありますし、調べたとしても、正しく理解できているかどうかも不安です。

そこで、弁護士に相談をして、ケースごとの妥当な損害賠償金の計算方法や、適正な過失割合などを事前に聞いておくと役立ちます。

事前に弁護士に相談に行っておくと、実際に示談交渉が開始して相手方と争いになってしまった場合、継続相談としてスムーズに相談を受けることができるので大変心強いですし、必要に応じて速やかに示談交渉の代理人を依頼する事もできるようになります。

示談交渉は、弁護士に依頼すると、高額な弁護士・裁判基準で賠償金を計算できるので受け取れる示談金の金額が上がりますし、過失割合についても適切に認定してもらえるので相手保険会社に不当に高い過失割合を押しつけられるおそれもありません。

後遺障害が残った場合には、適切に高い等級の後遺障害等級認定を受けることもできて、さらに示談金の金額が上がります。

このように、示談交渉をする場合には、弁護士に依頼するとたくさんのメリットがあるので、自分で手続きをするのが難しいと感じ始めたら、依頼を検討すると良いでしょう。

費用のことが心配な場合も、今は多くの弁護士事務所で交通事故の無料相談を実施していますし、弁護士特約を使えば、保険の限度額まで被害者の負担をなくすことができるので、助かります。
交通事故後、相手と示談交渉をする場合には、まずはしっかりと準備をして自分で手続きに臨むべきですが、その際には、弁護士の力を借りると役立つことを覚えておくと良いでしょう。

まとめ

今回は、交通事故の示談交渉の準備方法と必要書類について解説しました。
交通事故後、示談交渉をする場合には、事前準備として必要書類を集めて、交通事故損害賠償金の計算方法の基本知識を押さえておくことが大切です。

必要書類はケースによってさまざまなので、自分のケースで必要な物を、できるだけたくさん集めておきましょう。

示談交渉に必要な知識としては、損害賠償金の項目やそれぞれの賠償金の計算方法、過失割合などです。交通事故の損害賠償金の計算方法には、自賠責基準と任意保険基準、弁護士・裁判基準の3種類があるので、注意が必要です。

示談交渉の準備として、事前に弁護士に相談に言っておくことも役立ちます。必要があれば、弁護士に示談交渉を依頼しましょう。
今回の記事を参考にして、弁護士を上手に利用して賢く示談交渉の準備をしましょう。

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